現在フランスで公開されているアニメーション映画、『ジャックと機械じかけの心臓』の原作者であり監督のマティアス・マルジュウへのインタビューの続きです。
記事のタイトルは、Cinéma : le cœur de Jack fait “tic tac”
映画:チクタクするジャックの心臓
きょうは映画の1シーンをごらんください。
ジャックと機会じかけの心臓
う~ん、いい曲ですね。歌詞を訳してみたいです、そのうち…
ミス・アカシアの声は歌手のオリヴィア・ルイズ(Olivia Ruiz)です。記事の最後に彼女のインタビューの動画をご紹介しています。
この映画の概要についてはその1をどうぞ。
⇒アニメ:『ジャックと機械じかけの心臓』~その1
それでは続きを訳していきます。
記事の和訳(2つめの質問から最後まで)
だからと言って、『ジャックと機械じかけの心臓』は子どもむけの映画というわけでもありませんよね。
MM:そうですね。子どもむけの映画を作ろうとしたわけではありません。子どもむけのアニメ映画の作り方は、どんどん型にはまっていっていると思います。
子どもを馬鹿にすべきじゃないですね。甘いものやカラフルな色、しゃべるフルーツ、ディスコで踊る動物などを入れるのが子どもにいいんだ、と思うのはやめるべきですよ。子どもたちが全部理解できなくても、それはそれで仕方がありません。
この映画の登場人物は磁器のような顔色で、素晴らしい目をしていますね。こういうふうにしたかったのですか?
MM:危うさを出したかったんです。磁器と真珠の中間の感じです。目をしっかり映しだす時、目の中に小さな光の反射を入れました。そうすることで、より目がはっきりするんです。
計画の段階で、カーチェイスシーンにジョークを入れることはできないとわかっていました。ふつうの映画ならできたかもしれませんが。人間の目みたいにする必要があったんです。
この映画はとても美しく、悲しく、あらゆる感情を喚起させますね。
MM:子どもたちに、どんな感情も語ることができると思っています。喜びも、冒険も、ゆううつな気分も。
特にこの映画を楽しむためには、少しばかり恋する気持ちを感じることが必要です。とにかく、恋愛感情を持つとか、少なくともそういうことがあるんだ、と思うことですね。もしそういう気持ちになれないなら、この映画の魅力は、たぶん少し失われてしまうんじゃないでしょうか。
元記事 → www.jde.fr : Tous les articles : Cinéma : le coeur de Jack fait "tic tac" ☆記事が削除されたので、リンクをはずしました(2020/08/10)
単語メモ
pour autant (否定表現で)だからといって(・・・でない)
Les prix augmentent chaque mois, mais les salaires n’augmentent pas pour autant.
物価は毎月上昇するがだからといって給料があがるわけではない。
se moquer de ~を馬鹿にする
teint 顔色
carrément はっきりと
course-poursuite カーチェイス
résonner 鳴り響く
*カーチェイスのジョークのシーンは、映画を見るか、原作を読まないと意味がわからないですね。
オリヴィア・ルイズのインタビュー
最後にミス・アカシア役のオリヴィア・ルイズの短いインタビューの動画をご紹介します。
ミス・アカシアが演奏している楽器はなんでしょうかね?手回しオルガンのたぐいでしょうか。
オリヴィア・ルイズは以前、マティアス・マルジュウのパートナーだったので、小説では、たぶん彼女をイメージしてミス・アカシアというキャラクターを書いたのだと思います。
魅力的な声の持ち主のオリヴィアさん。私、ファンです。名前もきれいですし。昔はオリヴィア・ニュートン・ジョンが好きでした。
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この映画は1870年代のエジンバラから始まって、ジャックが鉄道にのってヨーロッパを横断する旅に出ます。
だから、なんだかノスタルジックですね。機会があったら、私も見てみたいです。
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