4月1日は、エイプリルフール。
フランスでは、Poisson d’avril(ポワソンダブリル 4月の魚)と呼ばれる日で、人の背中に、こっそり紙で作った魚を貼って遊んだり、冗談(嘘)を言ったりして楽しむ日です。
この伝統が生まれた理由を説明している、1 jour, 1 question の動画を紹介します。子ども向けの説明なので、フランス語は簡単です。
タイトルは、Pourquoi on fait des poissons d’avril ?(なぜ4月の魚をやるの?)です。
どうして、4月の魚をやるの?
1分42秒
トランスクリプション
D’abord, parce que c’est amusant ! Coller un poisson en papier dans le dos d’un ou d’une camarade est devenu une tradition rigolote.
C’est vrai, mais d’où vient cette tradition ?
Il est probable que tout ait commencé au XVIe siècle.
À cette époque, en France, l’année ne débute pas le même jour dans toutes les régions. Pour certaines, c’est au printemps, pour d’autres, à Pâques, ou tout début du mois d’avril.
En 1564, le roi Charles IX décide que le 1er janvier sera le premier jour de l’année dans toute la France !
Mais la nouvelle se répand lentement, et beaucoup de gens continuent à s’offrir des cadeaux pour fêter la nouvelle année. Ils croient encore être début avril.
Comme cette date correspond aussi à la fin du Carême, une période pendant laquelle les Chrétiens ne mangent pas de viande, ils s’offrent des poissons.
Alors, pour se moquer de leur erreur, certains leur offrent de faux poissons le 1er avril.
Et peu à peu, ça devient une tradition. Avec le temps, cette coutume évolue : les médias et certaines entreprises commencent à inventer de fausses nouvelles.
En 1965, un journal danois annonce que tous les chiens doivent être peints en blanc afin d’être vus la nuit ! Et en 2004, une célèbre marque de gâteaux fait croire qu’elle met en vente des biscuits fourrés aux brocolis.
Et toi, as-tu réfléchi à quel poisson d’avril tu allais faire à tes amis ?
☆トランスクリプションはこちらを参考にしました⇒Pourquoi on fait des poissons d'avril ? – 1 jour, 1 question | Lumni
4月の魚、和訳
最初の理由はきっと楽しいからです。クラスメートの背中に紙の魚を貼るのは、おもしろい習慣になりました。
確かにそうです。でも、この伝統はどこから来ているのでしょうか?
たぶん、すべては16世紀に始まりました。この時代、フランスでは、1年の始まりが、すべての地域で同じではありませんでした。
ある人たちにとっては、それは春で、ほかの人にとってはイースター、もしくは4月の1番最初の日でした。
1564年、国王のシャルル9世が、フランス全域で、1月1日を1年の最初の日(元旦)にすると決めました。
しかし、このニュースはゆっくり伝わり、また、たくさんの人々が元旦を祝って贈り物の交換を続けました。まだ、4月のはじめが元旦だと思っている人もいました。
この日は、四旬節という、キリスト教徒が肉を食べない期間の終わりでもあったので、人々は魚を贈り合いました。
そこで、日付を間違えていることをからかうために、一部の人が、4月1日にうその魚を贈ったのです。
次第に、これが伝統になっていきました。
ときがたつにつれて、この慣習は進化し、メディアや企業がフェイクニュース(冗談ニュース)を作り始めました。
1965年、デンマークの新聞は、夜間、よく見えるように、犬はすべて白く塗らなければならないと報じました。
2004年には、ケーキの有名メーカーが、ブロッコリが詰められたクッキーの販売を始めたと、うそをつきました(信じさせようとしました)。
さて、きみは友達に、どんな4月の魚のジョークをするか、考えましたか?
単語メモ
faire des poissons d’avril 4月1日に紙の魚を人の背中に貼ったり、嘘や冗談を言ったり、いたずらをしたりして楽しむこと。
rigolo, rigolote (話)おかしな、おもしろい、奇妙な
il est probable que 多分~だろう ☆否定文、疑問文では接続法
fouré 中身を詰めた
chocolat fourré à la crème クリーム入りのチョコレートボンボン
4月の魚の起源に関してはいろいろな説がありますが、動画で紹介していた、シャルル9世が、1月1日を1年の始まりに定める、ルシヨンの勅令というのをだしたのに、まだ、4月1日が1年のはじまりだと思っている人がいて、そういう人を、「4月馬鹿」とからかい、嘘の魚をあげたことから、始まった、という説が一番有力です。
この説については過去記事でも書いています⇒4月の魚(フランスのエイプリルフール)の起源
4月1日に魚を交換していた人の中には、間違っていることを知っていたけれど、4月1日に大々的にお祝いをしたため、シャルル9世に罰せられたそうです。
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通常、4月1日は、フランスの子どもたちにとっては、友達の背中に紙の魚を貼ったり、嘘をついたりして楽しむ日ですが、今年は、外出禁止のため、みな家にいるので、そういういたずらはできませんね。
それでも、何かしら楽しめるといいなと思います。
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