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大みそかの聖人、聖シルヴェストルって誰?

フランスでは大みそかのことを、la Saint-Sylvestre(ラ・サン・シルヴェストル 聖シルヴェストル)や、le réveillon de la Saint-Sylvestre (聖シルヴェストルのレヴェイヨン)と言うことがあります。

この聖人はいったいどんな人なのか、なぜ、大みそかを、「聖シルヴェストル」と呼ぶのか説明している2分の動画を紹介します。

タイトルは、L’histoire de Saint-Sylvestre 31 décembre 聖人シルヴェストル、12月31日の歴史。

ちなみに、大みそかの普通の呼び方は、le dernier jour de l’année か la veille du jour de l’an です。



La Saint-Sylvestre

2分2秒。

トランスクリプション

Le Réveillon qui précède le Jour de l’An s’appelle le «Réveillon de la Saint-Sylvestre».

Mais pourquoi Saint-Sylvestre ? Qui était donc ce saint à qui on a attribué le tout dernier jour de l’année ?

Sylvestre, ou Saint Sylvestre, ou Sylvestre Ier, était un Romain qui fut le 33e pape de la Chrétienté. Il a vécu à la même époque que l’empereur Constantin, qui fut le premier empereur romain à se convertir au Christianisme.

Une légende médiévale prétend même que c’est lui qui aurait guéri l’empereur Constantin d’une lèpre incurable en le baptisant !

Et c’est ainsi que l’empereur se serait converti au Christianisme.

On attribue aussi à Sylvestre d’autres miracles, comme par exemple d’avoir terrassé un dragon, ou ressuscité un taureau.

Ce qui est sûr, c’est que Saint Sylvestre a vécu très longtemps, et il est resté pape pendant vingt-deux ans jusqu’à sa mort – naturelle – en 335, et c’est même l’un des tout premiers à être canonisé sans avoir été martyrisé.

Encore aujourd’hui, personne ne sait vraiment pourquoi la Saint Sylvestre est associée au dernier jour de l’année, mais c’est sans doute le hasard puisque le 31 décembre n’a pas toujours été le dernier jour de l’année.

Si dans le calendrier Julien, chez les Romains, c’était bien le dernier jour de l’année, ce sont d’ailleurs eux qui sont sans doute les inventeurs du Réveillon qui précède le Jour de l’An.

Ensuite après la chute de l’Empire Romain, les choses se sont gâtées.

Tenez par exemple, rien qu’en France, à Lyon, le dernier jour de l’année était le 25 décembre, tandis qu’à Vienne, c’était le 25 mars.

Et il a fallu attendre 1564, l’édit de Charles IX, pour mettre tout le monde d’accord, et que l’année termine le 31 décembre.

Enfin ça, jusqu’à la Révolution française, mais c’est une autre histoire !

Dans une autre «causerie», je vous parlerai, si vous le voulez bien, de ce drôle de mot : «Réveillon».

☆トランスクリプションの引用元⇒L'histoire de la Saint-Sylvestre : French Reading practice – Kwiziq French

聖人シルヴェストル・和訳

元日の前夜を、Réveillon de la Saint-Sylvestre (聖シルヴェストルのレヴェイヨン) と呼びます。

なぜ、聖人シルヴェストルなのでしょうか? 1年の最後の日を割り当てられたこの聖人はいったい誰なのでしょう?

シルヴェストル、または聖人シルヴェストル、またはシルヴェストル1世は、ローマ人で、キリスト教の第33代ローマ教皇です。

彼は、コンスタンティヌスと同時期に生きました。コンスタンティヌスは、キリスト教に改宗した最初のローマ皇帝です。

中世の伝説によれば、コンスタンティヌス帝に、洗礼をほどこして、不治の病のハンセン病を治したのは、シルヴェストルだそうです。

こうして、コンスタンティヌスは、キリスト教に改宗したのです。

シルヴェストルはほかの奇跡も起こしています。ドラゴンを退治したり、雄牛を蘇生したと言われています。

確かなことは、聖シルヴェストルはとても長生きで、335年に自然死するまで、22年間、教皇を務め、殉教せずに列聖された最初の人物であることです。

現在でも、聖シルヴェストルが、大みそかと結びつけられている理由は誰も知りませんが、おそらく何かの偶然によるものでしょう。というのも、12月31日が、常に、1年の最後の日であるとは、限りませんでしたから。

ローマ人の使ったユリウス暦では、12月31日が1年の最後の日なので、元旦の前夜であるRéveillon(イブの祝い)を作ったのはおそらくローマ人です。

ローマ帝国が崩壊してから、事態が混乱しました。

たとえば、フランスだけをとっても、リヨンでは、1年の最後の日は12月25日でしたし、ウイーンでは3月25日でした。

全員一致で、12月31日が1年の最後の日となったのは、1564年にシャルル9世が勅令を出してからです。

しかも、それは、フランス革命までのことですが、それはまた別の話です。

別の談話で、よければ、Réveillonというおもしろい言葉の話をしますね。

単語メモ

prétendre  言い張る、主張する

la lèpre  レプラ、ハンセン病

terrasser  投げ飛ばす、打ちのめす

ressusciter  生き返らせる

causerie 打ち解けた会話、肩の張らない講演、談話



聖シルヴェストル・関連動画

■Pourquoi fête-t-on la Saint-Sylvestre (alors qu’on a fêté Noël la semaine plus tôt) ? 大晦日を祝うのはなぜですか? 前の週にクリスマスを祝ったのに?}

2分19秒。

■Pourquoi fête-t-on la nouvelle année le 1er janvier ?(なぜ1月1日に新年のお祝いをするのか?)

3分52秒

■関連記事もどうぞ

フランス人の大晦日とお正月の過ごし方。

年末年始の単語 その1~おおみそか

クリスマスの単語 その7 レヴェイヨン~イヴやおおみそかのごちそう

****

結局、大みそかが聖シルヴェストルの日である理由はよくわからないのですね。

すごく昔の人だから、それも当然かもしれません。






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