ガレット・デ・ロワ

フランスのお菓子

ガレット・デ・ロワの歴史と作り方~フランスのお菓子(3)

フランスのお菓子を紹介するシリーズ、きょうはガレット・デ・ロワです。ガレット・デ・ロワはフランスで1月6日の公現祭(Épiphanie エピファニー)に食べる伝統的なお菓子。アーモンドクリームが入っているパイです。

公現祭は、東方の三博士が生まれたばかりのキリストに会いに来たのを記念する日です。

la galette des Rois ガレット・デ・ロワ
直訳すると王様のガレット。

ガレットは丸くて平べったいケーキの総称。ブルターニュ地方では、そば粉のクレープをさします。

ガレット・デ・ロワは1月を通じて、フランスで食されています。

中にフェーブ(fève)という小さな陶製のフィギアが入っていて、切り分けたとき、このフェーブの入っていたガレットに当たった人は、その日は王様、王女様になる、という習わしがあります。

fève は「ソラマメ」のことです。ローマ時代には投票にソラマメを使ったり、収穫祭のとときは、ソラマメを引いた人が王様になる習慣がありまいた。

このソラマメがだんだん小さな人形になっていったのです。

そこで市販のガレット・デ・ロワはたいてい紙で作った王冠がついて来ます。

フェーブは昔はキリストやエピファニーの場面にちなんだものが多かったのですが、最近はいろいろは意匠のものがあります。

フェーブの例

なぜフェーブをガレット・デ・ロワに入れるようになったのか説明している子ども新聞記事を紹介します。



ガレット・デ・ロワの歴史

まず、ガレット・デ・ロワの歴史と起源を説明している動画をごらんください。


※YouTubeで見る方はこちらから⇒Histoire et origines de la Galette des rois pour l’epiphanie

ローマ時代のお祭りとキリストの生誕の2つ出てきます。

それではニュースを和訳します。

Epiphanie : pourquoi on met une fève dans la galette ? エピファニー:どうしてケーキの中にフェーブを入れるの?

Le 6 janvier, on déguste la galette des Rois. Mais qui a eu l’idée de mettre une fève dans cette galette ?

1月6日には、ガレット・デ・ロワを食べます。でも、このケーキにフェーブを入れるのは誰が考えついたのでしょうか?

長い間、エピファニーはクリスマスよりも重要な行事でした。1月6日にお祝いされます。

L’apparition des Rois Mages 東方の三博士の礼拝

エピファニーという言葉は、「出現」を意味するギリシャ語から来ています。この行事は三博士(Rois mages)が幼子イエスに対面した瞬間を祝うものです。

その3人とは、ガスパール、メルキオール、バルタザールという東方の三博士です。

ですが、これがガレットやフェーブとどんな関係があるのでしょうか?

Voeux exaucés 聞き入れられた願い

この伝統はローマ時代までさかのぼらなければなりません。当時、人々はサトウルヌス祭を祝っていました。これは、幼子イエスの祝福とは何の関係もありません。

この祭りは12月から1月の初めにかけて行われました。ローマ人たちは、ケーキにそら豆を隠して、1日だけ奴隷の中から王様を選んだのです。

そら豆に当たった奴隷はその日1日はどんな願いも聞き入れてもらえました。

中世になって、カソリック教会がこの2つの行事をミックスすることにしました。カレットは三博士のイエスへの贈り物の象徴となったのです。

初めはこのフェーブは本物のそら豆か乾燥したいんげん豆でした。時がたつにつれ、銀や金のコインに替わり、さらに、陶器の人形になっていったのです。

Le saviez-vous ? 知っていましたか?

フランスの大統領が住み、執務するエリゼ宮では、お菓子職人たちが注意を受けています。大統領が切って食べるガレット・デ・ロワにはフェーブを入れることが禁止されているのです。

人々によって選ばれた大統領は頭に王冠をかぶる権利はないのです。

元記事 → www.jde.fr : Tous les articles : Epiphanie : pourquoi on met une fève dans la galette ?

単語メモ

exaucer (神が)~の願いを聞き入れる

n’avoir rien ç voir (~と)何の関係もない

dissimuler 隠す

fève そら豆

les Saturnales サトゥルヌス祭
Saturne (サトゥルヌス)はローマ神話で農耕の神、ギリシャ神話のクロノスと同じだと考えられています。

エピファニーにフェーブを入れたガレットを食べるのは、カトリック教会が、ローマ時代のサトゥルヌスの祭りとイエスと三博士の対面を無理やり(?)結びつけたからなのですね。

中世ヨーロッパでは、カトリック教会が大きな権威を持っていたので、教会がそういえば、そうなるのでしょう。

★トップの画像はこちらからお借りしました:
photo credit: keepps via photopin cc

ガレット・デ・ロワ関連記事もどうぞ

エピファニーとは? ガレット・デ・ロワの簡単レシピつき アメブロ レシピはこの記事に貼ったものと同じ。

ガレット・デ・ロワの起源 FC2ブログ 

エピファニーにちなんだ詩 Tirons les rois(王さまを決めよう)

エピファニー(公現祭)とはどんな意味?

