今回は、いちじくを使ったデザートのレシピ動画を紹介します。
動画のタイトルは Recette de Figues au vin rouge(いちじくの赤ワイン煮のレシピ)
いちじくは南仏で、夏によく食べられる果物で、生でもおいしいのですが、赤ワインでコトコト煮ると香りがぐっと深まります。
Recette de Figues au vin rouge
チャンネルはフランスの料理サイト 750g。3分34秒の短い動画です。
赤ワインのシロップ作りから、いちじくを煮て仕上げるまでの流れが、テンポよくまとまっています。
赤ワインのシロップを作る
まず赤ワインを1本、鍋に入れます。
少しコクのある(corsé)質のよいワインを使います。
そこにしょうがを少々、クローブを2粒、シナモンスティックを加えます。冬のお菓子を思わせる、温かみのある組み合わせです。
さらにオレンジの皮を少しと、輪切りのオレンジを2枚。
スパイスはお好みで調整します。
仕上げにカソナード(きび砂糖、またはブラウンシュガー)とはちみつを加え、お好みでバニラのさやも入れます。
バニラを入れると、味に丸みが出ます(rondeur)。
アルコールを飛ばす
シロップを強火でしっかり沸騰させます。
こうするとスパイスやオレンジの風味がよく出て、同時にアルコール分が飛びます。
煮立たせずに残すと、ワインっぽいとがった味になってしまいます。
しっかり火を入れてアルコールを抜くので、子どもでも食べられて、これが大好きという子もいます。
いちじくの下ごしらえ
いちじくには緑色のものと赤色のものがあります。
今回はポシェ(pocher:シロップでやさしく煮ること)にするので、皮はむきません。
軸(queue)と底を少し切り落とすだけです。
見た目をきれいに仕上げたいなら、まるごとのままがおすすめ。お好みでカットしてもかまいません。
中火でふつふつ煮て、24時間おく
沸騰したシロップにいちじくを入れたら、火を中火(feu moyen)に落とします。
ふつふつと静かに沸く程度(frémissement)で、15〜20分ほど煮ます。
煮上がったら、できれば24時間そのままおいて味をなじませます。
バニラアイスやオリーブオイルのアイスを添えると、立派なごちそうになります。
前もって作っておけるので、暑い時期の常備おやつにもぴったりです。
重要フレーズ
動画の中から、表現や文法の面でおもしろいと思った箇所を抜き出しました。聞き取りの参考にしてください。私は独学なので、訳は参考程度にどうぞ。
0:42 お祝いの赤ワインシロップ
En fait, c’est vraiment l’idée du sirop au vin rouge un peu Noël, festif.
いわば、クリスマスを思わせる、お祝いの赤ワインシロップですね。
1:09 オレンジを煮出す
Tu vas faire infuser l’orange.
オレンジの風味を煮出していきます。
1:56 アルコールはしっかり抜く
Ce qui est important, parce que le côté alcooleux, il faut qu’il s’en aille.
大事なのは、アルコール分を飛ばすことです。
2:51 高さがぴったりの鍋
On a choisi un bon récipient parce qu’on est pile-poil à la hauteur.
ちょうどよい鍋を選びました。高さがぴったりなんです。
3:01 火の通りを確かめる
Là elles sont super mûres, il n’y aura aucun souci avec la pointe d’un couteau.
いちじくがよく熟しているので、ナイフの先を刺してもすっと通り、火の通りの心配はありません。
単語メモ
pocher (シロップや湯で)やさしく煮る、ポシェする
confectionner 手をかけて作る、調製する
corsé コクのある、しっかりした(ワインなどの味)
passée 少々、ひとつまみ(une passée de gingembre:しょうがを少々)
gingembre しょうが
girofle クローブ、丁子(粒なら clou de girofle、粉なら少々)
infuser (風味を)煮出す、浸出させる
facultatif お好みで、入れなくてもよい
grosse ébullition 強い沸騰、ぐらぐら煮立たせること
rondeur まろやかさ、味の丸み
histoire que 〜するように(くだけた言い方の pour que)
peler 皮をむく
queue (果物の)軸、へた
feu moyen 中火
frémissement ふつふつと静かに沸く状態
récipient 容器、入れもの(ここでは鍋)
pile-poil ぴったり、ちょうど(くだけた表現)
プチ文法:faire+不定詞と接続法
このレシピには、faire のあとに動詞の原形(不定詞)を続ける形が何度も出てきます。
faire infuser(煮出す)、faire bouillir(沸騰させる)、faire pocher(ポシェする)など。
faire+不定詞は使役の言い方で、誰かに〜させる、何かを〜という状態にする、という意味になります。
料理の説明では、材料に何らかの変化を起こすときによく使われます。
自作の例文を紹介します。
Je fais bouillir de l’eau pour le thé.(お茶用にお湯を沸かします。)
Elle fait infuser le thé pendant trois minutes.(彼女はお茶を3分蒸らします。)
On fait pocher les figues dans le sirop.(いちじくをシロップで煮ます。)
もう一つ、動画には接続法(subjonctif)も出てきます。
il faut qu’il s’en aille(アルコールは飛ばさないといけない)の s’en aille や、histoire que ça infuse(味がなじむように)の infuse です。
il faut que や histoire que(=pour que のくだけた形)のあとは、接続法を使います。
いちじくの栽培と種類・関連動画
いちじくの栽培と品種を紹介した動画です。
タイトルは Figues : culture et variétés(いちじく:栽培と品種)
2分17秒。
内容をかいつまんで紹介すると:
ふだん私たちが食べているいちじくは、じつは花のかたまりです。
外からは見えませんが、皮の内側にぎっしり花が詰まっています。
果実は、中のつぶつぶの部分。糖分やビタミンが多い果物です。
パリ近郊は寒くなるのが早いので、それまでに実が熟すよう、早く実る品種が選ばれています。
品種はいろいろあります。
・Pastilière(パスティリエ):いちばん早く実る品種で、8月中旬ごろから採れます。
・Ronde de Bordeaux(ロンド・ドゥ・ボルドー):赤紫色の、小ぶりできれいないちじくです。
・Longue d’Août(ロング・ドゥ・ウート):パスティリエに続いて採れはじめます。
・Goutte d’Or(グット・ドール):実るのが遅めで、9月ごろに採れます。
9月は天気がよく、実が甘くなりやすい時期です。
ただ9月末から10月になると夜が冷え込むので、それまでに育ちきれなかった緑色の小さな実は、熟す時間が足りなくなります。
いちじくは鉢植えでも育ちます。
しかし、ぐんぐん大きくなる木なので、鉢の中で何年も育てるのは難しいです。
庭に直接植える場合は、根がしっかり張るまでの最初の2年ほどたっぷり水をやれば、あとは放っておいても育ちます。
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じつは私、いちじくを最後に食べたのがいつだったか思い出せないくらい、めったに食べません。
酸味が少なくて甘くやわらかい果物なので、好みが分かれるかもしれません。でも、好きな人はとことん好きなようです。
赤ワイン煮にすると、いちじくのまったりした甘さに、赤ワインの酸味と香りが加わります。
甘いだけでは物足りないという人にも、食べやすいバランスになりそうです。
スパイスもほんのり効いて、夏の夜のデザートにちょうどよさそう。チャンスがあったら、ぜひ試してみてください。












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