著作権について考えるきっかけになる、こども新聞の記事の和訳の続きです。
前回は、著作権がどういうものか、またこの権利がいつ発生するかといったことが書かれていました。
まとめると、
著作権:その作品を所有、販売、翻訳、形を変えて発表するなどできる権利で、その作品を作った人のもとに、作った瞬間に発生する。
私のこのブログにも私に著作権があります。
まあ、私のブログはほかの人がどうこうしても、何の得にもならないんで・・・
では、続きの和訳、行きます。
Pourquoi ne peut-on pas tout recopier depuis Internet ?
なぜ、インターネットから何でもコピーすることができないのか?
著作権はすべての国で同じではないので、このことで問題が起きることがあります。
こうした問題をさけるため、各政府は著作権に関する国際的な協定に調印してきました。
最も古い協定は1886年に、フランスの作家のヴィクトル・ユーゴーの呼びかけで作られたベルヌ条約(la Convention de Berne)です。
この条約は調印した165カ国において、作者に同等の権利を保障するものです。たとえば、フランスで、ドイツの作家はフランスの作家と全く同じ権利を所有するということです。
本やCDやDVDを買ったとき、その商品はあなたのものですが、あなたが作者になったわけではありません。そこで、守らなければならないことがあります。
著作権無視にあたる行為が二つあり、それは盗作(plagiat)と海賊行為(piratage)です。
盗作は、自分がその作品の作者だと思わせて、丸写しすることです。
たとえば、学校に出すレポートに、インターネット上にある他の作品を一字一句写して書くことです。
あなたは、作品を写す権利はありませんが、正しく出典や著者の名前を添えて、その作品の一部を引用符でくくって書いて出すことはできます。
これは「引用の権利(le droit de citation)」と呼ばれます。
海賊行為とは、作品をインターネットから無料で取得したり、コピーをとって人にあげたり、売ったりすることです。
たとえば映画をインターネットから勝手にダウンロードしたら、著作権を尊重していないことになり、法律違反で、罰金が課せられる可能性もあります。
・・・長くなりますので、きょうはここまでにします。
元記事 → Le droit d’auteur expliqué aux enfants
(https://www.1jour1actu.com/culture/pourquoi-ne-peut-on-pas-tout-recopier-depuis-internet/)
記事が削除されたので、リンクをはずしました。(2019/04/05)
前の記事はこちら⇒ブログと著作権法について その2
単語メモ
des accordes internationaux 国際的な協定
internatinational, internationaleの複数は-auxです。
このように複数形が-auxになるのは、仏検のディクテで狙われますね。
dater de ~にさかのぼる
appartient < appartenir ~のものである
exemplaire (書類、新聞、コピなどの)部、冊
piratage 動詞は pirater 海賊版を作る
pirate de l’air ハイジャッカー
guillemet ギュメ 引用符
entre guillemet ギュメでくくった、いわゆる
son grand amour entre quillemets 彼(女)の言うところの大恋愛
ギュメ豆知識
フランス語の引用符はギュメと呼ばれます。こういうのです⇒«»
使用例:«Bonjour ! »
英語の引用符はクオーテーションマーク( quotation mark)ですね。
使用例:”Hello!”
quotationは quote(引用する)マークだから、わかりますが、ギュメって変ですよね?
実はギュメはギョーム・ル・ベ(Guillaume Le Bé 1525–1598)という16世紀はじめにフランスで活字鋳造を始めた人の名前からとられました。
ル・ベ家はニ世紀に渡って活字鋳造の大手として栄えました。
活字鋳造は英語ではpunch cutterとなっていたので、金属の文字の型で穴を開ける方式なのかな~と想像しています。
■フランス語の句読点についてはこちらも参考にしてください
⇒フランス語のアクサン(つづり字記号)と句読点のまとめ
さて、著作権違反には、盗作と海賊行為の二種類があると書かれていました。この二つは、行為そのものの違いのほかに、その行為がなされる状況も違いますね。
盗作するとき、本人は盗んでるとわかってるはずです。盗作を知らない小学生などは別にして。でも海賊行為は知らないうちにやってしまっているということがあります。
昔はレコードの海賊版というのがあり、これを作るのは意識的だったでしょう。でも現在インターネットからいろんなコンテンツをダウンロードして、人にプレゼントしてしまうなどは、著作権を無視している行為だとわかっていない人も多いのではないでしょうか?
気をつけたいところです。
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