ガレット・デ・ロワの作り方 その1

レシピ動画をご紹介します。

※YouTubeで見る方はこちらから⇒ガレット・デ・ロワの作り方

材料

2 pates feuilletees 薄いパイシート(市販)
100g de poudre d’amandes アーモンドプードル
50g de beurre mou 柔らかくしたバター
75g de sucre 砂糖
1 œuf 卵
1 jaune d’œuf 卵の黄身 
1 goutte d’amande amere アマンドアメール1滴 アーモンドエッセンスのようなもの。
1 fève フェーヴ

作り方

A.クレームダモンド(アーモンドクリーム)作る
– 卵と砂糖を混ぜる
-アモンドアメールをちょっぴり入れる
-バターを入れる
-アーモンドプードルを入れて、まぜる

B.オーブンを210℃に余熱

C.形作る
-パイ生地に穴をあける(ピケ)
-クレームタモンドをのせる
-フェーブを置く
-上からパイ生地をかぶせる
-はしっこをフォークで飾りをつけながら閉じる
-ナイフで表面に斜めに模様を入れて、空気を抜くための穴をあけ、溶き卵を塗り

D.焼成
210度で30分焼く。

実際に自分で作ってみました^^;
ガレット・デ・ロワ
⇒ガレット・デ・ロワ(エピファニーのお菓子)の作り方

ガレット・デ・ロワの作り方 その2 フランジパン

キッチンエイド(スタンドミキサー)を使ってクリームを作ります。frangipane (フランジパン)がアーモンドクリームのこと。またはアーモンドパウダー入りのカスタードクリームです。フェーブにはアーモンドを使っています。

※YouTubeで見る方はこちらから⇒Galette des rois frangipane – 750 Grammes

材料

50g de poudre d’amandes アーモンドプードル
50g de beurre pommade 室温においてやわらかくしたバター
1 œuf 卵
50g de sucre 砂糖 
200g de crème pâtissière カスタードクリーム
2 pâtes feuilletées パイ生地



ガレット・デ・ロワの作り方(英語)

※YouTubeで見る方はこちらから⇒Galette des Rois – Raymond Blanc’s Christmas Feast – BBC Two

どれもおいしそうですね。

人民が選んだ大統領はたとえ紙で作ったおもちゃの王冠でもかぶってはいけないのですね。フランス人のこだわりを見た気がしました。

陶器のフェーブをまともにガリっと噛むと歯を痛めるので、ガレット・デ・ロワはゆっくり注意深く食べたほうがいいですね。フェーブが出現したあとは、ガツガツ食べて大丈夫ですが。

それでは次回の「フランスのお菓子」の記事をお楽しみに。






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コメント

    • アン
    • 2015年 1月 03日

    あけましておめでとうございます。
    今年もよろしく~。
    最近は日本でも、ベーカリーなどでガレット・デ・ロワ売っていますよ。
    結構いいお値段ですけどねー。

      • フランス語愛好家
      • 2015年 1月 03日

      アンさん、こんにちは。
      あけましておめでとうございます。
      日本でもガレット・デ・ロワ売っているのですね。
      じゃあ、もうけっこう有名なお菓子なのかな。
      作るのもそんなに難しくないです。
      市販のパイ生地を使えば。

      こちらこそ今年もよろしくお願いします。

    • うさぎのぎい
    • 2015年 1月 03日

    ペン様 今年もよろしくお願いいたします。本日近所のケーキ屋さんでガレットデロワが売っていて、王様のガレットという訳が添えてありました。謂れが分からなかったため、何でdu roiではなくてdes roisなんだ、王様が沢山いたの?、ひょっとして間違っているんじゃぁないのなんて思っておりました。ペン様の記事を拝見して謎が解けました。ちなみにこのガレットの箱には陶器のおまけみたいなものも付いており、なんだこれと思いましたが、この謎も解けまして、すっきりいたしました。これを機に一度買ってみようと思った次第です。

      • フランス語愛好家
      • 2015年 1月 03日

      うさぎのぎいさん
      こんにちは。明けましておめでとうございます。

      ガレット・デ・ロワの記事がお役に立ってよかったです。
      日本では、食品衛生法か何かのせいで、フェーブをケーキに埋め込んだガレットを販売できないと聞いたことがあります。

      自分で埋め込んでサーブするんでしょうね。
      冠もついてるなんて本格的ですね。

      コメント、ありがとうございます。

    • うさぎのぎい
    • 2015年 1月 03日

    何度も恐縮ですが、そう言えば紙の金の王冠も付いておりました。

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