今日はフランス語を始めたばかりの方にも覚えていただける簡単なことわざを紹介します。
良い猫には良いネズミ
À bon chat, bon rat.
良い猫には良いネズミ⇒敵もさるもの。
発音はこちら。
ネズミが猫をとるとき、ネズミが賢くそれをかわそうとすれば、さらに猫は新たな戦術でもって、ネズミをとろうとします。
つまり、このことわざはお互い丁々発止(ちょうちょうはっし)のやりとりをするさまを表しています。
一方的なゲームではなく、力が均衡している状態ですね。
アニメの「トムとジェリー」みたいな感じでしょうか?
このアニメでは、ネズミのジェリーのほうが賢いのですが。
トムジェリをご存知ない方はいらっしゃらないですよね?
こんなアニメです。
日本語では「敵もさるもの」ということわざがあてられます。
「さるもの」は「然る者」で、「なかなかの人物、あなどれない人」、という意味。
「さるもの」の「さる」を動物の「サル」にかけて、「敵もさるもの、ひっかくもの」ということがありますね。
よくわかる!フランス語の文法解説
単語の意味
à ~に、~にとって (対象を表します)
bon よい
chat 猫
rat ねずみ
このことわざには動詞がありません。
冠詞もありませんが、ことわざではよく冠詞が省略されています。
直訳
良い猫には良いネズミ
似た意味のことわざ
À malin, malin et demi.
(利口さの)上には上がある。
malin は「抜け目がない、目端のきく、利口な」。
Il est trop malin pour se laisser prendre à ce piège.
彼は抜かりがないので、こんな罠にはかからない。
demi は 半分
こちらが 1のmalinなら、相手は1.5のmalinということ。おもしろい言い方ですね。
英語の類似表現
多少ニュアンスが変わりますが、こんなのがあります。
Two can play at that game.
そのやり方は2人ともできる⇒その手はこっちも使えるよ。
Tit for tat. 仕返し、しっぺ返し
★猫が出てくることわざはこちらにもあります。
⇒あつものに懲りてなますを吹く
★ことわざの記事の目次を作りました。ご利用ください。
その1⇒フランス語のことわざ~目次 その1
もともと力が均衡してない場合でも、相手が強すぎて、それに対抗するために努力しているうちに、自分も強くなっている、という状況もありますよね。
いわゆる、切磋琢磨しあっている状態。
何事も一人でやるより、良きライバルを得たほうがよさそうです。お互い刺激を受け合って進むほうが、上のほうにいける可能性大。
ただ私は、やっぱり自分の敵は自分だと思います。
人と比べて落ち込んでしまうなら、きのうの自分ときょうの自分を比べたほうがいいですね。
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