きょうは父の日(Fête des pères)ですね。フランスの母の日は日本と違うのに父の日はフランスも日本と同じ6月の第3日曜日(le troisième dimanche de juin)です。
父と娘の出て来るフランスのCM
きょうは父の日にちなんで、お父さんと娘の会話で進むミルクのコマーシャルでフランス語を勉強してみます。
25秒です。
娘がお父さんに「このミルクはどこのものかあててみて」と言います。するとお父さんはそのミルクをワインのように鑑定します。
ワイン用語がわかればいいのですが、あいにく私はワインのことはあまり知らないので、ちょっと和訳をはずしているかもしれません。
Devine le nom du lait, papa.
パパ、このミルクの名前を当ててみて。
Bon blanc.
Texture équilibrée.
Ça sent les fleurs des champs.
L’air pur.
きれいな白だな。
バランスがいい。
野の花のような香りだ。
ピュアな感じだね。
Vas-y. Goûte !
ほら、飲んでみて!
Hmmm. Il a un goût franc et délicat.
Je vois une prairie vallonnée, exposée sud-ouest.
Sûrement une ferme sélectionnée.
ふーん、生きがよくて繊細だ。
南西のどこか谷の多い草地だと思うよ。
ぜったい選り抜きの園のものだ。
Alors, c’est quoi ?
だから、どこの?
Ah. Difficile à dire.
En tout cas, c’est un grand lait.
ああ、言い当てるのは難しいな。
どっちにしても、すばらしいミルクだ。
Fastoche !
簡単だね!
Plus que du lait, GrandLait.
ミルク以上のもの、グロンレ
※スクリプトをこちらを参考にしました⇒Exercice d’écoute: Plus que du lait, GrandLait
単語メモ
vallonnée(←valon) 谷の多い、起伏の多い
exposée (日光、外気などに)さらされた、向けられた
ferme 農園
ferme viticole ぶどう園
sélectionnée 選り抜きの
vins sélectionnés 選り抜きのワイン
fastoche facile(やさしい)の口語
CMのオチがわかりましたでしょうか?
un grand lait(偉大なミルク)という言葉がそのまま、このミルクの名前 GrandLait になっているわけですね。
やはりワインのテイスティングをするのは女性ではなく男性の仕事だと思われているので、お父さんと娘なのでしょう。
父の日はなぜ6月の第3日曜日なのか?
日本もフランスも6月の第3日曜日が父の日です。両方ともそもそもの起源がアメリカの父の日なので同じ日なのです。
フランスで父の日を始めたのは フラミネール(Flaminaire)というブルターニュ地方のライター(briquet)のメーカーです。
1946年創業のこのメーカーは世界で初めてガスライターを作った会社です。フラミネールは、1949年に、アメリカの父の日と同じ日に、ライターの宣伝をかねて、父の日のキャンペーンを始めました。
フランスでこの日が正式に父の日となったのは、母の日が法律で決まった2年後の1952年です。しかし、父の日は法律では定められていません。
アメリカの父の日の起源ですが、1910年にドッド夫人という人が自分の亡くなった父を讃えるため提唱したことが始まりと言われています。
ドッド夫人のお父さんが南北戦争に行っているとき、お母さんが1人でドッド夫人を含む6人の子どもを育てていました。しかしお母さんは、戦後過労で亡くなってしまいました。
その後、お父さんが1人で子どもたちを育てましたが、子どもたちが成人したあと彼も亡くなったのです。
このお父さんの誕生月が6月でした。戦争はお父さんにもお母さんにも過酷な人生を強いたのです。
☆こちらでも父の日の由来を書いています⇒フランスの父の日の由来とよくある贈り物
父の日は母の日にくらべてかなり影がうすいですよね。
私の父は14歳のときに亡くなっているので、自分では父の日のお祝いをした覚えがありません。
家庭によっては、毎日が父の日のところもあれば、父親はすっかりないがしろにされている家もあるかもしれません。
いずれにしろ、父の日には、全国のお父さんにお疲れ様、と言いたいです。
この記事へのコメントはありません。