キリストの復活を記念する祝日であるイースター(復活祭)はキリスト教圏の人にとってはとても大切な祝日。特にカソリックの国である、フランスでは大々的にお祝いされます。
今回は、フランス人はどんなふうにイースターを過ごすのか、イースターの由来とともに、簡単なフランス語で教えてくれる動画を紹介します。
たまに記事にしている、FrenchPod101.comのヴィデオカルチャークラスのシリーズの1つです。
イースターとフランス人
動画にはフランス語と英語の字幕がついています。
フランス人のイースターの過ごし方
みなさん、こんにちは。イングリッドです。
もしフランスの歴史をよくご存知なら、フランスは宗教分離した国だということはご存知だと思います。
1905年にキリスト教と国家を分離する法律が制定されました。それでもフランスのたくさんの祝日と伝統はカソリック由来です。
カトリックの祝日でもっとも大事なものの1つがイースターです。イースターマンデーもやはり祝日です。
このレッスンでは、フランス人はどんなふうにイースターをお祝いするのか学びます。
[クイズタイム]
フランス人がイースターにふつう何を食べるか知っていますか?
Savez-vous ce que mangent généralement les Franàais pour Pâques ?
注意してください。チョコレートの卵ではありません。答えはこの動画の最後にお教えします。
イースターの由来
もともとイースターは、キリストの復活の記念日で、カトリック教徒にとっては四旬節が終わる日でもあります。四旬節は、40日間の断食の期間で、キリストが荒野で40日間断食したことから来ています。
イースターの日付は年によって違います。3月22日から4月25日のあいだの日曜日です。イースターの日曜日の次の月曜日は祝日で、「イースター・マンデー Lundi de Pâques」と呼ばれます。
フランス人の多くが、イースターのお祝いをします。カソリック教徒や無宗教の人も同じです。
イースターにすること
フランス人は、家族でイースターのお祝いをします。日曜日は、大人が家の庭に卵を隠し、子どもたちが探します。本物のニワトリの卵の中身を抜いて、色をつけたものや、チョコレートの卵です。
伝統的に、人々は卵を贈ります。四旬節の間は、人々は卵を食べることができなかったのに、ニワトリは卵を生み続けていました。
四旬節が終わったら、余っている卵を友だちや、隣人に贈ったのです。現在プレゼントするのは卵だけではありません。チョコレート専門店では、ウサギ、鐘、魚の形など、いろいろな種類のチョコレートを販売しています。
フランスでは、小さな子どもたちに、イースターの卵を運んでくれるのは、鐘なんだよ、と話します。
というのも、昔は、教会の鐘は毎日鳴らされていましたが、イースターの時は、木曜から土曜日まで鳴らさなかったからです。イースターの日曜日に再び鐘が鳴ったので、それがチョコレートを運ぶ合図だったのです。
ですが、アルザスでは、ウサギがチョコレートを運んでくると子どもたちに話します。
皆さん、4月1日についてご存知ですか?
お互いに冗談を言い合う日です。人の背中に紙で作った魚をつけます。だから、イースターの日には、「4月の魚(poisson d’avril)」にちなんで、チョコレートの魚を食べるのです。
では、初めに出したクイズの答えをお教えします。イースターに、フランス人は、ラムのローストを作ります。この料理は、「アニョー・パスカル(イースターラム)」と呼ばれます。
キリスト教徒にとっては、子羊は復活したキリストの象徴です。イースターの時期には、肉屋やスーパーマーケットでラムの肉を入荷し、宣伝をします。
このレッスンはどうでしたか?何かおもしろいことを学びましたか?あなたの国では、イースターにエッグハントをしますか?ウサギや鐘が、卵を運んできますか?
FrenchPod101.comにコメントを残してくださいね。では、また。
単語メモ
laïque 宗教と無関係の
néanmoins しかしながら
carême 四旬節
jeûne (宗教上の)断食
pondre (卵を)生む
en trop 余計に
ressuscité 復活した
イースターについてはこれまでも子ども新聞記事を読んだり、動画教材で学んでいましたが、鐘と魚のチョコレートを食べる理由は、今回始めて知りました。
こちらはイースターの時期のフランスのチョコレート屋さんの様子。2年前のニュースです。
クリスマスにもたくさんチョコレートが販売されますが、イースターにもたくさんチョコレートが売れるようです。フランスは「おいしい祝日」が多いですね。
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