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映画 Dans la maison 予告編のフランス語 その2 邦題『危険なプロット』

フランソワ・オゾン監督の最新作«Dans la maison»の予告編のフランス語を学習中です。

タイトルの意味は「家の中」。放題は「危険なプロット」です。

危険なプロット予告編

きょうは1分1秒のところから最後までのフランス語をチェックしました。

スクリプトにざっと和訳をつけています。

Pourquoi tu es passé au présent ?

どうして現在形で書いているんだ?

C’est une manière de rester dans la maison.

まだ家の中にいるということを伝えるためです。

Je ne sais pas ce que tu cherches.

あなたが何を探し求めているのかわからないわ。

J’essaie juste de lui apprendre la littérature.

僕は単に彼に文学を教えようとしてるだけだ。

Il y a une seule question que tu dois te poser: ‘Que va-t-il se passer ?’

きみがここで自分に問うべきことはたった一つだ。
それは「これから何が起こるのか?」だ。

Il les a regardés faire l’amour !

彼は、あの人たちが愛しあっているところを見ていたのよ!

Mais ce sont des personnages de fiction, Jeanne !

でも、物語の中の登場人物だよ、ジャンヌ。

Tout ça devient de plus en plus crédible et de plus en plus dangereux.

みんな、どんどん本当のことみたいになってるわ。
どんどん危険なほうに。

Tu es allé trop loin.

行きすぎだよ。

C’est vous qui m’avez poussé là-dedans.

中に入り込むように言ったのは先生です。

Oublie les Rapha.

ラファの家族のことは忘れろ。

Je veux continuer à être rassuré.

僕はずっと大丈夫だと思っていたいんだ。
(直訳:僕は安心し続けていたい)

Ça va mal finir, je le sens, ça va mal finir.

とんでもない結末になるわ。わかるのよ。ひどい結末になるのが。

Vous avez humilié mon fils en public.

あなたは僕の息子をみんなの前で辱めたんだ。

Tu as merdé.

ろくでもない失敗だ。

J’ai corrigé son devoir !

僕は彼の宿題を添削しただけです。

Là, il te manipule. Tu veux lui apprendre la littérature mais c’est lui qui te donne une leçon.

ここで、彼はあなたをあやつってるわ。あなたは彼に文学を教えたい、
でもあなたに教訓を与えているのは彼のほうなのよ。

Je pars à la recherche d’une fin, une fin pour Monsieur Germain. Une fin pour mon professeur.

僕は結末を探し始める。それはジェルマン先生の結末。僕の先生の最後。

スクリプトはこちらを参考にしました⇒Bande-annonce: Dans la maison

映画の概要は初回の記事をどうぞ⇒映画 «Dans la maison» 予告編のフランス語 その1 邦題『危険なプロット』 

単語メモ

manière やり方、手法

crédible 信頼できる、信ぴょう性のある

pousser 押しやる、追い立てる

rassuré 安心した

merder 大失敗する

※補足
RaphaはRaphaelのことで、この高校生の友だち。
Monsieur Germain 国語の先生のこと

予告編を見た限りでは、フィクションと現実の境目がわからなくなってくるようです。

一つの現実は、その物語の語り手によって、語り手の数だけ違う話になりえます。

小説には一つの話を複数の視点から語る手法があります。オゾン監督はうまく、その小説的な語りに、映像という映画的な手法を合わせていそうです。

英語も仏語も堪能なクリスティン・スコット・トーマス

主要キャストの中で日本で一番知られているのは、先生の奥さん役のクリスティン・スコット・トーマス(Kristin Scott Thomas)です。

この方は1960年イギリス生まれ。もとはイギリスの女優さんですが、フランス語も堪能。

学校を卒業後、ドラマスクールに入ったところ「ろくな女優になれない」と言われたので、19歳のときオペア(Au Pair)としてパリに渡りました。オペアは、住み込みのベビーシッターです。

その後パリで演劇学校に通い、1986年のプリンスの「アンダー・ザ・チェリー・ムーン」で映画デビュー。

代表作はポランスキー監督の1992年の作品「赤い航路」(Bitter Moon)、アカデミー賞をとった1996年のイングリッシュ・ペイシェント(The English Patient)など。

クリスティンはずっとフランスに住んでおり、フランス国籍も持っています。フランス人と18年ほど結婚していたこともありました。

子ども3人をパリで育てており、自分はイギリス人というよりフランス人だと感じているそうです。

そんなものですかね。単純に計算するとイギリスに19年、フランスに34年住んでいることになりますが、仕事柄、あんまり家にいないとは思います。

彼女は2005年にフランス国家に貢献のあった人に授与されるレジョン・ドヌール勲章(シュヴァリエ)をもらっています。

※レジョン・ドヌール勲章はこちらを参照してください⇒レジョン・ドヌール勲章とは

彼女の代表作の1994年のフォー・ウエディング(Four Weddings and a Funeral)よりクリップをご紹介します。

2分31秒

クリスティン・スコット・トーマスが主演しているべつの映画の記事も書いています。

『サラの鍵』(1)~映画の予告編のフランス語

『ずっとあなたを愛している』(前編)~予告編のフランス語

クリスティンは、主演も脇役もいけますね。派手さがないせいか、そんなに日本では話題にならないようですが、好きな女優さんの1人です。






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