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子どもに「イチゴ」や「ヌテラ」という名前をつけてはいけない~フランスの裁判所が決定

子どもに「イチゴ」や「ヌテラ」という名前をつけてはいけない~フランスの裁判所が決定

フランスで、自分の娘にFraise(イチゴ)やNutella(ヌテラ)という名前をつけようとした両親が、役所から拒否された記事をご紹介します。

タイトルは
Société : ils ne s’appelleront pas Fraise ou Nutella
社会:Fraise(イチゴ)やNutella(ヌテラ)という名前をつけてはいけない。

日本でも近年、キラキラネームと呼ばれる、ちょっと変わった名前をつける人が多いのですが、これは世界的な流行のようです。

Nutellaはチョコレートスプレッドです。登録商標だから、子どもに限らずつけることはできないでしょうね。

猫や犬ならいいと思いますが。



子供にFraise(イチゴ)やNutella(ヌテラ)という名前をつけてはいけない

Les juges viennent d’interdire à deux couples de donner comme prénom à leur enfant Fraise et Nutella. En France, les parents n’ont pas le droit de faire n’importe quoi.

先ごろ、判事が、二組のカップルに、自分の子どもにFraise(イチゴ)やNutella(ヌテラ)と名付けるのを禁じました。フランスでは、両親は何でもしていい権利があるわけではありません。

2014年の9月、フランス北部のヴァランシエンヌで、ある両親が娘にFraiseという名前をつけることにしました。数カ月後、同じ街で、別のカップルが、娘にNutellaと命名。判事はこのようなふざけた名前にノーと言いました。

Pour tous les prénoms, une justice すべての名前は役所の許可が必要

フランスでは、両親は子どもの名前を選べますが、それでも、尊重すべきルールがあります。

赤ん坊が生まれたら、役所に届け出る必要があります。この時、両親は希望の名前を告げます。役所は、もしその名前があまりに子どもの重荷になるようなら、拒否することとができます。

Soit les parents acceptent de le changer, soit c’est le juge des affaires familiales qui tranche [décide].

その場合、親が名前を変えるか、家庭裁判所の判事が、名前を決めます。

ヴァランシエンヌのカップルのケースは、判事は、大勢の人が、FraiseやNutellaという名前をからかうだろうと判断しました。

子どもは仲間はずれにされたと感じ、居心地が悪くなるであろうと。そのため、役所はこうした名前をつけることを許可しなかったのです。

Fraisine et Ella フラジーヌとエラ

裁判所の決定後、Fraiseという名前をつけたがっていた両親は、やはりユニークですが、さほど変でない、Frasine という名前を選びました。

今はあまり聞かない名前ですが、19世紀にはとても流行った名前です。

ヌテラと名づけていた両親には、エラという名前が提示されました。

Drôles de prénom おもしろい名前

役所で禁止されている奇妙な名前は世界中にあります。スエーデンでは、ある両親が子どもに、
« Brfxxccxxmnpcccclllmmnprxvclmnckssqlbb11116 »と名付けようとしましたし、ほかにも« @ »という名前もあります。

また、フランスでは2009年に« Titeuf »(有名な漫画のキャラクター)と付けようとしたカップルに、許可がおりませんでした。

ニュージーランドでは、こうした名前のブラックリストまであります。このリストには、つけるのを禁じられている77の名前があがっています。たとえば、« Lucifer »(ルシフェール), « Queen Victoria »(クイーン・ヴィクトリア)、« . »(ポイントとのみ発音)といった名前です。

元記事 → www.jde.fr : Tous les articles : Société : ils ne s'appelleront pas Fraise ou Nutella ☆記事が削除されたので、リンクをはずしました(2020/08/10)

単語メモ

Nutella ヌテラ

ヌテラ

イタリアのチョコレートのスプレッド。パンやクレープに塗って食べます。日本ではさほどでもないですが、欧米ではとても人気があります。

interdire à A de B  AにBすることを禁じる。

soit A, soit B AかあるいはBか

La réunion aura lieu soit samedi, soit dimanche.
会合は土曜日か日曜日に開催されるだろう。

un certain nombre de 大勢の

juge des affaires familiale
家庭裁判所の判事

trancher 解決する、決着をつける

se sentir rejeté 仲間はずれに感じる

être mal dans sa peau 窮屈である、居心地が悪い

Lucifer リュシフェール
反逆天使のリーダーで傲慢さから神に背いたとされる悪魔。

ヌテラとつけていた両親は裁判所に出廷しなかったそうです。フランスでは親は好きな名前をつけることができますが、役所に届け出たとき、あまりに変な名前だと、役人が裁判所に相談します。



関連動画

同じニュースを伝える英語の動画をご紹介します。
このニュース、どちらかというと英語圏のメディアで話題になっている気がします。

「北西」という名前をつけたのは、風水かなんかですかね。

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英国ロイヤルベイビーの名前はいかに?

ヌテラのCMで基本動詞の聞き取り練習 ヌテラのCMを紹介。

自分の娘にヌテラという名前をつけるなんて、よっぽどヌテラが好きなのでしょうか?「ヌテラ」って、日本人の感覚では、ヌメっとしてテラテラしてる妖怪の名前みたいですよね。

ちなみに、NutellaのNutはヘーゼルナッツのNutでellaはイタリア語によくついてる接尾語だそうです。

日本語だと、アヲハタジャムという名前をつける感じでしょうか。

それにしても、なぜ近頃の親は自分の子どもに奇妙な名前をつけたがるのでしょうか?自分がそんな名前だったら、どうなるのかちょっと考えればわかることなのに。

名前は自分が使うものというより、周囲が、その人間を他の人間と区別するために使うものなのですから、わかりやすいのが一番です。






pen ハートバレンタインデーに関する言葉:かわいいフランス語教えます~その55 前のページ

フランス語の数字【第29回】71 – 80次のページ数字71-80

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