フランスの若い女性向けのWebマガジンMagazine féminin – madmoiZelle.comに今年の春夏の女性ファッションの流行をわかりやすく書いた記事(2013年1月7日)がありました。
記事には7つのトレンドアイテムがあげられていますが、きょうは一番最初のアジアンなファッション(la tendance asiatique)を読んでみました。
アジアンファッションの流行
確かにアジアンなファッションはこの春の流行らしく、雑誌で畳の上にチェストが置いてあるようなシャネルの広告を見ました。
日本人にゆかりのあるものがたくさん出てくるので理解しやすいと思います。
アジアふう(和風ともいえる)のファッションの傾向は数年前からありましたが、今年はどんと表舞台に登場しました。
細かい刺繍や、アジアの伝統的な衣服のアレンジが見てとれます。
on se la joue geisha et le kimono en robe とあるように、(西洋人の思う)芸者ふうのメークや着物ふうのデザインが特徴です。(joueはほっぺた)
では上から順番に読んでいきます。
Les points forts
・Les motifs imprimés ou brodés tout droit venus du pays du Soleil Levant : pivoines, dragons, oiseaux, fleurs de lotus…
・Les coupes kimono très structurées mais féminines
・Les matières nobles et lumineuses : soie, velours…
・Les tabis en vinyle façon Geisha 2013
・Le rouge à lèvre prononcé
強み(特徴)
・プリントや刺繍のモチーフは太陽の国(le pays du Soleil=日本)から直接とられたボタン(牡丹)、龍、鳥、睡蓮などです。
・着物のカッティングはとてもきっちりした構成ですが、それでいて女性らしいものです。
・素材は天然の輝くようなもの:絹やベロワ。
・2013年の芸者風のビニールの足袋
・よく目立つ赤い唇
Les couleurs
・Noir
・Rouge
・Orange
・Doré
・Nacre
色
黒、赤、オレンジ色、金、真珠
The place to be:Sushi Shop
着ていく場所:寿司屋
Ton binôme:Mulan
あなたのパートナー:ムーラン
元記事→Les tendances mode printemps/été 2013
単語メモ
matières noble 天然素材
matière は素材、noble は貴重な
lumineux, lumineuse 光る、輝くような
binôme パートナー
この説明は時にプラダの春・夏コレクションをイメージして書かれているので、ミラノのコレクションの動画を貼っておきます。
1分6秒ぐらいで登場する女の子のイラストが記事には描かれています。
赤い唇やビニールの足袋がよくわかると思います。
2分23秒
最後にモデルさんが行列して歩いているところは、髪型や化粧がそっくりでクローンみたいですね。
補足解説
色の最初の三つ(ノワール、ルージュ、オランジュ))はみんな日本語になっていますね。doréは金箔の色、nacreは真珠ですが、シルクのような光沢をさしています。
また足袋(tabi)はフランス語になっているようですね。
動画を見た限りでは、靴ははいてないみたいですよね。つまり地下足袋なんでしょうかね?
binôme は辞書にはニ項式とあったのですが、ここではパートナー。
(ニ項式とは項が二つある式 i.e. a+b)
学生のスラングで化学の時間にペアになって実験するときのパートナーのことをbinômeというそうです。
★ムーランはこの人
ムーランは女性だけど男装して兵士になります。
たぶんフランス語ではミュロンという発音になると思います。
春夏のトレンドその2はこちら⇒2013年春夏ファッションのトレンドその2~幾何学模様
和柄といっても、花札を思わせる、大胆なイメージです。
記事では着ていく場所として寿司屋(sushi shop)を提案しています。もう少しひねりがあってもよかったのでは、と思います。
素材のサイトでゲイシャで検索したら、こんなイラストがありました。
ピンクの丸いチークと赤くて小さな唇がポイントのようです。
お団子にかんざしがわりにお箸をぶすっとさしているのもよく目にします。
どこの国の人も自分にないものにあこがれるようですね。
フランスの質問サイトで中国人の目にするメイクのしかたを教えて、という質問を見たこともあります。
アジアンな私たちは、あて洋風の服を着ないほうが今年はトレンディなのかもしれません。
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