久しぶりにお菓子の作り方を紹介します。今回取り上げるのはレモンタルト(tarte citron)。
甘さと酸味のバランスが絶妙な、フランスの定番スイーツです。
動画のタイトルは Recette Tarte Citron(レモンタルトの作り方)
2分53秒。フランス語の字幕あり。
動画の内容:レモンタルトの作り方
短い動画ですが、パート・サブレ(タルト生地)の仕込みからクレーム・シトロン(レモンクリーム)の仕上げまで、一連の工程がテンポよくまとまっています。
■ パート・サブレ(タルト生地)
まず小麦粉をふるい(tamiser)、冷たいバターと合わせてサブラージュ(sablage)します。
この動画ではトンカ豆(fève de tonka)を加えています。
指先でバターと粉をすり合わせ、砂のようなサラサラの状態にする作業です。
砂糖と卵を加えたら、手のひらの付け根で押しのばすようにして、生地をなめらかにまとめます(fraiser)。
均一(homogène)な生地になったらラップで包み、冷蔵庫で休ませます。
■ フォンサージュ(型に敷き込む工程)
休ませた生地を均一な厚さ(épaisseur)に伸ばし(étaler)、タルト型に敷き込みます(foncer)。
このとき、生地が破れないよう注意を払い(veiller à)ながら、型の角までしっかり沿わせるのがポイントです。
ピケ(穴あけ)をしてからオーブンに入れ(enfourner)、空焼きします。
■ クレーム・シトロン(レモンクリーム)
卵、砂糖、レモン汁、レモンの皮のすりおろし(rapé)を合わせて火にかけます。
バニラに似た甘い香りがアクセントになります。
なめらかでクリーミーな(onctueuse)食感に仕上げるために、シノワ(目の細かい円錐形のこし器)でこします(chinoiser)。
ゼラチン(gélatine)を加えることで、クリームがほどよく安定し、きれいに仕上がります。
■ ドレサージュ(仕上げ・盛り付け)
焼き上がったタルト台にレモンクリームを均一な層(couche régulière)になるよう流し込み、冷蔵庫で冷やし固めます。
きれいに固まったら完成。あとは存分に楽しみましょう(se régaler)。
訳を取り違えそうなところ
私が意味合いを取るのが難しいと思ったところを紹介します。
Je mélange bien et ensuite je fraise ma pâte, en faisant attention à ne pas la manger tout de suite crue !(0:32)
しっかり混ぜてから生地をこねます。生のまま食べたくなりますが、そこは我慢です。
Et le jour où j’ai découvert ce que c’était une bonne tarte citron, il y a eu cet équilibre qui s’est passé.(0:45)
本当においしいレモンタルトを初めて食べたとき、甘みと酸味の絶妙なバランスに衝撃を受けました。
Pour que ma tarte soit jolie, je râpe délicatement les bords et je dépose une fine couche régulière de crème d’amandes dans le fond.(1:43)
美しいタルトにするために端をやさしく削って、アーモンドクリームを薄く均一に広げます。
Je veux tout récupérer dans le citron.(1:56)
レモンの持ち味を余すことなく使いたいんです。
Une fois que ma crème est bien cuite, je la chinoise sur ma gélatine(2:18)
クリームにしっかり火が通ったら、ゼラチンの上に裏ごしをし、
Il faut vouloir en reprendre une deuxième, troisième, quatrième part.(2:34)
2切れ、3切れとつい手が伸びるくらいでないといけません。
単語メモ
tamiser ふるう、ふるいにかける
fève de tonka トンカ豆(バニラに似た甘い香りのスパイス)
rapé(e) すりおろした
sabler バターと粉をすり合わせて砂状にする
sablage サブラージュ(バターと粉をすり合わせる作業)
réaliser 作る、仕上げる
fraiser 手のひらの付け根で生地を押しのばして均一にする
homogène 均一な、均質な
fonçage フォンサージュ(タルト型に生地を敷き込む工程)
étaler 伸ばす、広げる
épaisseur 厚さ、厚み
veiller à 〜に気をつける、注意を払う
foncer (タルト型に生地を)敷き込む
enfourner オーブンに入れる
onctueuse / onctueux なめらかな、クリーミーな
couche régulière 均一な層
chinoiser シノワ(円錐形のこし器)でこす
gélatine ゼラチン
dressage ドレサージュ(盛り付け、仕上げ)
se régaler おいしく食べる、堪能する
レモンタルトの歴史・関連動画
レモンタルトにまつわる歴史を紹介した動画も見つけたので、あわせて紹介します。
タイトルは Histoire de plat : Tarte au citron – Les Carnets de Julie(料理の歴史:レモンタルト – ジュリーのノート)
1分26秒。フランス語の字幕なし。
フランスの家庭でおなじみのレモンタルトですが、そのルーツは18世紀末のイギリスにあるとされています。
レモンクリームを使ったパイが生まれ、それがアメリカへ渡って発展しました。
フロリダではライムを使ったキーライムパイとして親しまれ、やがてレモンを使ったパイも広まっていきます。
その後、19世紀になるとメレンゲをのせたスタイルが登場し、現在よく知られるレモンタルトの形が整っていきました。
もともと薬や保存の目的でも使われていたレモンが、時代とともに世界中で愛されるスイーツの主役になったのは興味深いですね。
レモンタルト:関連記事もどうぞ
ベーキング・お菓子作りに関係のある言葉:かわいいフランス語教えます(138)
ガレット・ブルトンヌ(厚焼きクッキー)の作り方:フランスのお菓子35
*****
レモンタルトは、ちょっと酸っぱくて、それでいて甘い、南フランスの香りがいっぱいのお菓子です。焼き菓子ではありますが、初夏から夏にかけて食べるのにぴったりの爽やかさがあります。
タルト生地を一から作るのはハードルが高いかもしれませんが、市販のタルト台を使えば、クリームを作って流し込むだけなので、手軽に作れます。
もちろん手作りの生地の方がおいしいとは思いますが、失敗したら元も子もないですからね。
爽やかな酸味が恋しくなる季節。気になったらぜひ動画を見ながら作ってみてください。












この記事へのコメントはありません。