今週の「虎と小鳥のフランス日記」は前回のモンマルトルの収穫祭 2013年 その1「虎と小鳥のフランス日記」第128話の続きです。
収穫祭で、カミーユとフロが、ハチミツを買って、ワインを試飲します。それだけなのですが、3分59秒の中にフランス語がびっしり。
はちみつを作っているおじさんもワインの生産者も、自分の商品にこだわりがあります。特にワインの人は、集約農業の問題点を鋭く指摘。
いつも思うのですが、フランスの食品店の店員さんとか、こういう生産者さんは品物にたいしてこだわりがあり、なおかつそれをしっかり口にします。一言で言うと雄弁なのですよね。
よって聞き取りは難しいのですが、専門家のお話というものはどれもおもしろいものです。
きょうのメニュー
使えるフランス語の口語表現
喜んで
はちみつのおじさんが味見をすすめます。
はい、喜んで。
Une petite dégustation de miel ?
Ben avec plaisir.
そうしましょう
はちみつをいろいろ味見したあとで、「森のハチミツ」を買うことにしました。
Ben j’crois qu’on va vers le miel de forêt. C’est parti.
~しないために
フロがワインを試飲します。ソーテルヌのワインを一般受けするように改良したものです。
そのため重くなく、濃度も高くありません。
Et en fait ça c’est un vin qui est fait pour démocratiser le Sauternes, pour pas faire quelque chose de lourd, hyper concentré.
ともかくも
職人の手作りによるワインにこだわる生産者さん。
ともかくも、つまるところ、3杯のまずいワインより、1杯のおいしいワインを飲んだほうがいいですよね。
À la rigueur vaut mieux boire un bon verre, que trois verres dégueulasses, quoi.
*vaut mieux = il vaut mieuxのilの省略。会話では非人称主語の il はよく省略されます。
表現の解説
Avec plaisir
喜んで
この表現は有名なのでご存知の方も多いかもしれません。感じのいい同意を表す言葉です。
Vous viendrez chez nous ? — Avec plaisir.
家にいらっしゃいませんか? – 喜んで。
C’est parti
そうしましょう。
c’est parti はきのうヴェリブでパリを~「虎と小鳥のフランス日記」第10話で書いたばかりですが、「始まった、出発しましょう」という意味です。
この場合は、買うハチミツの種類を選び、「そうしましょう」というニュアンスです。「それに決まったわね」などとも訳せます。
pour ne pas + 不定法
~しないために
会話ではneが省略されることが多いので、ワインのおじさんもneは言っていません。
Je n’ai rien dit pour ne pas le blesser.
彼の気持ちを傷つけないために、私は何も言わなかったわ。
à la rigueur
最悪の場合には、やむを得なければ;悪くとも、ともかくも
On peut à la rigueur s’en passer.
最悪の場合はそれなしですますこともできます。
きょうの豆知識~ハチミツ
きょうはハチミツに関する単語を拾いました。
dégustation 味見
miel ハチミツ
…以下はハチミツの種類…
garrigue 林、灌木(カンボク)林
tournesol ひまわり
châtaignier 栗の木
toutes fleurs 花々
tilleul シナノキ、ボダイジュ
lavande ラベンダー
forêt 森
apiculture 養蜂
apiculteur 養蜂家(ようほうか)
ruche ミツバチの巣箱
abeille ミツバチ
※おじさんは、fromage sec (乾燥させたチーズ、柔らかくないチーズ?)をスティックみたいに切ってハチミツをつけて食べるとおいしいと言っていました。いったいどんな味になるんでしょうね?
解説の中で、ティファニーは
J’aime beaucoup le miel. En particulier quand il fait froid, j’aime bien en mettre dans mon thé contre la toux. C’est très efficace !
私はハチミツが大好き。特に寒いとき、紅茶に入れると咳にいいのよ。すごく効果あるの。
と言ってました。
ハチミツといえば、カミーユもバレンタインデーのエピソードでイドロメールという蜂蜜酒を飲んでいましたが、こちらもとてもおいしそうでしたね。
このハチミツのおじさんは南仏のドローム県(La Drôme de sud)のモンテリマー(Montélimar)という所で、奥さんとハチミツやさまざまなハチミツ製品を作っています。ドローム県はローヌ=アルプ地域圏にあります。
最後にドロームの様子を写しだしたビデオをご紹介します。
1分44秒
いいところですね。
それでは、次回の「虎と小鳥のフランス日記」の記事をお楽しみに。
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