1月6日は、エピファニー(公現祭)で、フランスではガレット・デ・ロワ(直訳:王さまのケーキ)を食べる風習があります。
どうして、ガレット・デ・ロワを食べるのか説明している、1 jour, 1 questionの動画を紹介します。
なぜガレットを食べるのか?
ここで言うガレット(galette)は、丸くて平たいパイ生地のケーキのことです。パン生地(ブリオッシュ)のガレットを食べる地方もあります。
1分42秒
トランスクリプション
Des galettes, il y en a pour tous les goûts, qu’elles soient briochées ou à la pâte feuilletée. Traditionnellement, le plus jeune se met sous la table et attribue chaque part aux invités. C’est un jeu !
Car il y a une fève cachée dans la galette… Peut-être tu as déjà eu la chance de l’avoir ? Un super-héros, un bonhomme de neige… Ces fèves sont souvent en porcelaine ou en plastique, et celui qui la trouve porte la couronne ! Il devient alors la reine ou le roi du moment.
Or sais-tu pourquoi on mange cette spécialité autour du 6 janvier ?
Ce jour-là, c’est l’Epiphanie, une fête religieuse qui a été fixée en 1801. Le mot signifie « apparition ». Mais de qui ? Et bien, de Jésus, le fils de Dieu chez les catholiques, né le 25 décembre dans une grange, à Bethléem. L’Epiphanie célèbre ainsi la visite de trois Rois mages à l’Enfant Jésus.
Pour les chrétiens, cette date est l’occasion de partager une galette, mais l’origine de cette tradition viendrait probablement d’une fête romaine, les Saturnales, célébrée en l’honneur du dieu Saturne. Lors d’un banquet, les Romains se partageaient un gâteau dans lequel était caché un haricot sec. Celui qui trouvait la fève devenait le roi, mais pour très peu de temps. Après les festivités, il était exécuté…
Heureusement, aujourd’hui la coutume a bien changé ! C’est désormais un moment pour se régaler en famille ou entre amis.
☆トランスクリプションはこちらを参考にしました⇒Pourquoi mange-t-on des galettes en janvier ? | Lumni
ガレットを食べる理由、和訳
ガレットは好みにあわせていろいろあります。ブリオッシュだったり、パイ生地だったり。
伝統では、いちばん年の若い人が、テーブルの下に座って会食者のそれぞれに、どの部分をあげるか指示します。
これはゲームです。
というのも、ガレットの中には、フェーブが隠されているからです。きっと、きみも、すでにフェーブをもらったことがあるでしょう。
スーパーヒーロー、雪だるま。フェーブは陶器製かプラスチック製で、(ガレット)にフェーブの入っていた人は王冠をかぶります。
そうして、その時の女王か王さまになります。
ところで、なぜ1月6日に、この特別なケーキを食べるのか知っていますか?
この日はエピファニーで、1801年に制定された宗教的な記念日です。
この言葉の意味は「出現(apparition)」です。でも、いったい誰の?
実は、キリスト、つまりカソリック教では神の息子で、12月25日、ベツレヘムの納屋で生まれた人の出現です。
エピファニーは、東方の三博士が、幼子イエスに会いに来た日を記念したものです。
キリスト教徒にとって、この日は、ガレットを分け合って食べる機会です。
しかし、この伝統の起源は、おそらく、ローマ人のお祭りである、サトゥルヌス祭りです。神であるサトゥルヌスの栄誉をたたえた祭りです。
祝宴で、ローマ人は、乾いたそら豆を入れたケーキを分け合って食べました。フェーブが入っているケーキにあたった人は、王さまになりました。ただし、ほんの少しの間です。お祭りが終わったあと、この人は処刑されました。
幸い、今日の習慣はずいぶん変わりました。家族や友達とごちそうを食べる日です。
単語メモ
fève フェーブ、ガレット・デ・ロワに入れる小さい人形。元はそら豆。
grange 納屋、穀物倉
Saturne (ローマ神話の)サトゥルヌス(サートゥルヌス)、農耕の神で鎌を持っています。ギリシア神話ではクロノス。
サトゥルヌスは、ギリシャ神話の最初の神、ウラノスと大地の女神ガイアのあいだに生まれた末っ子で、最高神、ゼウスの父親です。
サトゥルヌスが父を倒して王位を奪ったとき、父親に、「おまえも子供に倒される」と言われたので、恐ろしくなって、彼は、自分の子供を次々と飲み込みます。
それを見ていた妻のレアは、末っ子のゼウスを助けるために、石に産着を着せて渡したという話は有名です。
しかし、成長したゼウスはサトゥルヌスを倒し、飲み込んだ子供たちも助け出されました。消化されていなかったんですね。
関連動画・補足情報
Histoire de l’Épiphanie(エピファニーの起源)2分2秒
この動画のトランスクリプションはYouTubeの説明のところにあります。
エピファニーの歴史について、詳しいことは以前、記事にしています⇒エピファニー(公現祭)とはどんな意味?
この記事で紹介している動画は学習者向けなので、1 jour, 1 questionの動画の聞き取りがむずかしいと思う方は、こちらをおすすめします。
■その他、エピファニー関連の記事
エピファニーにちなんだ詩 Tirons les rois(王さまを決めよう)
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ガレット・デ・ロワを店で買うと、紙製の王冠もセットでついてきます。
フランス大統領の食べるガレット・デ・ロワには、フェーブは入っていない、と上でリンクした記事、エピファニー(公現祭)とはどんな意味?、で紹介している動画で言っています。
いまのフランスには、王さまはいないし、大統領が王冠をかぶるのは変だからです。
はじめまして。フランス語初歩の主婦です。ガレット・デ・ロワ、美味しくい上にフェーブが当たるかもしれないゲーム感覚が楽しく好きなケーキです。でも、起源などは漠然としか知りませんでした。ギリシャ神からキリスト教に置き換わったことや、フランス首相は、もとからフェーブを入れていないガレット・デ・ロワを食べるなど、初めて知りました。楽しく読ませていただきました。是非、これからもブログを拝見させてください。フランス語の参考にもさせていただきたいです。よろしくお願いいたします!