4月1日から始まった春季のラジオ講座の受講メモを書いています。
7回目のきょうは第7週の(L19-L21)感想です。
今週はer動詞でした。er動詞は規則動詞と呼ばれる、その名のとおり規則的な活用をする動詞です。語尾が-erなのでer動詞なのです。
「er動詞の活用を覚えると、何千という動詞を手元に引き寄せられる」と久松先生は言われていましたね。確かにそうかもしれません。というのも、数が多いのです。ただ、erの前の部分(語幹)は覚えなければなりません。
今週も久松先生の合わせ技(後述)が炸裂しており、4月にゼロから始めた方には難しかったと思います。どんどん加速していく感じです。
まあ、全部覚えようとせず、その回のポイントにフォーカスするといいと思います。
L.19 er動詞の活用
すべてのer動詞に同じ活用語尾がつきます(規則的に活用する⇒規則動詞)
たとえば、manger(食べる)という動詞の
mang の部分は語幹で、ここは主語が変わっても形が変わりません。このあとに活用するとき変わる部分(=活用語尾)がつきますが、これが、er動詞はみんな同じです。
je mang e う
tu mang es う
il mang e う
nous mang ons おん
vous mang ez え
ils mang ent う
赤字部分は動詞が違ってもいつも同じです。
ひらがなは語尾が発音されたときの音です。見ればわかるようにつづりからちょっと想像しにくいので、先に音で覚えてしまうことが大事です。
今週の一番大きなポイントはこの点ですね。
活用の練習は一番最後に聞こえてくる音(う、う、う、おん、え、う)に注目した独特なやり方でした。
教えてマダムのコーナーで解説があったように、フランスで新しい動詞ができるときは語尾にerをつけて、er動詞にします。
日本語だと「-る」をつけて動詞にすることのフランス語版ですね。
L.20 er動詞の活用 母音で始まる動詞の場合
aimer(好きだ)のような、母音で始まる動詞の場合、主語とエリジオンします。そういうer動詞の活用の練習でした。
具体的には一人称のとき j’aime とjeのEが省略されて、つぎのaimerの最初の「え」という音にJの音がいきなりくっつきます。
フランス語では母音の衝突が嫌われるから、とよく説明に書いてありますが。
je aime と書いて「じゅえめ」と発音するより「じぇめ」と発音するほうが口の動きとして自然だからそうなったんだと思います。
j’aime の«’»(アポストロフ)は「ここにあった母音が略されているんだよ」という印です。詳しくは⇒フランス語のアクサン(つづり字記号)と句読点のまとめ
練習問題にhabiter(アビテ)住む という動詞が出て来ましたが、これはちょっと難しいです。というのも、始めのうちはまだHを読まないということに慣れてないですから。Hを読まないからhabiterは母音から始まる動詞になるわけです。
本当にフランス語ネイティブはHを発音せず、Hello Kitty(ハローキティ)も「えろ・きてぃ」になります。
L.21 er動詞の活用復習とまとめ、序数
毎週、一番濃い水曜日です。
21課の「きょうの会話」はこれ
C’est à quel étage ?
Au septième. On monte par l’ascenseur ou à pied ?
何階ですか。
8階です。エレベータで上がりますか、それとも歩きます?
これはデパートかどこかで、目当てのものが何回にあるのか聞いています。この会話に含まれている文法項目は、動詞être,疑問形容詞、前置詞+疑問形容詞、序数、er動詞 と盛りだくさんです。
順番に軽く復習をしてみます。
●動詞être ~です。
活用は suis, es, e, sommes, êtes, sont
●疑問形容詞
たとえば quel, quelle 何、誰、どれ
quelは英語でいえば、what, which ですので、ひじょうによく出てきます。
ポイントは、何かを聞きつつも、形容詞なので、名詞によって形が変わること。
quel étage 何階 étageは男性名詞
quelle équipe どのチーム équipeは女性名詞
●前置詞+疑問形容詞
たとえば、à quel étage 「何階に」の「~に」に相当する前置詞をつける形。
例)à quelle heure 何時に
●序数
~番目の という言い方。
1は un(またはune)ですが、一番目はpremier(première)
2-2番め deux – deuxième
3-3番め trois-troisième
序数の形は規則的で、ふつうの数字(基数)に-ième をつければOK(多少スペルが変わるものがありますが)
詳しくは⇒序数(1)~フランス語の数字【第42回】
ちなみに序数は仏検2級の試験の書き取り問題などに必ずと言っていいほど出ます。
●er動詞は上に書いてあるL.19のメモを参照。
序数にからめて、階の数え方も説明されました。日本で1階と呼ぶ、道路や地面と続いている部分はフランス語では rez-de-chaussée(車道と平行で)と呼びます。
そしてその車道と平行部分から階段をあがったところが1階です。つまりフランス語の1階は日本では2階と呼ばれる場所です。
「教えてマダム」では、床と天井に囲まれたところがètageである、という説明でしたが、車道と平行の場所にも床があるじゃん、と思ってしまいます。
ちなみに、プチ・ロワイヤル仏和辞書には ètageは「(家屋の)二階以上の階」と書いてあります。
これは慣れないと混乱します。
☆ほかの回を見たい方はこちら⇒ラジオ講座「まいにちフランス語」関連記事の目次~その2(1課~47課)
久松先生の合わせ技とは、一つの文法項目を説明するついでに、関連のある文法項目、語法、表現、単語なども、ちょちょっと教えてくれることです。だから情報量が多いのですね。でも、これはよいことだと思います。
私、大昔に、ネイティブの先生について英会話を習ったことがありますが、そのとき、よい先生というのは何かを教えたあと「あ、そういえば、こういうときはこういう言い方もするし、こんな表現もあるよ」とついでにあれこれ教えてくれる人だと思いました。
これは本人がいろんなことを知っていて引き出しがたくさんないとできないことです。教科書に書いてあることだけを説明する先生につくのであれば、自分で読んだほうが速いわけですから。
「まいにちフランス語」、来週は自己紹介の練習をするそうです。ますます楽しみですね。
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