モンマルトル

不思議の国のフランス

直接目的語が動詞の前に来た時に過去分詞が性数一致するルールを説明してみた

不思議の国のFrance、第57話の受講メモです。最近、フランス語をあまり勉強できておらず、この教材も、まるまる1ヶ月ぐらい遅れています。

現在は、「秘密のパリへ連れてって」という、なんか原田知世主演の映画のタイトルみたいなシリーズが始まったところです。

こちらも舞台はフランスです。早く追いつけるように、気持ち、がんばりたいと思っています。

第57話はパリのモンマルトルのあたりで歌を歌っているモロッコ出身のディノさんのエピソードの総集編でした。

今回は、過去分詞が、前にある直接目的語、あるいは間接目的語と性数一致するのかしないのか、という若干まぎらわしいルールをおさらいしました。

☆きょうのメニュー
●すぐに使えるキーフレーズ3つ
●目的語にからむ過去分詞の性数一致のルール



すぐに使えるフランス語の会話表現3つ

~したのは私です(強調構文)

C’est moi qui lui ai coupé la barbe.
彼のひげを切ったのは僕なんだ。

ディノさんが友達のラシッドさんという人のひげを切ったそうです。ひげってそるものだと思うのですが、きっと長いひげをはさみでチョキンと切ったのでしょう。

この文のポイントの1つは、人を強調する、強調構文であるということ。

C’est 人 qui 動詞 ~する/したのは私です。

☆人を強調する他の例
C’est ma mère qui décide dans la famille. うちで決定権を握っているのは母です。
C’est moi qui viens te chercher à la gare.  私がきみを駅に迎えに行くよ。

C’est moi que vous désirez voir ? あなたが会いたいと思っているのは私ですか?
この文では、「私 moi」はdésirer の目的語なので、 que が来ています。

☆強調構文の説明はこちら⇒「まいにちフランス語」41:L63 強調構文

これ以上誰も~しない

Plus personne me coupe les cheveux.
これ以上誰にも髪は切らせない。

切らせたのはひげだけで、髪はちがうんですか、という質問に対して。

この文は plus personne ne + 動詞 これ以上誰も~しない という形です。personne は neと一緒に使って「誰も~ない」という意味。しかし、会話では、このneはしばしば省略されます。

Personne ne le sait. だれもそれを知らない。
Le temps n’attend personne. 歳月人を待たず。

ご飯を作ることができる

Je sais faire à manger.
私はご飯を作れます。

faire à manger ご飯を作る、食事を用意する(☆必ずしも調理をするとは限りません)。

savoir + 動詞 ~ができる
知識として知っているだけでなく、実際それをできる能力があるという意味です。

Vous savez nager ? 泳げますか?
Ma sœur sait lire et écrire. 私の妹は読み書きができる。



代名詞と過去分詞の性数一致

フランス語には代名詞がいろいろあってややこしいですよね?今回は目的語代名詞(直接目的語と間接目的語)と過去分詞の一致について学びました。

身体の持ち主と身体の部位を分けて表す

まず、キーフレーズの1番の文を現在形にした文がこちらです。
Je lui coupe la barbe. 私は彼のひげを切る。

この文の中の lui というのが目的語です。

だれかの髪を切るとか、手を洗うとか、身体の部位をどうこうするとき、フランス語ではなぜか、その身体の持ち主と、身体の部位を分離させて別々の単語で表します。

自分の手を洗うときは、私は自分の手を洗う、他人の手を洗うときは、私は彼女の手を洗う、というように、誰の身体の一部分なのか明確にします。これはこういう言い方をするのだ、と納得するしかありません。

主語+「身体の持ち主を表す代名詞」+動詞+定冠詞+その身体の部分、というふうに言うわけです。

ちなみにこの文の目的語(身体の持ち主)を代名詞を書かないで書くと、
Je coupe la barbe à Rachid. ラシッドさんのひげを私は切る。
となります。à Rachid を代名詞を使って表すと lui となるわけです。ちなみにこの lui は間接目的語です。

直接目的語と間接目的語とは?

