このブログを書き始めて長くなりますが、フランスの天気予報を取り上げたことがなかったと気づきました。
そこで今回は La Chaîne Météo というフランスの気象専門チャンネルの動画を紹介します。
タイトルは Météo du Mercredi 29 Avril 2026 : Averses éparses vers l’Atlantique, souvent ensoleillée ailleurs(2026年4月29日水曜日の天気:大西洋岸では散発的な雨、その他の地域はおおむね晴れ)
天気予報は、聴き取り練習にぴったりの素材です。
専門用語は出てきますが、話し方がはっきりしていて、地図や映像を見ながら内容を推測しやすいからです。
2分。字幕なし。
動画の内容
水曜日の天気と、翌木曜・金曜の見通しが紹介されています。
■水曜日(今日)の天気
北部・東部はよく晴れています。一方、大西洋岸(アキテーヌ地方など)は雲が広がりやすく、朝から局地的に雨が降ることがあります。
英仏海峡(la Manche)沿岸では引き続き風が強く、シェルブールやディエップ方面では瞬間最大70km/hの突風(rafale)が吹くため、体感温度はかなり低めです。
中央東部から地中海にかけてはよく晴れ、クレルモン=フェランやヌヴェール周辺では前日より気温が上がり、局地的に25度に達するところもあります。
■木曜日の見通し
南西から新たな天気の崩れが始まります。
午前中から雨が降り、午後にはピレネーとマッシフ・サントラル(中央山塊)の間で強い雷雨が起きる可能性があります。
ただし北半分の大部分は引き続き晴れで、6月並みの暖かさになる見込みです。
■金曜日の見通し
西側の半分では晴れたり曇ったりの不安定な天気が続き、雷雨を伴う雨が降ることもあります。
東側の半分は引き続き晴れ、気温は平年を大きく上回る予想です。
重要フレーズ
4つのフレーズを紹介します。
1. 英仏海峡沿岸にも、セーヌ川北部にも(0:32〜)
Dans l’après-midi, on conservera le vent aussi bien sur les côtes de la Manche qu’au nord de la Seine où la petite bise de Nord-Est se fera sentir.
午後は、英仏海峡沿岸だけでなくセーヌ川北部においても引き続き風が残り、北東からの冷たい風が感じられるでしょう。
aussi bien A que B は「AだけでなくBにも」「AもBも同様に」という意味で、2つの対象を並べるときによく使います(プチ文法参照)。
la bise は北または北東から吹く冷たい乾いた風のことで、フランスの天気予報によく出てくる単語です。
2. 前日と比べて気温が上昇(0:42〜)
des températures en hausse par rapport à la veille
前日と比べて気温が上昇している
par rapport à は「〜と比べて」「〜に対して」という意味の表現です。
par rapport à hier(昨日と比べて)、par rapport à la moyenne(平均と比べて)などのかたちでも使えます。
la veille は「前日」「前夜」を意味する名詞。ニュースや天気予報でよく使われるので、対になる表現の le lendemain(翌日)とあわせて覚えておくといいでしょう。
3. 長くは続かないでしょう(0:54〜)
ça ne devrait pas durer bien longtemps.
それ(雨)は長くは続かないでしょう。
devoir + 不定詞 は「〜のはずだ」「〜でしょう」という推量を表します。否定形 ne pas devoir + 不定詞 で「〜ではないはずだ」「〜にはならないでしょう」という意味になります。
bien は「よく」という意味のほかに、bien longtemps(そう長くは)のように強意として使われることもあります。
ここでは longtemps を強めて、「そう長くは」というニュアンスを加えています。
4. まるで6月のような気温(1:19〜)
des températures dignes d’un mois de juin
6月にふさわしいような気温、6月並みの気温
digne de + 名詞 は「〜にふさわしい」「〜に値する」という意味。天気予報では、季節外れの気温を表すときによく使われます。
他の例:une réponse digne d’un expert(専門家にふさわしい答え)、un repas digne d’un grand restaurant(一流レストランに値する食事)
単語メモ
mitigé(e) まちまちの、すっきりしない(天気が中途半端な状態)
donner lieu à 〜を引き起こす、〜のきっかけになる
une averse にわか雨、通り雨
une rafale 突風、ガスト
la bise (北または北東からの)冷たい風
s’amorcer 始まる、動き出す
conserver 保つ、維持する
digne(de) 〜にふさわしい、〜に値する
porteur(se) de 〜をもたらす、〜を運ぶ(nuages porteurs de pluie:雨雲)
nettement はっきりと、明らかに
プチ文法:aussi bien A que B(AもBも同様に)
重要フレーズの1つで紹介した aussi bien A que B は、「AだけでなくBも」「AとB、どちらも同様に」という意味を表します。
aussi bien…que は比較ではなく、2つのものを同等に並べる表現です。
On conservera le vent aussi bien sur les côtes de la Manche qu’au nord de la Seine.
英仏海峡沿岸でも、セーヌ川北部でも、引き続き風が残るでしょう。
例文:
Cela concerne aussi bien les adultes que les enfants.
これは大人にも子供にも当てはまります。
Le musée attire aussi bien les touristes que les habitants.
この美術館は観光客にも地元の人にも人気です。
Ce restaurant est apprécié aussi bien par les étudiants que par les profs.
このレストランは学生にも先生にも同じように人気があります。
Elle travaille aussi bien le matin que le soir.
彼女は朝も夜も同じくらいよく働きます。
天気の表現・関連動画
天気に関するフランス語表現をまとめて教えてくれる動画も紹介します。
タイトルは Parler de la météo en français(フランス語で天気について話す)
2分44秒。フォーマルな言い方とカジュアルな言い方の使い分けを教えてくれます。
天気の基本表現から面白い慣用句まで出てきます。
■天気の尋ね方と答え方
天気を尋ねるのに、フォーマルな Quel temps fait-il ? とカジュアルな Il fait quel temps ? の両方が紹介されています。
答え方は3パターンです。
・Il fait + 形容詞:Il fait beau.(いい天気)、Il fait moche.(ひどい天気/口語)
・Il + 動詞:Il neige.(雪が降る)、Il pleut.(雨が降る)
・Il y a + 名詞:Il y a du soleil.(陽が出ている)、Il y a des nuages.(雲がある)
■気温の表現
気温の尋ね方はフォーマルに Quelle température fait-il ?、カジュアルに Il fait combien ? 答え方は Il fait 10 degrés. あるいは省略して Il fait 10. とも言います。
■天気の慣用句
フランス語らしい動物を使った表現も出てきます。
Il pleut des cordes.(土砂降り 直訳:縄が降る)
Il fait un temps de chien.(最悪な天気 直訳:犬の天気)
Il fait un froid de canard.(ひどい寒さ 直訳:アヒルの寒さ)
Il fait un vent à décorner les boeufs.(猛烈な風 直訳:雄牛の角を折るほどの風)
天気関連記事もどうぞ
「まいにちフランス語」16:L38~非人称表現・天気の言い方
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La Chaîne Météo のキャスターは、いつも見ているフランスのテレビ番組に比べると、落ち着いた印象でした。
それもそのはず、このチャンネルはニュース番組ではなく気象の専門チャンネルです。
画面に出てくるのは気象キャスターというよりも気象の専門家といった感じで、スーツもおしゃれ感よりも実直さが出ていますね。
天気予報のフランス語は、はじめは地名に戸惑うと思います。
でも地図があるし、決まった表現が何度も出てくるので、学習向きだと思います。気温に限られますが、数字を聞き取る練習もできます。












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