ガブリエル

不思議の国のフランス

フランス人の笑いのツボを知る~不思議の国のFrance #7

フランスダイレクトスクールの動画教材、「ふしぎの国のFrance」第7話の受講メモです。

今回は前回の続きで、東京のカフェで、ティファニーとガブリエルがおしゃべり。
前の記事⇒日本の男性とフランスの男性の違い~不思議の国のFrance#6(フランスダイレクト)

話題は日本とフランスの冗談の違いについて。前半はフランス人のジョークを集めた本のこと、次に、日本のテレビのお笑い番組やバラエティの感想をフランス人の視点からざっくばらんに語っています。

★きょうのメニュー

  • 3つのキーフレーズ
  • Vie de Merde
  • 3つのキーフレーズ

    名前のスペル教えてくれる?

    前回、バレンタインのプレゼントの話をしていました。ティファニーが、「プレゼントと言えば、フランスにいる親友からクリスマスに本をもらったの」と1冊の本を取り出します。

    ティファニーとガブリエル

    Vie de Merdeという本です。タイトルを直訳すると「くその人生」。

    その日あったちょっと笑えることを、フランス人が投稿する同名のサイトの内容をまとめたものです。よって笑えることがいっぱい書いてあります。

    これは投稿なので、仏文を先に書きますね。

    Aujourd’hui, alors que j’entrais le numéro d’un garçon dans mon répertoire téléphonique, j’ai été incapable de me souvenir de son prénom.Embarrassée, je tente un : «Tu peux m’èpeler ton prénom s’il te plaît ?» Il s’appelle Bob.

    きょう、携帯の連絡先にある男の子の番号を入力してるとき、彼のファーストネームが思い出せなかった。困ってしまって、こう聞いてみた。「あなたの名前のスペル、教えてくれます?」
    彼の名前はボブだった。

    はははは・・・
    たった3文字の名前だったんですね。
    「Bobがつづれないバカな女だと思われてしまった」ということでmerdeだったようです。

    alors que ~のときに
    これ、ワインの話しの時も出てきましたね。そのときは、mais (でも)という意味でした。
    ワインのラベルの読み方~不思議の国のFrance#5(フランスダイレクト)

    Je l’ai une deux ou trois fois alors que j’étais à Paris.
    パリにいたとき、彼女に2,3度あったよ。

    répertoire téléphonique
    電話番号を書いたもの、連絡先。
    répertoire は目録、リスト。

    アナログだと、「アドレス帳」ですが、デジタルだとスマホなどの連絡先をまとめた機能にあたります。

    日本語で、répertoire が 「レパートリー」という言葉になっているように、劇団などの出し物、ちう意味もあります。さらに、物知り、生き字引という意味も。

    C’est un répertoire vivant.
    あの人は生き字引だ。

    すべて最初の「目録」から派生した意味ですね。
    répertoire ← re(再び)+per (発見する、獲得する)

    incapable de ~することができない
    Je suis incapable de partir demain.
    私はあす出発できません。

    embarrassé 困惑した、途方に暮れた
    動詞 embarrasser(場所をふさぐ、邪魔をする、当惑させる)の過去分詞よりできた形容詞

    Il est embarrassé de sa personne.
    彼は身のおきどころに困っている。

    je tente un 
    一つ試してみる、あることをやってみる

    さて、過去の話をしているのに、ここ現在形ですね。たぶん、物語を語るとき現在形を使うのと同じ理由だと思います。現在形を使うと、その話を聞いている人(読んでいる人)は、目の前で起きているように感じ、より臨場感をもって話に入っていけます。

    その次の彼女が彼に聞いたことばは実際に話した言葉なので、現在形。最後の「彼の名前はボブ」は、je tente un からの流れで、物語として語っているからなのか、事実を語っているからなのか、どちらかだと思います。

    よろしく伝えてください

    ガブリエルが読み上げた2つめのトホホな話。

    Aujourd’hui je vais chez le boucher et lui demande de boudin. Il en coupe, puis relève la tête et me dit : «Tiens, ça me fait penser… Vous passerez le bonjour à votre femme.»

