2013年に、出版70周年をむかえた「星の王子さま」に関するニュースでフランス語を勉強しました。
星の王子さまについてはもう読んだ?「星の王子さま」出版70周年で書きましたが、フランスの作家、アントワーヌ・サン=テグジュペリの代表的な作品です。
1943年の4月、彼の亡命先のアメリカで出版されてから70年たちました。
星の王子さまの簡単なあらすじ
どんなお話か、ちょっと書いておきますね。砂漠に不時着したパイロットが、不思議な少年に出会います。その少年はある小さな星の王子さまで、バラと仲たがいをしたあげく、自分の星から脱出。星をめぐって地球にやってきたのです。
ニュースは今年4月17日のもので、出版70周年記念に行われたパリでの展示会について報じています。なお、この展覧会は5月17日に終わっています。
では、まず聞いてください。
Le Petit Prince a 70 ans 1分58秒
次に、ナレーションの部分のスクリプトと和訳を書いています。
Il y a tout juste 70 ans, en avril 1943, paraissait, à New-York, la première édition du «Petit Prince», l‘œuvre d’Antoine de Saint-Exupéry.
L’aviateur, qui vivait alors en exil aux États-Unis, avait réalisé de nombreux croquis de son personnage mythique, dont certains sont exposés actuellement à Paris.
サン=テグジュペリの作品、「星の王子さま」の初版が1943年ニューヨークで出版されてから70年になります。
当時、アメリカに亡命中だった飛行士の彼は、架空の自分自身の絵をたくさん書いていましたが、そのうちの一部が現在、パリで展示されています。
En 70 ans, le Petit Prince a fait le tour du monde, se vendant à plus de 145 millions d’exemplaires, dans plus de 250 langues et dialectes.
Pour célébrer cet anniversaire,la Fondation Antoine de Saint-Exupéry pour la Jeunesse a transcrit les dessins de l’ouvrage en relief, pour les rendre accessibles aux personnes mal-voyantes.
70年のあいだに、星の王子さまは世界中を旅し、250国語と方言の1億4500万以上の本を売り上げました。これを記念して、青少年のためのアントワーヌ・サン=テグジュペリ財団は作品におさめられているイラストを浮き彫りにし、目の不自由な人々にもわかるようにしました。
Conte initiatique et philosophique, le Petit Prince était sorti en France à la fin de la guerre, un an après la mort de son auteur, en Méditerranée. 70 ans après, il enchante toujours autant les lecteurs.
とっつきやすいのに哲学的な話である『星の王子さま』は、作者が地中海で亡くなった一年後、戦争が終わるときに、フランスで出版されました。
70年後、この本はつねにたくさんの読者を魅了し続けています。
単語メモ
paraissait < paraître (本などが)出る
en exil 亡命中
transcrit < transcrire 書き替える
initiatique 入門的な、初歩の(ここでは「とっつきやすい」と訳してみました。)
autant それほどの
補足情報
ニュースに出てくる一人目の人は、サン=テグジュペリはいつも、星の王子さまみたいなイラストを自分の分身として描いていた、と語っています。
ある編集者が、喫茶店かどこかでサン=テグジュペリに会ったとき、彼がナプキンに王子さまもどきの絵を落書きしているのを見て、それはいったい誰なんだ、と聞いたところ、ずっと自分の中にいる少年だというようなことを言ったそうです。それが、この物語の生まれるきっかけとなったとか。
どうやら小さいときからよく描いていたようです。実は私も、今はペンギンですが、その前はコアラで、よく自分自身としてコアラの絵を描いていました。小説まで書く能力はありませんが。
二人目の人は、これまでこの小説が点字(braille)にされたことはあったけれど、イラスト部分はなかったので、今回3次元にして、目の不自由な人にもわかるようにした、と言っています。
星の王子さまといえば、お話も魅力的ですが、作者の描いたイラストも味があっていいですね。
以前もブログに書いたことがありますが、私は最初、表紙の絵が今ひとつ好みじゃなくて、この本を手にとらなかったのですが、フランス語脳プロジェクトを始めて、教材として読むようになり、毎日のように目にしているうちにかわいいと思えてきました。
王子さまがマントを着て正装をしている姿より、もっとカジュアルな、パジャマみたいな緑色の服を着ている絵や、マフラーを風になびかせている絵が好きです。
あなたは、何か印象に残っているイラストってありますか?
星の王子さまについて書いた記事はこちらでまとめています⇒『星の王子さま』~お役立ちリンク集
星の王子さまって決して明るい話ではないのですが、そこがいいのかもしれません。
羊の絵が好きです。
角があるとか年寄りとかイチャモンつけられて、
箱を描いておしまいにするところが。
昔、ジェラール・フィリップが朗読するカセットテープを持ってたのですが、
さすがに聴けなくなってしまいました。
アンさん、こんにちは。
コメント、ありがとうございます。
ああ、それは冒頭の部分ですね。私もそこ、けっこう好きです。
なんとなく落語みたいですよね。
J.フィリップのカセットテープって全部で何分くらいでしたか?
今、けっこうネットで落ちてます。
私は、ジャン=ルイ・トランティニャンのやつが好きです。