レッド・カーペット

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カンヌ国際映画祭のパルムドールの起源

第66回カンヌ国際映画祭が26日の夜に終了しました。

コンペティション部門に出品された20本の作品から、最高の賞であるパルムドール(Palme d’Or)はフランスのアブデラティフ・クシシュ(Abdellatif Kechiche)監督の「アデルの人生 La vie d’Adéle」が獲得しました。

日本の是枝秀和監督の『そして父になる』は審査員賞を受賞しましたね。

きょうはこのパルムドールの起源について書かれた子ども新聞の記事を読みました。



パルムドールはどこから来たのか

Canne : D’où vient la Palme d’or ?
パルムドールはどこから来たのでしょうか?

palme はシュロの葉。
or は金です。

パルム・ドール
撮影:Karel leermans
1979年、Apocalypse Nowにおくられたパルム・ドール
Palme d'or – Wikipédiaより

この金の葉は確かに何かを物語っています。これはパルム・ドールで、映画界で最も権威のある賞です。

毎年、この賞はフランス映画か外国の映画が受賞します。ところで、この特別なトロフィーの秘密を知っていますか?1jour1actuがあなたにすべてをお話します。

なぜこれがきょうの話題なのでしょうか?

5月26日の日曜日にアブデラティフ・クシシュ監督の「アデルの人生」が2013年のパルム・ドール賞を獲得したからです。このフランス映画は、二人の少女、女子高校生ともうひとりの女学生、の恋愛がテーマです。

きょうのニュース

毎年、世界中の監督はカンヌ映画祭の結果を今か今かと待っています。

閉幕のセレモニーの夜、映画関係者で構成される審査員団は、有名なパルムドールを最も見事だと評価した映画におくります。

なぜこのトロフィーはパルム(シュロの葉)の形をしているのでしょうか?

なぜなら、シュロの葉はカンヌ市のシンボルだからです。市の紋章にこの葉が使われています。

カンヌの紋章

カンヌ映画祭のトロフィーはずっとシュロの葉であったわけではありません。1954年まで、トロフィーは毎年違っていました。

当時は、主催者は宝石商にシュロの葉の形にちなんだトロフィーを注文していました。

パルムドールは本当の金ですか?

はい。24カラット製で、トロフィーはクリスタルの枠に入っています。全部で1.4キロで、値段は2万ユーロほどになります。

スイスのジュネーブで12人の職人がおよそ三ヶ月かけて作っています。なぜこのトロフィーがここまで入念な扱いを受けるのかこれで説明がつきます。

考えてもみてください。パルムドールはカンヌまでプライベートの飛行機で運ばれ、フェスティバルの最後の夜まで秘密の場所に大事にしまってあるのです。

これまでいくつのパルムドールが手渡されましたか?

もう74の映画(うち12がフランス映画)に渡っています。ほとんど(74のうち53)がドラマ作品で、恋愛や社会のできごとがテーマの映画です。

毎年二つの全く同じパルムドールが制作されているのを知っていますか? 万が一、事故にあった場合と、二つの作品が同点だった場合にそなえて、二つ用意されます。

後者はフェスティバルの歴史ですでに5回ありました。

元記事 → Cannes : c’est quoi la Palme d’or ?1jour1actu – Les clés de l'actualité junior



関連ニュース

パルムドールをジュネーブでそんなに時間をかけて作っていることや、毎年二つ用意していることは知りませんでした。

さすが、伝統ある世界で一番大きな映画祭ですね。いつも汚れ一つないカーペットだけでなく、トロフィーにこめるエネルギーもはんぱではありません。

グランプリをとったクシシュ監督はチュニジアの人なので、アラブ系の私たち日本人には読みにくい名前ですね。

実はパルム・ドールはこの監督だけでなく、二人の女優にもおくられたのですが、トロフィーは一つだけでしたね。

こちらはパルム・ドールが発表された場面をおさめたニュースです。

Festival de Cannes 2013 : Palme d’Or pour “La vie d’Adèle”
2分1秒

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第66回カンヌ国際映画祭に降るスターの雨

名前をど忘れしてしまったんですが、賞をもらった人がしゃべるマイクの乗っている台(?)の前にシュロの葉がついているし、ステージの一番まえにも大きなシュロの葉の絵みたいなのがついてますね。

2つ作っているうちのもう1つはどうしているのでしょうか?子ども新聞の記事の書き方は毎年2つずつ作っているようにとれるのですが、同じデザインなので、翌年に使いまわすことも可能な気がするのですが。






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