「虎と小鳥のフランス日記」第163話の舞台は先週に引き続き、パリのエスモードの卒業制作イベントです。
エスモードについては前回の記事を参照してください⇒パリのエスモード・その1~「虎と小鳥のフランス日記」第162話
前回はメンズの服を作った男子学生へのインタビューでしたが、今回は二人の女子学生へのインタビューです。
一人はNouvelle couture luxe(新しい高級仕立て服)、もう一人はLingerie(下着)を発表していました。
二人とも美人でチャーミングですが残念ながら、今回はサンプルビデオはありません。
■きょうのメニュー
それでは復習、行ってみよう!
2つのキーフレーズ
近いうちに
カミーユから、下着の展示をしていた学生、ヴィクトワールへ激励の言葉。
近いうちに、ブティック「スペクトラル」が見られることを楽しみにしています。
J’espère que je verrai une boutique «Spectral» un de ces quatre.
«Spectral»はこの学生の下着のブランドです。意味は「幽霊の」。
un de ces quatre (matins)
近いうちに
という意味の熟語。
うまく行きますように
うまく行きますように。
Je croise le doigts.
この表現はスクリプトにはありません。カミーユが、「あなたのお店が持てるといいわね」(最初のキーフレーズ参照))と言ったとき、ヴィクトワールが指をクロスさせるジェスチャーをしました。
指をクロスさせて十字架を作るジェスチャーは「うまく行きますように」という気持ちを表しています。
そのジェスチャーに関連して紹介されたキーフレーズです。直訳は、「私は指をクロスする。」それが、「うまく行きますように」という意味になります。
このジェスチャー、うちの娘もやるような…。
ファッション用語プチリスト
第162話と163話に出てきたファッション関係の言葉を少しご紹介します。
prêt-à-porter プレタポルテ、既製服(←着る準備のできた)
homme メンズ
femme レディス
enfants 子ども服
lingerie 下着
hautes couture オートクチュール(高級な仕立て服)、高級衣装店
mannequin マネキン人形、ファッションモデル
modèle 型
basique ベーシックな
pointu 先端の
habillé フォーマルな
poche ポケット
veston (背広、タキシードなどの)上着
maille 編み目
chic しゃれた
ファッション用語は日本語になっているものがたくさんありますが、もとの意味と違うことがあります。
たとえば、ファッションモデルはフランス語ではmannequin (マヌカン)。
プレタポルテは大量生産する既製服、オートクチュールは注文を受けてつくる一点ものです。haut(e)は 高い、高級な、couture 裁縫、仕立て服。
最後に、エスモードパリの卒業制作のファッションショーの抜粋をご紹介します。
フランス語でファッションショーはdéfilé(デフィレ)です。
クラゲのような帽子がありましたね。フリンジが流行っているからでしょうか?
フリンジの話はこちら⇒2014年春夏のバッグのトレンド[第1回]
今回のエスモードの卒業生のヴィクトワールにインタビューしているとき、カミーユが
Donc finalement il faut être très débrouillard, quoi.
「要するに、世渡り上手でなければいけませんね」
と言い、ヴィクトワールも
Euh…faut vraiment savoir se démerder, ouais.
「はい、抜け目なくできなければなりません」
と答えていました。
自分の作品を着たモデルの写真を撮ってくれた女性には、3年前に出会ったきりだった。でも、今回、自分から連絡したら、写真を撮ってくれただけでなく、メイクさんや撮影場所まで提供してくれたという話のあとの会話です。
こうしたことが débrouillard (機転のきく、抜け目のない、世渡り上手)ということなのです。
ファッション業界も人脈が大切ということですね。
それでは、次回の「虎と小鳥のフランス日記」の記事をお楽しみに。
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