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使役動詞~翻訳講座第9回前半

翻訳講座の受講メモです。きょうは第9回の前半です。この回も復習回ですが、使役動詞(しえきどうし)についてシェアしますね。

同じく清水先生による、「仏語の達人養成講座」がそろそろ始まりそうなので、急がなければなりません^^;

第9回の内容

  1. 使役動詞
  2. il s’agit de…
  3. 否定と肯定の転換
  4. 関係代名詞
  5. 比較級

でした。

きょうは最初の3つを聞きました。最初といっても52分ぐらいまでのところです。この記事では、使役動詞について書きますが、ほかのふたつも簡単に説明しておきますね。

il s’agit de…は語法の問題です。de のあとに、定冠詞、不定冠詞、不定法が続く場合でそれぞれ意味が変わります。

これは辞書に書いてあるので、よく読んで、実際に出会ったときに気をつければいいでしょう。

否定と肯定の転換は、もとの仏文が否定文であるが、和訳するときは肯定文にしたほうが、日本語としておさまりがよいものの訳し方についてです。

これは、日本語力、特に、表現や語彙のストックがないとできない技です。授業を聞いただけでは身につきません。

使役動詞

では、使役動詞の復習です。

使役というのは「人を使って何かをさせること」。「誰々に、〇〇をさせる」というときの「させる」という意味を持つ動詞です。

※使役動詞については、読解編の第17回でも学んだので、こちらにメモを書いています⇒読解編 第十七回 復習1

ここでは代表的なfaire と laisserを勉強しました。

フランス語の使役動詞で個人的に違和感があるのはやはり、faireやlaisserのあとにいきなり動詞が続いてしまうところですね。

私は妹を来させる。
Je fais venir ma sœur.
みたいに。

faireはあとに続く動詞が他動詞のとき(つまり目的語があるとき)「させる人=使役を受ける人」の前に前置詞をつけなければなりません。ここが大きなポイントです。

※自動詞と他動詞の違いについてはこちらに書いています⇒助動詞にêtreを使う複合過去

faire + 他動詞

基本

Il fait taper la lettre par [à] sa secrétaire.
彼は秘書にタイプされる。

タイプをする秘書の前に前置詞が必要。
この場合は、parでも à でもどちらでもよいです。
授業では、この秘書のようなのを「意味上の主語」と言われていました。

これはtaper(タイプをする)という動作をする人なので、taperの主語、ということです。

本当の(というのも変ですが)主語に、何かをさせられる側、使役を受ける側、とも言えます。

parとàの使い分け

Je fais lire cette œuvre littéraire à mon enfant par un professeur.
私は先生にこの文学作品を子どもに読んでもらう。

日本語の訳でも「先生に」「子どもに」、と並んでややぎこちないですが、仏文でも文学作品を読む先生の前にàをつけてしまうと、à mon enfant にも àがついているので、まぎらわしくなります。

このような場合はいつもparを使います。

自分で仏作文をつけるときは、つねにparを用いれば、間違えませんね。

faire + 自動詞

Elle fait travailler ses enfants.
彼女は子どもたちに勉強させる。

この場合、勉強する側の子どもたちに前置詞はつきません。勉強するものが、書いてないですから。

laisser + 他動詞

2種類の文が作れます。

英語式

Je laisse les enfants regarder la télévision.
子どもたちにテレビを見させておくわ。

laisser + ~させられる人 + させられること(動詞)
これは講義では「英語式」と言われました。英語では、I let the kids watch TV.という並びになり、letのあとに動詞が来ることはありえません。

faire式

Je laisse regarder la télévision par les enfants.

※par les enfants は aux les enfantsでも可能。

この内容をfaireで表すときは、上に書いたように
faire+動詞の不定法+par [à]+させられる人
こういう並びをしなければならないのでfaire式です。

laisserはどちらを使ってもいいということです。

laisser + 自動詞

Je laisse partir Guru.
私はグルを出発させてやる。
=Je laisse Guru partir.

自動詞が来る場合も、意味上の主語はlaisserの直後でも、partirのあとでも可能です。

faire+他動詞の場合は、必ず上に書いたような並びで、「させられる側」の前に前置詞をつけることに注意ですね。

使役はただでさえ、どっちがどっちに何かをさせるのか混乱しがちですね。しかも、つねに人がさせたり、させられたりするわけではありません。

こんな例もあります。
Laissons venir la nuit.
夜が来るのを待とう。

日本語でも朝が来たり、夜が来ますけど、来させたりはしません。

使役動詞の文章が出てきたとき、迷ったら、そのたびに辞書などで基本を確認して慣れていくのがいいでしょう。

それでは、次回の翻訳講座の記事をお楽しみに。






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