日本語からフランス語になった単語を教えてくれるTV5MONDEの3分の動画を紹介します。
タイトルは、Du samouraï au tsunami, des mots japonais utilisés par le français ! (サムライからツナミ、フランス人が使っている日本の言葉)です。
日本語から来たフランス語
フランス語の字幕を表示させることができます。
レトロな映像が多いですね。
トランスクリプション
Planchette japonaise pour le Nippon sérieusement malmené, et le Français écarte définitivement le péril en descendant en flammes l’orgueilleux kamikaze. Un “kamikaze”, c’est un terroriste, n’est-ce pas ? Eh bien… pas tout à fait. En japonais, “kamikaze” veut dire “vent sacré”.
Ce mot évoque la tempête qui, au XIIIe siècle, détruisit miraculeusement une flotte d’invasion mongole. Pendant la 2nde Guerre mondiale, il servit à désigner les pilotes nippons qui jetaient leur avion sur les navires américains. D’où le sens moderne de “kamikaze” qualifiant l’auteur d’un attentat suicide. La plupart des mots d’origine nipponne relèvent du lexique guerrier.
Ils ont été introduits en français au XIXe siècle par le japonisme, un courant artistique. Ainsi “samouraï”, l’équivalent de notre chevalier médiéval, “mikado” qui désigne l’empereur et pas seulement un jeu de baguettes, “banzai”, littéralement “10 000 ans”, “longue vie au roi”, le cri des kamikazes. Banzai !
Et des sports de combat comme l'”aïkido”, “voie de la paix”, ou le “karaté”, “voie de la main vide”. Il y a une exception : “mousmé”, du japonais “musume”, qualifiant une délicate jeune fille. Quand j’étais petite fille, j’ai appris la cérémonie du thé, qui est une chose très traditionnelle, mais pas du tout pratique !
Popularisé par l’écrivain Pierre Loti, ce mot désigne désormais une demoiselle aux mœurs légères. On fait des câlins, des photos. C’est génial, j’aime trop ! Si les Français sont fascinés par les Nippons, la réciproque est vraie. Bonjour ! La France, c’est le pays des arts, de la gastronomie et des beaux vêtements.
Séduits, les Japonais ont adopté des mots comme “croissant”, “pot-au-feu” ou “haute couture”. L’expression “dessin animé” a fait carrément l’aller-retour Paris-Tokyo-Paris ! Inventée en France il y a un siècle, elle est devenue “anime” en langue japonaise. Puis, elle a été réimportée en français où “anime” désigne désormais une animation adaptée d’un manga.
Mais s’il y a un terme nippon qui fait un tabac, c’est bien “tsunami” ! En français classique, on disait “raz-de-marée”, du viking “ras”, qui désignait un courant rapide. Depuis la catastrophe de Fukushima, on lui préfère le mot “tsunami”, autrement plus dramatique que notre pauvre “raz”. Alors, je récapitule.
Si nous craignons les tsunamis et jouons au mikado, c’est parce que les mousmés et les kamikazes ont épaté nos aïeux. Décidément, ta langue en dit long !
和訳
「日本の巴投げ(ともえなげ)に、圧倒され、フランス人は、ほこりたかい神風攻撃の危険から逃げています」。
カミカゼ それはテロリストのことですよね?
実は、そうではありません。日本語では、カミカゼは、「聖なる風」という意味です。
この言葉は嵐を思い起こさせます。13世紀に、モンゴルから侵攻してきた艦隊を奇跡的にやっつけた暴風雨です。
第二次世界大戦中は、カミカゼは、アメリカの船に体当たりする飛行機に乗るパイロットを意味しました。
そこから、いまの、自爆テロをおこなう人のことをカミカゼと言うようになりました。
日本語由来の言葉のほとんどは軍事用語から来ています。
19世紀に、ジャポニズムという芸術の潮流によって、フランスにもたらされました。
サムライはフランスの中世の騎士に相当するもの、ミカドは、皇帝という意味で、棒を使ったゲームだけを表すのではありません。
バンザイは、文字通りに訳すと1万年のことで、「御代よ、長くあれ」というカミカゼの叫びです。バンザイ!
格闘技から来た言葉もあります。アイキドウは、和合の道で、カラテは、空の手の道です。
ひとつだけ例外があります。日本語のむすめから来たムスメで、若くてか弱い女性のことです。
「少女のとき、茶道を学びました。ずいぶん古くから伝わるものだけど、全然、実用的ではないの」。
作家のピエール・ロティにより有名になったこの言葉は、いまは、軽い女性を意味します。
「抱きついたり、写真をとったりするの。最高。大好きよ」。
フランス人が、日本人に魅了されるとしたら、日本人もフランス人に魅了されています(その逆も真実です)。
「ボンジュール!」
フランスは、芸術と美食とファッション(きれいな服)の国です。
フランスにひかれて、日本人は、「クロワッサン」「ポトフ」「オートクチュール」という言葉を日本語にしました。
デサン・アニメ(dessin animé)という言葉は、パリ、東京、パリとしっかり行き来しています。
1世紀前にフランスで生まれたデサン・アニメは、日本語でアニメという言葉になり、後に、フランスに逆輸入され、漫画からうまれたアニメーションを意味する「アニメ」という意味で使われています。
日本語で、大当たりした言葉といえば、「ツナミ」に違いありません。
正統的なフランス語では、raz-de-marée と言いました。バイキングの ras で、急流を意味しました。
フクシマで大惨事があってから、フランスでは、ツナミを使うほうを好んでいます。フランス語の raz より、ずっとドラマチックな言い方です。
さて、まとめます。
もし、私たちが、ツナミとミカドをプレイすることを恐れるとしたら、それは、ムスメとカミカゼが私たちの先祖をびっくりさせたからです。
明らかに、きみの言葉は雄弁に語ります(ta langue en dit long は、このシリーズの名前)。
単語メモ
planchette japonaise 巴投げ
malmener 邪険に扱う、ひどいめにあわせる;圧倒する
orgueilleux 堂々とした
descendre…en flammes (飛行機を)攻撃する;~を激しく非難する、猛烈に攻撃する
flotte 船団、艦隊
faire un tabac 大当たりする
autrement + 形容詞 + que ~より一層、はるかに
épater ~をびっくりさせる
aïeux 先祖、祖先
en dire long 雄弁に物語る
☆13世紀にモンゴルからやってきた艦隊とは、元寇のことです。
☆ゲームのミカド
棒を机の上にじゃらじゃらと出し、山をくずさないように(ほかの棒を動かさないようにして)、棒をとっていくゲームです。
参考動画(23秒、映像のみ)
Pierre Loti ピエール・ロティ(1850-1923)フランスの作家。海軍士官として、出向いたいろいろな国での体験を小説に書いた人。日本にも2回滞在し、『お菊さん』や『江戸の舞踏会』という小説を残しています。
Wikipediaによれば、彼は特に日本が好きだったとか、日本文化に興味があったわけではなく、どちらかというと、下に見ていたそうです。
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この動画を見るまで、mousmé がフランス語になっていると知りませんでした。辞書をしらべたらちゃんとのっていて、意味は「日本娘」スラングで、「女、情婦」とあります。
フランス人にとっては覚えやすい言葉とは思えないので、そんなに使われないんじゃないでしょうか?
カミカゼはしょっちゅう聞きますけど。
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