    きょう私は肉屋に行きブーダンを下さいと言った。肉屋はブーダンを切り、ふと顔をあげてこう言った。「ブーダンで思い出しましたが、奥さによろしくお伝えくださいね。」

    ティファニーとガブリエル
    ブーダンで笑い転げる2人

    これは、ブーダンを知らないと笑えないと思います。
    ブーダンは豚の血と脂身で作る腸詰め。太いソーセージです。白と黒があります。

    こんなの。
    ブーダン

    フランス人は好きみたいです。以前、「虎と小鳥のフランス日記」にアルザス地方の特産品として登場したことがあります。

    第80話 アルザス地方のクリスマス市 キーフレーズ アメブロ

    肉屋さんはブーダンを切りながら、お客さんの奥さんを思い出したわけです。

    passer le bonjour à ~にボンジュールと言う⇒~によろしく伝える

    Vous passerez le bonjour à votre femme.
    主語が2人称で、単純未来形にすると、ゆるやかな命令や依頼の意味をこめることができます。

    死ぬほど笑える

    ガブリエルは日本のお笑いやバラエティで出てくるギャグは同じことを何度もくりかえすのでくどくて笑えない、と言います。

    それにティファニーも同意します。
    フランス人は短くびしっと決まるジョークが好きなのです。

    たとえば、タイミングよく発せられれば、死ぬほどおかしいんだけど、その後は…

    ティファニー

    Genre une bien placée au bon moment, ça fait mourir de rire mais après…

    ずっとギャグの話をしているので、une blague ということばが省略されています。補うと、

    Genre une blague bien placée au bon moment~

    genre はここではcommeという意味。comme の意味でgenreを使うのが特に若者のあいだで流行っているそうです。これってケベコワの影響でしょうか?

    辞書には、genreは名詞しかないのですが、副詞として、カナダでは、例えば(par exemple),およそ (environ)と、書いてあるので。

    faire mourir de rire 死ぬほど笑わせる

    Vie de Merde

    上に書いたように、フランス人がその日に起こったmerdeなことを投稿する人気サイトからできた本です。

    merde というのは「くそ、糞」という意味。日本語でもいまいましいことがあったとき、人は「くっそ~」と悪態をつきますが、そういうとき、フランス語ではmerde ! と言います。

    もちろん品のいい言葉ではないので、積極的に使うべきではありませんが(特に、普通のフランス語がうまく使えない場合)、映画でもテレビでもよく聞きますね。

    Vie de Merde は 「ろくでもない人生」、「最低な人生」、という感じ。

    きょうこんなことがありました、とフランス人がmerdeなエピソードを投稿しているわけです。

    サイトはこちらです⇒VDM : Vos histoires de la vie quotidienne

    人気サイトで、VDMと略されます。
    一つ一つの投稿は短いので、「長文を読む気がしない、こなれた口語を知りたい」という方は読んでみるといいかも。

    ティファニーがもらったのは一番最初に出た本です。これまで、3,4冊でています。1冊めは日本のアマゾンで中古で出ています。

    欧明社でも買えます。欧明社というのは、フランス語書籍専門の本屋さん。

    欧明社⇒フランス語書籍専門 欧明社 Librairie OMEISHA

    欧明社は東京の飯田橋にあるのですが、オンラインショッピングもできます。私も2回利用したことがありますが、入金するとすぐに発送してくれます。

    注文する数にもよりますが、クロネコヤマト・ビジネスレター便というのを使ってくれたので送料も安かったです。

    フランス語の書籍に興味のある人は、おすすめの本屋さんです。

    さて、VDMの1冊めが出版されたとき、ショコラで取り上げられていました。

    ショコラはフランス文化を紹介するポッドキャストです。キャスターは、日仏学院の先生だったボブさん(名前がBobなのは偶然です。

    基本は日本語で、日本にいるフランス人にインタビューしている部分はフランス語。

    フランス語の勉強もできるようになっています。オンラインの学習素材(Chocoテック)は有料ですが、ポッドキャストは無料で聞けます。

    VDMが話題になっている回のポッドキャストはこちらです。
    ☆2016/09/09:ショコラのサイトがリニューアルされ、リンク切れになったので、リンクをはずしました。

    ショコラでは、欧明社の人が定期的に登場して、フランス語の新刊書のおすすめについて語っていますね。

    このポッドキャストは、ガチガチの勉強系ではないので、たとえインタビュー部分がさっぱりわからなくても、フランス文化に興味のある方には楽しめると思います。

    ショコラ⇒Chocolat! フランス語 – Home

    ティファニーとガブリエルの語る、日本のユーモア、笑いについてはこちらからどうぞ⇒フランスと日本のユーモア(笑い)の違いとは?

    実はこの回は8分もあり、VDMの話のあとは、2人で日本のお笑い系テレビ番組について語っていました。

    要するには、「フランス人には笑えない」ということです。
    この点についてはまた別の記事にしますね。

    「ガキの使い」の話しが出てきたのですが、この番組、見たことがないので、今ひとつピンと来ませんでした。

    私は20代になってテレビを見るのをやめましたので、ここ30年のお笑い番組は全く知りません。

    一番最後に見たのが、「オレたちひょうきん族」ですから^^;






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