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革新的なデザイナー、ピエール・カルダン、98歳で亡くなる。

フランスのファッションデザイナー、ピエール・カルダン(1922-2019)が2019年の暮れも押し詰まった12月29日に98歳で亡くなりました。

彼はとても先見性のあったデザイナーで、生涯現役でした。

ピエール・カルダンに関する2分のニュースクリップを紹介します。

タイトルは、Décès de Pierre Cardin, un styliste visionnaire(ピエール・カルダン、先見性のあったデザイナーの死)

visionnaire は、「幻影を見る、幻想を抱く、予見できる、空想力のある」という意味の形容詞です。

これまで、誰もやったことがないことを、次々と行ったので、visionnaire という言葉で形容されているのでしょう。



Décès de Pierre Cardin

2分13秒

動画を再生できない場合は、こちらの記事で見てください⇒Décès de Pierre Cardin, un styliste visionnaire | LCI

トランスクリプション

Celui qui tutoie le siècle a d’abord tutoyé la gloire, mis le monde de la mode et du design dans ses larges poches de styliste visionnaire.

Il invente la minijupe, galbe les jambes des femmes de noir et crée pour un monde qui n’existe pas encore.

Pierre Cardin est né sous un trait de crayon avant-gardiste. Et pourtant il préconise être un couturier de son temps, jamais à contretemps.

De toute façon, la mode est toujours ridicule avant et après, et pendant, eh bien, elle est merveilleuse.

Il crée sa maison de couture en 1950. Il est le premier, à dessiner une collection pour les hommes.

Pionnier, il invente le prêt-à-porter en 1959 pour une mode qu’il veut démocratique, vendue en grands magasins.

On dit l’homme insatiable, touch-à-tout. Très vite, le couturier se mue en homme d’affaire.

La griffe Pierre Cardin, c’est 400 contrats de licence, 400 usines dans le monde, 400.000 employés.

Créateur, styliste, designer, producteur, beaucoup de casquettes sous un même nom.

Mais vous vendez votre nom pour le chocolat, pour les montres, les lunettes…

C’est une garantie de prestige, ça rassure les gens.

Mais quel rapport entre un siège de voiture et la haute-couture ?

Eh bien c’est un dessin. C’est un dessin, n’est-ce pas ? À partir du moment où on dessine un siège, on choisit les matériaux et la couleur, et bien, qu’on dessine une robe, une jupe, ou un chapeau, c’est exactement la même façon de travailler.

En 1990, la marque Cardin pèse 1,5 milliard d’euros.

Ses œuvres sont exposées comme des œuvres d’art.

Il s’offre un musée puis le château du Marquis de Sade, dans le Lubéron, pour y créer un festival d’art lyrique.

Mais jamais il ne lâche son atelier du 78 rue du Faubourg Saint-Honoré, là où tout a commencé il y a 70 ans.

Et quand l’Académie Française, lui rend hommage pour ses 90 printemps, c’est bien d’un immortel dont on parle encore aujourd’hui.

ピエール・カルダンの死

1世紀を通じて世界を魅了した彼は、まず、栄誉を手にしました。ファッションとデザインの世界を、先見性のあるデザイナーとして手中にしたのです(←大きなポケットに入れた)。

ミニスカート、黒人女性の脚線美を(使うことを)生み出し、これまでなかった世界を作り出しました。

ピエール・カルダンは、前衛芸術の作品を描ける才能をもって生まれました(←前衛芸術の鉛筆の素描のもとに生まれた)。それでも、彼は同時代のデザイナーであることにこだわり、決して、タイミングをはずしませんでした。

