1952年にルネ・クレマン監督が作った映画「禁じられた遊び」のテーマをご紹介します。「愛のロマンス」とも呼ばれています。
映画はとても有名なので、みなさんご存知だと思います。予告編の動画を紹介します。3分あるので、ちょっと長いですが。
禁じられた遊び:Jeux Interdits
3分41秒
舞台は1940年のフランス。
一番最初に女の子とお父さんとお母さんが丘を登ってますが、ドイツ軍の攻撃を逃れるために、パリから逃げようとしているのです。
でも、このあと両親は、女の子の目の前で空襲で殺されてしまいます。犬も殺されてしまいます。
1人残された5歳の女の子、ポーレットは、そのあたりに住むミシェルという男の子に会い、しばらくその子の家に住むようになります。
やさしいミシェルは死んだ犬のお墓を作ってやります。
「犬のお墓だけじゃさびしい」、というポーレットのために、さらに、ネズミなどのお墓も作ってあげます。そのうち2人はお墓づくりが楽しくなって、最初は手作りの十字架を立てていたのが、本物の十字架を盗むまでにエスカレート。
ポーレットが「もっとお墓を作って」とミシェルにせがむのです。これが禁じられた遊び。そして、大人たちのやっている遊びは戦争というわけです。
ポーレットはまだ5歳ですが、パリっ子で、ちょっと洗練されていて、かわいいワンピースを着ています。
全編ナルシソ・イエペスの奏でるギター音楽が流れていますが、きょうはパトリック・フィオリの歌のバージョンの歌詞を訳してみました。
これまで訳した中で一、二を争う訳しにくい歌詞でした。
どこで文が切れてるかわからない^^;
かなり意訳しています。
訳を見ても、よくわからないと思いますので、歌詞つきバージョンの動画も貼っておきますから、ご自分でも解釈してみてください。
La Ballade Des Jeux Interdits
禁じられた遊びのバラード
Comme un enfant
Que l’on prend par la main
Et qui soudain comprend
Que son histoire est loin
Qu’il ne sentira plus
La chaleur de ses mains
Se cacher dans des jeux incertains.
人がその子の手をとると
その子は突然、自分の物語は遠いと知る
自分ははもう何も感じないだろうと
両手の熱も
ぼんやりした遊びの中に隠されてしまう
ひと目見れば
再び家族のあたたかさがみつかる
あなたに心を開いてくれる友だち
人生に微笑み
そして禁じられた遊びをする
僕の子どもよ、遊びなさい
風が君たちの髪を
なびかせるままに
大きくなるのは時間がかかるもの
大地に人生の種を植えなさい
遊びは大人に残しておきなさい
そして、君はね、ミシェル、まだ子どもにすぎないんだ
僕のやすらぎは流れ去る
雨の日は泣き叫ぶ
戦争の恐ろしさは
誰も忘れない
それは呪われた遊び
夢を見て、忘れて、その禁じられた遊びを
過ぎていく人生のように
人がぼんやりと信じている
息づかいや目印のように
いつか無邪気さは失われ
僕たちは禁じられた遊びの
哀愁へと戻って行く
※歌詞はこちらを参考にしましたParoles La Ballade Des Jeux Interdits – Patrick Fiori
comme がたくさん出てくるのですが、そもそもこのcommeの用法からして、よくわからなかったです。とりあえず、きょうはこんなふうに訳しておきますが、もう少しフランス語力がついたら、バージョンアップしますね。
こちらはおなじみのナルシソ・イエペスのギター演奏
この曲は誰が作ったのかわからないそうです。作者がわかっていたら、すごい財産を築けたと思うのですが。
いずれにしてもとても美しい曲ですね。
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