ガレット・デ・ロワ

フランスの暦、年中行事

エピファニー(公現祭)とはどんな意味?

1月6日はエピファニー(Epiphanie 公現祭 =jour des Rois)という名のカソリックの祝日です(フランスでは国民の祝日ではありません)。

エピファニーは東方の三博士がキリストを拝むためにやってきたことを記念する日。三博士の目の前に、キリスト教が出現した日です。

この日は伝統的にガレット・デ・ロワというお菓子を食べます。最近は日本でも販売されていますね。FrenchPod101ののビデオカルチャークラスでエピファニーの由来について学びましょう。



エピファニーの歴史

みなさん、こんにちは。イングリッドです。

ガレット・デ・ロワをご存知ですか? 一般にパイ生地でできたお菓子です。フランス人はこのお菓子を、エピファニーを祝うために、1月6日に食べます。

ですが、この日は祝日ではありません。

このレッスンではエピファニーとは何か、フランスではどんなふうにお祝いをするのか学びましょう。

◆クイズタイム

Savez-vous quelle est la particularité de la galette des Rois destinée au Président de la République Française ?

フランス大統領用のガレット・デ・ロワはどんなところが特別なのか知っていますか?

動画の最後に答えをお教えします。

エピファニーという言葉の由来

エピファニーという言葉はギリシャ語由来で、apparition (出現)という意味です。ギリシャ人にとって、エピファン(épiphane) は、人間の目の前に出現した神様のことです。

1月6日はギリシャの神を祝う日だったので、ここからエピファニーという言葉が生まれました。

後に、このお祝いはキリスト教化されました。

キリスト教徒にとって、エピファニーは、東方の3人の博士である、ガスパール、メルクール、パルタザールと神の子イエスの出会いを記念した日です。

ですから、フランス人は、ガレット・デ・ロワを食べるとき、tirer les rois(王様を決める) と manger une galette des rois (ガレット・デ・ロワを食べる)という表現を使います。

いろいろなガレット・デ・ロワ

ガレット・デ・ロワ

ガレット・デ・ロワにはアーモンドクリームを入れます。

フランスにはいろいろな種類のガレット・デ・ロワがあります。

北フランスでは、パイ生地でできたケーキです。ジャムやアーモンドクリーム、チョコレート、フルーツを詰めて食べます。

南フランスでは、ブリオッシュ生地を王冠型にしたものに、砂糖漬けのフルーツがのっています。

フランスでもっとも人気があり、よく売れるガレットはアーモンドクリームの入ったパイ生地のタイプです。

フェーブについて

ガレット・デ・ロワの特徴は、中にフェーブ(fève)と呼ばれる小さな人形が入っていることです。

あらゆる種類のフェーブがあります。

毎年、ベーカリーでは一つの同じテーマにそったフェーブのシリーズを販売します。たとえば、フランスの有名人を形どったフェーブなど。

フェーブはガレットの中に隠されており、自分の分にフェーブが入っていた人は、その日の王様になります。

ならわしでは、食べる前に、一番小さな子どもがテーブルの下に隠れ、誰がどのケーキを食べるのか決めます。

◆ファンファクト
フランスにはガレット・デ・ロワのフェーブのコレクターがいます。この人たちは、fabophiles ファボフィル と呼ばれます。

彼らはフリマや古道具屋、インターネットで珍しいフェーブを探します。物によっては2000ユーロもします。

では、最初のクイズの答えをお教えします。

フランス大統領には、ケーキ職人が、フェーブなしのガレット・デ・ロワを作ります。そうすれば、大統領が王冠をかぶることがないからです。

この伝統は1975年、ヴァレリー・ジスカール・デスタン大統領に直径1メートルもある多きなガレット・デ・ロワが贈られたときに始まりました。

このレッスンはいかがでしたか? 何かおもしろいことを学びましたか? あなたもエピファニーをお祝いしますか? もうガレット・デ・ロワを食べましたか?

FrenchPod101.comにコメントを残してください。それでは、また。

単語メモ

pâte feuilletée 折り込みのパイ生地

se rendre+形容詞 ~になる
Il s’est rendu riche.
彼は裕福になった。

christianiser キリスト教化する

tirer les rois 直訳は「王様を引く」ですが、「ガレット・デ・ロワを食べる」という意味のイディオム。このtirerは「くじを引く」という意味です。

fourrer ~を詰める
fourrer crêpes avec une crême au chocolat クレープにチョコレートクリームを詰める

frangipane アーモンドクリーム、フランジパーヌ

vide grenier フリマ、ガレージセール 直訳は「屋根裏部屋を空にする」

brocante  古道具屋、骨董市

文法ワンポイント

接続法

Les artisans pâtissiers confectionnent pour le Président Français une galette sans fève afin qu’il ne puisse pas être couronné.

afin que + 接続法 ~するために

puisse は pouvoir の接続法です。

大統領は人々によって選出された人。王様になってはいけないので、たとえ冗談でも王冠をかぶるべきではない、という考え方から、大統領用のガレット・デ・ロワにはフェーブが入っていません。

単純過去

Cette tradition date de 1975, lorsque fut offerte au président Valéry Giscard d’Estaing,une galette géante d’un mètre de diamètre.

1975年、ヴァレリー・ジスカール・デスタン大統領に直径1メートルの巨大なガレットが贈られたときにさかのぼります。

fut は être の単純過去形です。

fut offerte は受動態の単純過去形で、主語はgaletteなので過去分詞が女性形になっています。

公現祭について

こちらはガレット・デ・ロワを売っているパン屋さんのニュースクリップ。1分41秒。

ガレット・デ・ロワは直訳「王様のケーキ」。英語では King’s cake です。ガレットは丸く平たいケーキをさします。

公現祭はクリスマスから12日目なので、英語では Twelfth Night と呼ばれることもあります。

こちらはBBCのクリップ。英語でガレット・デ・ロワの説明をしています。2分39秒。

エピファニーは1月6日ですが、イングリッドが話していたように、祝日ではないので、フランスでは1月2日~8日の間の日曜日にお祝いすることが多いようです。

キリストの誕生日は12月25日となっていますが、聖書には生年月日が書かれていないので、本当に12月25日かと言われると、たぶん違う、という説が現代では有力です。

しかし、クリスマスは12月25日、エピファニーは1月6日となっており、それぞれの日に決まったケーキを食べるのです。

クリスマスに食べるケーキ⇒ブッシュ・ド・ノエル~フランスのお菓子~その2(前編)

エピファニーの捉え方は、キリスト教の宗派によっていくらか違いますが、カソリックでは、この日、神の子イエスが、初めて異邦人の目に現れた、という意味を持っています。

ガレット・デ・ロワを店で買うと、たいてい紙で作った王冠もついてきます。フェーブの入っていた部分に当たった人は、この王冠をかぶり、一日王様としてちやほやされます。



ガレット・デ・ロワとエピファニー関連記事

エピファニーについては以前もこんな記事を書いています。


ガレット・デ・ロワのレシピは作り方は上の記事↑で紹介しています。

*****
パイ生地さえ買ってこれば、ガレット・デ・ロワを作るのは難しくありません。ですが、多くのフランス人は店で買うようです。というのも、市販のガレット・デ・ロワには可愛いフェーブが入っているからです。

子どもにとっても、大人にとってもエピファニーはとても楽しいお祝いの日ですね。






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