フランスダイレクトスクールが毎週配信している、フランス語の動画教材、『不思議の国のFrance』第13話の受講メモです。
今月は、フランスでデビューを果たそうとするモガブティック◆スパンコールさんのスタジオでの歌のレッスンの様子。
この企画については前回の記事をごらんください⇒フランス語の発音を矯正~フランスダイレクトスクール『不思議の国のFrance』第12話
前回は歌詞を読み上げて発音を矯正していましたが、今回は実際に歌いながら、発音を直されていました。
フランス語で歌を歌うのは難しそうです。
きょうはキーフレーズとして取り上げられていたところと、発音のポイントについて書きますね。発音はもちろん、文法と語法のポイントがたくさん学べた回でした。
2つキーフレーズ
東京の人混みには慣れない
冒頭、ティファニーのモノローグが流れました。東京に住み始めて7ヶ月たつが、相変わらず人混みには慣れない、というもの。
東京の人混みにはなかなか慣れません。人混みに嫌気がさして、故郷、フランスのことを思い出します。
Je ne suis pas très bien habitué à la foule à Tokyo. En ayant de l’aversion pour celle-ci, je me rappelle la France, mon pays natal.
短い2行ですが、文法のポイントがいっぱいです。
habitué à ~に慣れた
En ayant ジェロンディフ ここでは理由を現しています。
ayant は avoir の現在分詞
ジェロンディフについてはこちらをどうぞ⇒「まいにちフランス語」42:L64 現在分詞とジェロンディフ
aversion 嫌悪、反発、反感 前についてるde l’ は冠詞 aversion は女性名詞なので女性形の冠詞がついています。
avoir de l’aversion 嫌悪感をもつこと⇒嫌気がさす フランス語らしい表現です。
avoir de l’aversion pour ~ ~を嫌う
celle-ci それ celle は女性の名詞を受ける代名詞、ciは1番近い名詞を現します。ここでは、la foule (人混み)を受けています。
こうやって、説明することはできますが、実際に自分でcelui や celleを使いこなすのはむずかしいですね。その前の名詞の品詞やらを考えてると間に合わないです。
se rappeler 思い出す
Je me rappelle bien sa figure.
彼(女)の顔はよく覚えています。
似た意味の言葉に se souvenir de があります。
Je me souviens de mon premier amour.
私は初恋のことを思い出す。
rappeler のあとは、直接、「思い出すもの」が続きますが、souvenir のあとはde がつきます。間接目的語をとるということです。
souvenir de とセットで覚えるようにします。
「deがつく、つかない」というのは覚えるのも大変ですが、「deつきの単語」を受ける代名詞や関係代名詞があるので、覚えておかないとあとで困ることになるかも。
たとえば、souvenir de はこんな形の文章も作れます。
Je m’en souviendrai longtemps.
私はそれを長く記憶にとどめることでしょう。
●関連
「まいにちフランス語」24:L46 直接目的語になる代名詞
Rの音の復習をしてね
練習が終わったあとに、ティファニーがモガブティックさんに言った言葉。
では、家で«r»の音を復習するのと、各フレーズの最後の «t»を忘れないようにしてね。
Donc, simplement, le «r» à réviser à la maison, et les «t» à ne pas oublier à la fin de chaque phrase.
この文章は主語が省略されています。主語を補うと
Tu a le «r» à réviser à la maison …
あなたは家で復習すべきRを持っている⇒家でRの音を復習しなさい
あるいは
Il y a le «r» à réviser à la maison …
家で復習すべきRがあります⇒家でRの音を復習しなさい
réviser (ne pas) oublier の前についている前置詞à は 「à + 不定詞」で ~すること、~すべき、~するための という意味になる用法の à です。動作の対象を表している à とも言えます。解説ではこの à は受動的な役割をしていると説明されました。「~されるべき・・・」という意味合いだからでしょうね。
J’ai beaucoup de choses à faire.
私はすることがたくさんある。
こういう意味で、à + 不定詞 が使われているとき、その不定詞が表す動作の目的語は à の前に来ます。
le «r» à réviser
復習されるべきRの音
J’ai une question à vous poser.
あなたに1つ質問があります。
Il y a beaucoup de monuments à visiter dans cette ville.
この街には見物すべき記念建造物がたくさんあります。
じゃあいつも、à + 不定詞 のとき、目的語がàの前に来るかというと、
enseigner à 人 à jouer du piano ~にピアノを教える
という形のときもあります。
à はたいてい名詞の前に来ていますが、あとに動詞が来ていたら、ちょっと注意をむけるといいですね。
きょうの発音の注意
nuage (雲)の発音は一音節で一気に発音します。
カタカナで書くと(カタカナで書いたり、カタカナをもとにして勉強するなと解説で言われてましたが、音節記号をコピペしてくるのも大変なので) ニュアジュ アの部分は半母音(半子音)なのでアと大きく書いてしまうとニュアンスが違います。
いかがでしたか?
今回はいつもより文法(語法)の解説が多めでした。モガブティックさんの苦手な発音は、日本人に共通なので、そのあたりも参考になります。
Rの発音に関しては、強くしすぎないように、弱く発音する練習をするように注意がありました。
Rを強く発音するとフランス人は不快に感じるそうです。そんなこと言われてもね。
ちょっと違うかもしれませんが、フランソワーズ・モレシャンはとてもフランス語アクセントの強い日本語をしゃべっていましたが、人気ありましたよね。ファッションセンスがよかったからかもしれませんが。その人の人間力で発音の悪さはカバーできるかもしれません。
それにしても、東京はやっぱり人が多いですね。
去年、東京駅や渋谷に行く機会がありましたが、人混みに負けました。私の場合は、ふだん人口の少ないところに住んでいるから尚更です。
あれに慣れる人なんているんでしょうか?
それでは次回の「不思議な国のFrance」の記事をお楽しみに。
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