哀悼のキャンドル

時事ニュース

シャルリ・エブド(フランスの風刺週刊誌)での銃撃

7日の午前中に起こったシャルリ・エブドでの銃撃事件を報じる子ども新聞記事を訳します。

パリの週刊新聞の編集会議に、2人の男が乱入し発砲。12人が亡くなったこの事件、今、フランス全土で悲しんでいます。

記事のタイトルは
Pourquoi des journalistes ont-ils été attaqués ?
なぜ、ジャーナリストが攻撃されたのか?
1月8日付の記事です。

ちょっと長くなりますが、すべて訳しますね。



Pourquoi des journalistes ont-ils été attaqués ? なぜ、ジャーナリストが攻撃されたのか?

Hier matin, une fusillade a éclaté à Paris, dans les bureaux d’un journal très connu, Charlie hebdo. Des terroristes ont tué plusieurs journalistes et des policiers. D’autres personnes ont été gravement blessées. Aujourd’hui est une journée de deuil national.

きのうの朝、パリのシャルリ・エブドというとても有名な新聞社で、銃撃がありました。

テロリストが記者、警察官の12人を殺害し、ほかにも複数が瀕死の重傷を負いました。

きょうは、国民全員で哀悼する日です。

Que s’est-il passé ? 何が起こったのか?

2人(あるいは3人)の武装し、覆面をした男性が、シャルリ・エブドのオフィスに乱入しました。

この襲撃は、次号のテーマを決めるため、編集者全員が集まっていた編集会議中に起こりました。

テロリストは12人を殺害。被害者は警察官とこの新聞社で働いていた著名な新聞漫画家です。他にも重症を負った人がいます。

テロリストはその後、盗難車に乗り逃走し、車はすぐに乗り捨てられました。

3000人近い警察官が、追跡を開始。容疑者が2人いますが、この記事を書いている段階ではまだ捕まっていません。

今のところ、犯行声明は出ていません。

C’est quoi, Charlie hebdo ? シャルリ・エブドとは?

シャルリ・エブドは46年まえに創刊された週刊誌です。毎週水曜に発行。

最新のニュースを記事と漫画で掲載する風刺新聞です。

シャルリ・エブドの記者と漫画家は人を喰った記事でよく知られています。時には、政治家や宗教をからかう度合いが行き過ぎることもありました。

こうした態度はすべての人を喜ばせるものではありません。シャルリ・エブドはこれまでもよく批判の対象になっていました。

すでに脅迫を受けたり、社に火をつけられたことがあったのです。

それでも、フランスでは、言論の自由は、世に認められた権利なのです。

Pourquoi c’est grave ? なぜこれが深刻なのか?

「これはテロリストの攻撃です」とフランソワ・オランド大統領は宣言しました。

大統領は、きのうの夜、国民に直接、国中を震撼させたこの攻撃を批難する旨を伝えました。

フランスで、過去36年間で1番ひどい襲撃です。フランス国民はショックを受け、昨夜、大都市では、被害者の家族を支えるための集まりが多数行われました。

この沈黙の抗議や、今朝の各紙の一面では、シャルリ・エブドの編集を支持する意味をこめて、漆黒の文字で書かれた«Je suis Charlie»(私はシャルリだ)という文章が見られました。

昨日は、フランスの報道と、すべてのジャーナリストの自由にとって暗黒の1日でした。

きょうは国中の哀悼の日です。

元記事 → Pourquoi des journalistes ont-il été attaqués ? – 1jour1actu

単語メモ

deuil 喪(の悲しみ)、大きな不幸、哀悼
jour de deuil national  国民的哀悼の日

cagoulé 覆面をした  cagoule (目と口の部分だけが開いた)頭巾、目出し帽覆面

faire irruption 侵入する

actualités 複数形で ニュース

rédaction 編集、編集部

prendre la fuite 逃げ出す

se lancer à la poursuite 追跡を始める

pour l’instant さしあたり、今のところ = pour le moment

revendiquer テロの犯行声明をする

hebdomadaire 週ごとの 会話ではhebdo

paraître (本などが)出る、発売になる

satirique 風刺の

incendier 放火する

susciter 引き起こす

meurtrier 殺戮(さつりく)

soutien 支持



シャルリ・エブド関連ニュース

7日のニュースなので、死者10人と出ています。parquet は検察庁。

襲撃のリアルタイムのビデオがYouTubeにあがっているのですが、まるで映画の中のできごとのようです。

胸が痛みます。

犯行のさい、2人の男は自分たちはアルカイダに属していると言い、仲間が襲撃場面をツイターにアップしたとか。

テロなんですかね?

シャルリ・エブドはもともと、たいへんきつい風刺で知られている週刊誌で、イスラム教もやり玉にあがっていました。

しかし、オランド大統領も、キリスト教も東日本大震災で起きた放射能もれも、からかわれています。文書や口頭で抗議はしても、殺したりはしません。

この事件の続報はこちら⇒シャルリ・エブド続報~2つの立てこもりと犯人の射殺






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