「ファッションは、前も、後も、その最中も、いつも馬鹿にされますね。でも、すばらしいものですよ」

彼は1950年に自身のメゾンを作りました。男性ファッションのコレクションをデザインした最初の人です。

ファッションを大衆に広めたかった彼は、1959年にプレタポルテを開発したパイオニアで、デパートで服を売りました。

マルチな才能をもつ、飽くことのない人だと言われています。すぐに、このデザイナー(カルダンのこと)は、ビジネスマンに変身しました。

ピエール・カルダンというブランドは、400のライセンス契約をもち、世界に400の工場を持ち、40万人の従業員がいます。

彼は、クリエイター、プレタポルテのデザイナー、オートクチュールのデザイナー、プロデューサーと、同じ名前でたくさんの肩書を持っています。

「あなたは、チョコレート、腕時計、眼鏡に自分の名前を売っていますよね?」

「プレステージという保障ですよ。それがあるから人々は安心します」。

「でも、車のシートとオートクチュールと何の関係があるんですか?」

「デザインですよ、デザイン。シートのデザインを始めると、素材や色を選びますが、それはドレスやスカート、帽子のデザインをするのと、全く同じ仕事です」。

1990年、カルダンのブランドは、15億ユーロの価値がありました。

彼の作品は芸術作品として展示されました。

彼は、美術館を買い、オペラ芸術のフェスティバルをするために、ルベロンにあるマルキ・ド・サドの城を買いました。

しかし、彼は、フォブール=サントノレ通り78にあるアトリエで働くのを決してやめませんでした。ここは、70年前にすべてが始まった場所です。

カルダンが90歳になった春に、アカデミー・フランセーズが、敬意を表したことは、彼の名を不滅にし、今日まで語り継がれています。

単語メモと補足

à contretemps  折悪しく、間の悪いときに;拍子をはずして

大昔、植木等が、映画や、『シャボン玉ホリデー』というテレビ番組で、「お呼びでない? お呼びでない? こりゃまた失礼しました」というギャクを言っていましたが、このタイミングが、à contretemps です。

カルダンのデザインは、独自性があって、新しかったのですが、あまりに革新的すぎると、皆に受け入れられません。その点、ちょうどいい具合の新しさで、大衆に多いに受け入れられた、という意味かと思います。

touche-à-tout  何にでも手を出す、マルチタレントを持つ

se muer en  ~に変わる

Ses désirs se sont mués en réalités. 彼の望みは現実のものとなった。

un prestige  感化力、威信、威光、影響力

最初の文に出てくる tutoyer は、tuで話すという意味の動詞です。tuで話すということは、親しくするということなので、「1世紀とtuで話した」というところを、「1世紀を通じて世界を魅了した」と訳してみました。

そのあとの、「デザイナーとしての大きなポケットにファッションとデザインの世界を入れた」というところは、要するに、「デザイナーの才能があったおかげで、モードやデザインを意のままにできた結果、さまざまな栄誉を手に入れた」という意味だと思います。

styliste も designer も服飾デザイナーですが、stylisteはプレタポルテ(既製服)のデザイナーで、designerは、オートクチュール(注文服)のデザイナーです。

プレタポルテ、オートクチュール、オーダー・メイドの違いとは?

カルダンは、1992年に、アカデミー・フランセーズの会員に選ばれています。

時期は知りませんが、アカデミー・フランセーズのメンバーの服もデザインしています。



関連動画

2019年の秋、カルダンの70年のキャリアを紹介するドキュメンタリーが公開されています。

タイトルは House of Cardin。邦題は『ライフ・イズ・カラフル!〜未来をデザインする男 ピエール・カルダン』

彼の97年間の人生を90分に凝縮したものだそうですが、98歳で亡くなったので、ほぼ全人生が入っていることになります。

まだ見てないのですが、わりと評判がいいです。

予告編、1分30秒。

この予告編を見るまで、コクトーの『美女と野獣』の衣装をカルダンがデザインしていることを知りませんでした。この映画、1946年の公開です。

そんなに昔から、カルダンは仕事をしていたのですね。

カルダンは、「仕事、仕事、仕事」と言ってます。

仕事がすごく好きな人だったのでしょう。

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****

映画で、ナオミ・キャンベルが着ているワンピース、なかなかかわいいですね。

私には全然似合わないと思うけど。

80年代に、日本のタオルやスリッパなど、いろいろなものに、「ピエール・カルダン」とついていて(もちろんアルファベで)、カルダン自身を知らない人も、名前は知っている人は多いと思います。

ライセンス契約を取りすぎて、オートクチュールの品位を下げたとか、デザイナーではなく商売人だ、という批判も聞かれますが、あそこまでいろいろデザインし、いろいろな仕事をする人もめずらしいのではないでしょうか?

やはり稀有のデザイナーだと思います。






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