今週の虎と小鳥は、パリから東へおよそ25キロ行ったところにある村、ブシー・サン・マルタン(Bussy-Saint-Martin)にある教会が舞台でした。
カミーユとアントワーヌの友だちであるザヴィエという人がこの村の古い教会について説明してくれます。
村の名前と同じブシー・サン・マルタン教会です。
きょうのメニューは
以上です。
それでは、早速復習します。
第121話より重要表現3つ
その1 大切なもの
ザヴィエに対してアントワーヌが、
ところで、この教会はきみにとって特に大切なものなの?
Et toi, c’est une église qui te tient particulièrement à cœur ?
その2 ここで生まれ育ったから
それに対して、彼は
うん、もちろん大事なものだよ。
僕はここで生まれ育ったからね。
Alors moi c’est une église effectivement qui me tient à cœur dans la mesure où j’ai grandi ici.
ザヴィエは歴史、特に中世が好きなのだそうです。
その3 昔は柱に色がついてた
昔の教会はカラフルに色が塗られていたというザヴィエ
今は色が落ちているから、カミーユが
残念ね。
C’est dommage qu’on puisse pas…
重要表現をちょっと解説
~にとって重要である tenir à cœur à ~
tenir は持つ
à cœur は心臓に
ですから、「重要だ」という意味になるのは想像つきますね。心にひっかる⇒大切だ、ということです。
Ce livre lui tient à cœur.
その本は彼にとって重要だ。
~の範囲で dans la mesure où+直接法
~の範囲で、~の限りにおいて
mesure はメジャー(洋服のサイズをはかるやつ)のもとの単語です。この場合は、「範囲」という意味
Je vais t’aider dans la mesure où je peux le faire.
できる限り手伝うよ。
Vous ferez des progrès dans la mesure où vous ferez des exercices.
練習すればそれだけ上達しますよ。
残念ね c’est dommage que+接続法
que以下のことは残念である
C’est dommage qu’il pleuve aujourd’hui.
Du coup on ne peut pas faire un pique-nique.
雨降りで残念。
だって、ピクニックに行けないから。
きょうのライブ
今回もカミーユの歌声が聞けました。
なんと、教会の中でTomo Hatanoとライブを展開。
Tomo Hatanoとはうどん屋さんでマヌーシュを演奏していたギタリストです。
参考⇒オペラ地区で聞くジャズ・マヌーシュ「虎と小鳥のフランス日記」第115話
お客さんたちも比較的楽しそうでした。
ちなみに歌っていたのは、ジョージ・シアリングの「バードランドの子守唄」なのですが、他の歌みたいに聞こえました。
たぶん、教会の中だと声が響きすぎるからだと思います。
ブシー・サン・マルタン教会
この建物はけっこう古くてザヴィエによると、11世紀までさかのぼるとのこと。
この教会が建てられる前にも、ベースとなる教会が別にあり、それは7世紀ごろのものだったようです。
11世紀でも充分古いですね。1000年前ですから。
この教会は11世紀~12世紀にかけて作られたので、ロマネスクとゴシックの建築様式がまざっています。
ザヴィエはそれを
C’est une église composite.
この教会は様式的に不統一なんだ。
と表現していました。
composite 雑多な、寄せ集めの ⇔ homogène
また、ゴシック建築の教会は始めは、柱や、彫像などはカラフルに彩色されていたそうです。
でも塗料はすぐに落ちてしまうので、今は石の色しか残っていないのです。
ほかにも、この教会が巡礼路の休憩地であったので、巡礼者はここで聖マルティヌスに祈りを捧げ、蹄鉄を扉に打ち付けていったこと。
ブドウ畑の守護聖人の聖ヴァンサン・サラゴスのこと。
ブドウ畑の守護聖人なので、ブドウをぶらさげています。
興味深い話がたくさんありました。
この教会は古いわりに、外観がきれいなのですが、これは20年間かけて修復し1999年に再度扉を開いたからです。
内装は、かなり昔のものが残っているとは思いますが、そのあたり、教会建築にうとい私には、「古そうだ」ということしかわかりませんでした。
古い教会に興味のある方のために、画像をたくさんご紹介しますね。
この村の人口は600人だそうです。
こんな村がパリのすぐそばにあるなんて、なんだか不思議な気分でした。
こんにちは、パリに16才のとき行ったのですが、教会にいくつかはいったときの、ことを思いだしました。サビィエさんのように歴史をしっているともっと楽しめますね。
花南さん、こんにちは。コメントありがとうございます。
16歳!なんだかときめく響きですね。
ザヴィエさんは、この城の関係者かもしれないです。
みょうにいろいろ知っていました。
もともと歴史が大好きだったんですって。
私も歴史ってよく知らないのですが、この講座始めたら、少しずつ知識がついてきました。