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映画 Les Émotifs anonymes (匿名レンアイ相談所) 予告編のフランス語 前篇

ジャン=ピエール・アメリス監督の«Les Émotifs anonymes» (匿名レンアイ相談所) という映画の予告編のフランス語を紹介します。

フランスで2010年のクリスマスシーズンに公開された作品で、やや季節はずれですが、レトロな雰囲気の衣装、セット、チョコレートがチャーミングな映画です。

2011年のフランス映画祭で上映された1本なので、ごらんになった方もいらっしゃるかもしれませんね。

それにしても「匿名レンアイ相談所」という邦題は、はじめ冗談かと思ったのですが、本当にこういう邦題のようです。

こんな名前では、60年代の軽いスパイものみたいです。

Les Émotifs anonymes 予告編

まず、予告編をごらん下さい。

アメリカ発祥の団体でAlcoholics Anonymous(AA)というのがありますが、これはアルコール依存症の人たちが集まって、ミーティングでお互いの気持ちをシェアしながら、飲酒を断ち切るための会です。

Les émotifs anonymes はこれと似ていて、何もかもが恐ろしいとか、病的なまでの恥ずかしがり屋だとか、感受性が強すぎるとか、そういう感情の問題を克服したい人たちが集まる会です。

主人公のアンジェリークは何でも心配で恐怖を感じてしまうので、これを克服したいがために、この回のミーティングに行ったのですが、恥ずかしさのあまり自己紹介の途中で気絶してしまうのです。

この団体は実在し、この作品を撮った監督も以前通っていたことがあるそうです。

この映画で匿名で相談するのは恋愛ではなく、そういう自分自身の感情の問題なのですね。

きょうは最初の46秒をチェックします。

Bonjour. Angélique. Émotif.
Bonjour, bonjour, bonjour, Angélique.

こんにちは、アンジェリークです。恥ずかしがり屋です。

(他の人が、口々に)こんにちは、アンジェリーク。

Te laisse pas impressionner par le patron, hein. Au premier abord, il a l’air dur.
Et au second ?
Toujours dur.

ボスのこと、こわがらないでね(←ボスに強い印象を与えさせたままにしないでね)初めはね、厳しそうな人に見えるの。

で、その後は?

いつも怖いわ。

Monsieur ! C’est la première candidate pour la place.
Vous aimez le chocolat ?
Oui, il faut quand même pour, euh…
Merci !
Elle convient.
Ouf, ouf…

ムッシュ、求人への最初の応募者の方です。

あなたは、チョコレートが好きですか?
はい、条件がありますが、あの・・・*
ありがとうございます。

採用だ。

ふぅ、ふぅ・・・(汗

J’ n’ai pas de problème avec les femmes. Elles me terrorisent, c’est tout.
Je vais vous donner un petit exercice. Vous allez devoir inviter quelqu’un à dîner.

私は別に女性に対して問題があるわけではありません。
怖いんです。それだけです。

あなたに一つちょっとした練習をしていただきましょう。
誰かを夕食に誘ってください。

Vous faites quelque chose jeudi soir ?
Non, mais par contre…
Je vous invite au restaurant.
Moi ?
Ça pose problème ?
No

木曜の夜、何か予定がありますか?
いいえ、でもその代わり・・
レストランにご招待します。
私を?
何か問題がありますか?
いいえ。

続きはこちら⇒映画 Les Émotifs anonymes(匿名レンアイ相談所)予告編のフランス語 後篇

単語メモ

émotif 感じやすい、多感な

laisser+不定詞 ~させておく

impressionner 強い印象を与える

au premier abord ひと目みて

dur 厳しい

convient < convenir ~にふさわしい

terrorisent < terroriser ~を恐怖に陥れる

*il faut quand même pour, euh…
ここは直訳すると「それは、~でなければなりません」

今回のお話

あまり筋は書きたくありませんが、実は、アンジェリークは別のチョコレート会社で、とても腕のいいチョコレート職人として働いていました。しかし、注目されることに耐えられず、やめてしまったのです。

このチョコレートの会社では、営業の仕事に応募しました。彼女は「職人として働くことになるのでなければ、チョコレートは好きです」と言いたかったのです。

このチョコレート会社の経営者も「女性が怖い」という心理的な問題をかかえており、とても臆病です。

互いに恥ずかしがり屋の二人。でもチョコレートにかける情熱は同じです。そんな二人の恋を描いている映画です。

私も子どものころ大変な人見知りで、内気で、はたしてこの先、生きていけるのだろうかと多いに悩んだものです。

誰も信じてくれないのですが・・。

生きるしかないので生きているうちに、多少は外交的な部分も出て来ましたが、今でもパーティなど人の集まりはとても苦手です。

もし、Les émotifs anonymes のような会があったら、利用していたかもしれません。






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