エモーティコン

時事ニュース

エモーティコン(絵文字)は言葉の世界を変えるか?

TV5MONDEフランス語を学ぶコンテンツから、7 jours sur la planète のニュースクリップを1つ和訳します。

タイトルは Émoticônes : l’émotion en ponctuation (エモーティコン:句読点で気持ちをあらわす)。

エモーティコンは絵文字のことです。もともと英語で、emotion(感情)+icon(アイコン)からできました。ニュースクリップにあるように、記号(句読点)を使って、人の顔を表現したのが始まりです。



Émoticônes : l’émotion en ponctuation

始まりは3つの句読点

これは小さな句読点3つのお話。ドゥポワン(コロン)、ティレ(ハイフン)、丸かっこ。

おそらく誰もこの3つの組み合わせが将来黄色い小さな人の顔、つまりスマイリーになるとは想像していなかったでしょう。

エモーティコン、あるいは絵文字と呼んでいるものの先祖です。

こうした絵で表した顔は、コミュニケーションツールとなり、いまや世界中でたくさんの人たちがやりとりしています。

エモーティコンを使うと気持ちをうまく表現できる

エモーティコンを使うと、その時の自分の気持ちや感動をよりうまく伝えることができます。時々、ただそのまま書いただけではずいぶん冷たく感じるんです。

言葉をやわらげる効果もあります。たとえば、皮肉を言うときとか、ちょっと嫌味を言いたいときなんかに。

なければ、使う必要もなかったと思うけど

たぶん、もしエモーティコンが存在しなかったら、別に必要でもなかったでしょうが、現実にあるわけだから、メッセージに別の広がりが生まれていますね。

ショートメッセージでよく使われる

ちょっとした気持ち、皮肉、驚き、そして愛情まで、エモーティコンはとくにショートメッセージ(テキストメッセージ)でよく使われています。

エモーティコンを使うと言葉が失われてしまう

個人的には、エモーティコンは使いません。私は他の人とちょっと違うかもしれませんが、エモーティコンを使うと、言葉が失われてしまうと思うのです。

それでなくても、簡略化して書くことが多いですし。

私はエモーティコンではなく、ちゃんとした文章で書くほうが好きです。言葉を使って感情を表します。無理に、黄色いニコニコマークを使ったりせずに。

エモーティコンは大人気

いずれにしろ、エモーティコンはどこにでもあり、新しい世代の顔です。国家のトップ本人もつかっています。国連の安全保障理事会の議長です。

この人は、ネットの世界の絵を使ったなぞなぞ(エモーティコンのこと)の大ファンです。

エモーティコンを使うのが普通になってきている

ミレイユ・ベトランクール(インフォメーション・テクノロジーの教授)の言葉

エモーティコンはどんどん多様化して数が増えているので、たしかに、ある階層の人たちの表現方法の1つになっています。特に、インスタントメッセージ(ショートメッセージのこと)によるコミュニケーションでは効果的に使われています。

これからエモーティコンのやりとりがもっと増えていくかどうかはわかりませんが、あるエモーティコンを新しい句読点みたいに使うのが普通になっているとはいえます。

エモーティコンは近代的な句読点

近代的な句読点であり、古くからある句読点、あるいは新しい表現方法であるエモーティコン。この長年に渡る内的変化は、何も失わず、何も作り出しません。ただ変わるだけなのです。

トランスクリプトはこちらにあります⇒Actualité mondiale | Enseigner le français avec TV5MONDE

7 jours sur la planèteのニュースクリップを使った教材は、2週間ぐらいで入れ替わるので、トップにリンクしています。

単語メモ

signes de ponctuation  句読点

traits 顔立ち、表情

schématique 図であらわした

des fois 時々

le fait que + ind./subj. ~ということ

effroi  恐怖、不安

écrire en abrégé 簡略化して書く

en personne  自ら、自分で

adepte 愛好者、ファン

rébus 判じ物、なぞ、読みにくい字

croissant 増加していく

milieu 環境、境遇、社会

messageries instantanées ショートメッセージ

chimie 化学;(隠れた)内的変化、変化させる力

séculaire 100年に1度の

二人目の女性が言っていた、je me suis un peu formatée à tout le monde の se formater は「自分をフォーマットする」という意味だと思いますが、それだと、意味が通じなくなるので、「私は他の人とは違う」と訳してみました。

des émoticôns à la une en tout cas は いずれにしろエモーティコンは一面にのっている、という意味ですが、実際に新聞の一面にのっているのではなく、ひじょうに一般的になっている、ということだと思います。



きょうのプチ文法:条件法過去

男性の言葉の、Peut être que si ça n’avait jamais existé, on n’en aurait pas eu besoin, mais le fait que ça soit là, ça permet d’apporter une autre dimension à un message の中の

si ça n’avait jamais existé, on n’en aurait pas eu besoin は条件法過去です。

条件法過去は、過去の現実とは違う条件を仮定して、その世界の話をします。 ça は エモーティコンです。

そもそもエモーティコンなんてものがなかったのなら、誰もそれを必要とはしなかっただろう、ということです。

「もし~だったら」の部分は、直接法大過去形を使います。

大過去形は、助動詞の半過去形+過去分詞

「~だったろう」の部分は、助動詞の条件法現在形+過去分詞 です。

avoir の 条件法現在形は aurais, aurais, aurait, aurions, auriez, auraient

条件法過去の説明動画(フランス語)2分55秒。わかりやすいです。

関連記事もどうぞ⇒フランス語のアクサン(つづり字記号)と句読点のまとめ

国連のえらい人も絵文字を使っている、とニュースで言っていましたが、画面に出てきたJulie Bishop(ジュリー・ビショップ)という人はオーストラリアの連邦議会議員です。

私は絵文字はあまり使いません。スマホにおいては、入力画面を遷移するのがめんどくさいからです。

ブログの文章など、パソコンでもあまり使わないのは、2人目の女性が言っていたように、自分の表現力がどんどん衰えるような気がするからです。

というより、もともと使う習慣がないから、と言ったほうが適切かもしれません。

まあ、「読んだよ」という印に絵文字とかステッカーを打てるので、便利な存在ではあります。

TV5MONDEの7 jours sur la planète のニュースを使った教材は、スマホのアプリもあります。ニュース1つは無料で見たり、単語の勉強をしたりできます。






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