目的語とは、動詞が表す動作を受けるというか、被るというか、動作がかかる相手や物のことです。

たとえば「パンを食べる」なら、「食べる」の目的語は「パンを」です。フランス語では、目的語を直接目的語と間接目的語の2つに区別します。

直接目的語はその名のとおり、動詞のあとに直接続きますが、間接目的語は前置詞(à)が間に入ってそのあとに続きます。だから間接的な目的語、というわけです。

●直接目的語の例
Vous regardez la télévision ?  テレビを見ますか?
la télévision が 直接目的語です。

●間接目的語の例
Je téléphone à mon ami.  友達に電話します。
mon ami が 間接目的語です。

●両方出てくる例
Vous envoyez des courriels à vos parents ?  ご両親に手紙を書きますか?
des courriels が直接目的語
vos parents  が間接目的語

フランス語での見分け方は、前に à がついているかどうか。日本語での見分け方は、「~を」と訳せるなら直接、「~に」なら間接です。これは大雑把な見分け方なので、例外もあります。

ちなみに、目的語 と書いていますが、正式な名前は、「目的補語」です。

直接目的語 complément d’objet direct (COD)
間接目的語 complément d’object indirect (COI)

以後はCODとCOIで表します。

CODとCOIが代名詞になると?

さて、目的語だけでもけっこう難しいのですが、これが代名詞になるとさらに難しくなります。なぜなら lui とか leurなど L始まりの短い単語が多くてまぎらわしいし、動詞の前に出るからです。

CODの代名詞:me, te, le, la, nous, vous, les
COIの代名詞:me, te, lui, lui, nous, vous, leur

CODでは3人称の代名詞が、leとlaと性別ごとにあるのに、COIではどちらもlui です。

le la はリエゾンすれば、ともに l’ と l’になり、性別は違っても結局同じ形になります。

上に書いた3つの例文の目的語を代名詞にすると

Vous la regardez ?
Je lui téléphone.
Vous les leur envoyez ? (たぶんこれで合っていると思うけど)。

CODとCOIの代名詞が2つ並ぶときは語順が決まっていて、みんな動詞の前ですが、以下の順に並びます。
1.COI me, te, nous, vous 1,2人称
2.COD le, la, les 3人称
3.COI lui, leur 3人称
CODの代名詞は3人称しか使いません。COIは1人称と2人称が、CODの前で、3人称はCODの後ろです。どうですか?ややこしいでしょ?

一度や二度ではとても覚えきれません。

COD、COIの代名詞と過去分詞の一致

さてここまでも充分ややこしいのですが、これまでの文章は現在形でした。これが過去形(複合過去、大過去など、助動詞+過去分詞で表すとき)になると、過去分詞の一致という問題まで発生します。

通常、過去分詞が一致するのは助動詞がêtre のときですが、なぜか、avoirを使うときでも、CODが動詞の前に来た時は、性数一致します。

名詞の前に来るとは、たいていの場合代名詞に変身しているということです(名詞のまま関係代名詞の前に来ているケースもあります)。ちなみにこのルールはCOIは関係ありません。

なぜかCODだけが動詞の前に来ると、過去分詞が性数一致するのです。

例を見てみましょう。

Tu as envoyé les letters ? 手紙出した。
Oui, je les ai envoyées. はい、それを出しました。
☆手紙が代名詞になったlesはCODなので過去分詞が女性の複数形になっています。(☆lettre は女性名詞)

Tu as invité Marie ? マリーを招待した?
Oui, je l’ai invitée.  はい、彼女を招待しました。
l’ = la = Marie で CODなので過去分詞が性数一致しています。

Tu as téléphoné à Rose ?  ローズに電話した?
Oui, je lui ai téléphoné. はい、電話しました。
lui は ローズで女性ですが、この lui は à Rose が代名詞になったものであり、COI なので過去分詞の性数一致がありません。

再帰代名詞のときも、se がCODとCOIのケースがあります。見分け方は、その動詞がふつうCODを取るなら代名詞もCODで性数一致あり、COIを取るなら、代名詞もCOIで性数一致なしです。

Elle s’est réveillée.  彼女は起きた。
彼女が自分で自分を起こしました。réveiller はCODをとるので、s’ はCODの代名詞ですから、過去分詞が性数一致。

Elle s’est rappelé cela.  彼女はそれを思い出しました。
彼女はそれを自分に思い出させた状況です。この場合、cela がCODで、s’ は COIなので、過去分詞の性数一致はありません。

目的語も性数一致もまず、動詞を覚えることから始まるでしょうか?動詞単体で覚えていてはだめで、必ず目的語込みで覚えないと、CODが来るのかCOIが来るのかわかりません。これがしっかりわかってから、その目的語を代名詞にする練習をするとよさそうですね。

私も説明することはなんとかできるのですが、それがとっさに口にでるかといったら、全然出ません。






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