フランス語の数字シリーズ、今回から序数(じょすう)に入ります。
序数とは『~番目の』という物の順序を表す数字。フランス語で nombre ordinal といいます。 ordre を表す数ということ。ちなみに基数は nombre cardinalです。
序数もよく使うので、覚えておいたほうがいいです。
序数を使うとき、実例
順番や順序が問題になっているとき/ものを言い表すのに序数を使います。
例えば
・この単語を見るのは初めて、1年生、2人目の犠牲者、インターハイで3位になった、4番目の駅でおります、5回目の挑戦、6人目の夫、7年目の浮気、創立50周年、など日本語と同じ感覚で考えればよいです。
・パリの行政区 le 5e arrondissement 5区
・日付で、第1週とか、第2週とか言うとき。
・日にちは、 一日(ついたち)だけ序数を使います。
・〇〇世紀
序数の形
形 :基数+ième
語末がeで終わるものはeを落として+ième
序数であることを示すために、数字の右肩に小さなe をつける表記があります。
premier には男性形、女性形があり、premier, première です。
1番目から5番目
今回は1番目から5番目までをチェックします。
1 un premier/première 1er /1ère
2 deux deuxième 2e second(e) 第2の、という単語もあり、それは二つのうちの二番目
3 trois troisième 3e tiers/tierce 第3の、という単語もあります。
4 quatre quatrième 4e e を取って ième
5 cinq cinquième 5e u をつけて ième
*tiers parti(中道の)第三党;tierce personne 第三者、部外者;tiers état (史)第三身分
deuxは序数になると、Xが母音ではさまれる綴りになるので、発音がにごります(XはSの仲間と考えてください)。 ドゥジエム
使用例
la Seconde Guerre mondiale 第二次世界大戦
C’est leur premier rendez-vous. 彼らの初めてのデートだ。
◆その他の注意点
1. premierの位置 (プチロワ1196ページ)
国王などの「一世」や書籍の「第一巻」「第1章」などでは、 premier を名詞の後ろに置く。
Napoléon premier (=Napoléon Ier)
tomber premier 第一巻
chapitre premier 第1章
2. 王様の〇〇世は 1世のみ序数を使い、ほかは基数を使う。
(英語はQueen Elizabeth II(エリザベス女王2世)を Elizabeth the second といいますがフランス語は、Élisabeth deux;以前戴冠60周年のニュースでそう言ってました。)
3.助数詞は形容詞なので、名詞に性数一致します。
形が一つしかないものは、男性形、女性形が同じです。名詞が複数のときは複数形にする必要があります。
例)les premières années 初めの数年
les deuxièmes journées 2度目の行程
フランス語の序数:発音確認用の動画
28番目まで教えてくれています。
ナナ・ムスクーリのLa première chanson ensemble
La première chanson ensemble 初めて一緒に歌う歌
この曲は premier が10回出てきます。また、premier の反対語の dernier (最終の、最後の)も一回出てきます。
C’est fragile, tout petit
Cet amour né d’aujourd’hui
C’est timide, hésitant
Comme un début de printemps
On ne sait pas bien encore
Si ça durera
Si le premier vent du nord
Nous déchirera
それはこわれやすいの、とても小さくて
きょう生まれたばかりの恋
臆病で、ためらいがち
春の始まるのように
まだわからない
それが続くのかどうか
最初の北風がふくと
こわれてしいそう
La première chanson ensemble
Le tout premier cri d’amour
Qui murmure à qui veut l’entendre
Le bonheur du jour
Peut durer toujours
初めて一緒に歌う歌
本当に1番最初の愛の声
それは聞きたい人にだけにささやきかけ
1日の幸せが
ずっと続く
歌詞はYouTubeの動画の下に書いてあります。
※déchirer 引き裂く、破る
この続きはこちら⇒序数(2)~フランス語の数字【第43回】
☆こちらは数字の記事のまとめです。
数字の記事のまとめ その1 0から18まで
ナナ・ムスクーリは、1934年生まれのギリシャの歌手。1957年にデビューしてから世界的に活躍し、15ヶ国語でレコーディングしています。フランスでも人気ですね。
彼女は、ギリシャ語、フランス語、英語、ドイツ語、イタリア語、スペイン語、ポルトガル語を不自由なく話せるそうです。
2004年、70歳のとき引退宣言をしましたが、その後も記念のレコードや本が出て、2011年にまた新しいCDを録音しています。
ナナ・ムスクーリの声はきれいであたたかみがあり、いやされますね。
ナナ・ムスクーリは政治活動も少ししていたことがあります。1990年代にユニセフ親善大使をしていましたし、欧州議会の議員としても活躍。
5年前に、欧州議会の元議員としてもらえる年金を経済不況にあえいでいるギリシャ政府に寄付しました。
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