ミスティ・コープランドという黒人のバレリーナがアメリカン・バレエ・シアターの首席ダンサーーに選ばれたニュースをご紹介します。
アメリカでアフリカ系アメリカン人が首席ダンサーに選ばれたのは今回が初めてのことです。
ミスティ・コープランドのニュース
動画はこちらです。わりとゆっくりしゃべっています。
Misty Copeland : l‘étoile noire du ballet américain ミスティ・コープランド:アメリカのバレエの黒人のプリマ
C‘était son rêve depuis qu’elle était enfant : Misty Copeland a été promue danseuse étoile du célèbre American Ballet Theater… À 32 ans, la jeune femme est devenue le 30 juin la première étoile noire dans l’histoire du Ballet Américain.
小さな頃からの夢でした:ミスティ・コープランドは著名なアメリカン・バレエ・シアターの首席ダンサーに昇進しました。
32歳のミスティは、6月30日にアメリカのバレエ史上初めての黒人のプリマになったのです。
Devant les journalistes, la danseuse a confié, très émue, les conseils qu’elle a reçus de son collègue le danseur étoile David Hallberg.
ジャーナリストの前で、ミスティは感激しながら、同僚の首席ダンサー、デーヴィッド・ハルバーグからのアドバイスを打ち明けました。
“Cétait mon rêve depuis mes 13 ans et devenir étoile ici, c’est le rêve qui devient réalité.
Maintenant, j’ai l’impression que c’est comme si je pouvais respirer, mais David Hallberg m’a dit ce matin que le travail ne fait que commencer… J’aime les défis et je ne pense pas que je pourrais être ici si je n’aimais pas travailler dur. “
首席ダンサーになることは13年前から夢見ていました。夢が叶いました。今は、なんとか息ができていますけど、デーヴィッド・ハルバーグにこう言われたんです。
「仕事は始まったばかりなんだよ」って。私は挑戦は好きです。ハードワークを嫌っていたらここにはいなかったと思います。
Misty Copeland venait d’interpréter Odette dans le lac des Cygnes de Tchaikovski, un des rôles les plus importants pour une danseuse, quand elle a été promue danseuse étoile dans le monde très blanc du ballet.
ミスティ・コープランドはチャイコフスキーの「白鳥の湖」のオデット役を演じたばかりです。オデット役はダンサーにとって最も重要な役の1つ。そして、彼女は白人優勢の世界のプリンシパルに選ばれました。
Misty Copeland a commencé à danser à 13 ans, à San Pedro, en Californie, là où elle est née.
コープランドはカリフォルニア、サンペドロ生まれ。ここで13歳のときから踊り始めました。
“J’ai eu des moments de doute, des moments où je voulais abandonner parce que je ne savais pas s’il y avait un avenir pour une afro-américaine qui voulait atteindre ce niveau.
En même temps, cela m’a beaucoup poussée à aller plus loin et inspirer la nouvelle génération… Ce n’est pas moi toute seule qui ai gagné cette place, – je le dis souvent – c’est tous ceux qui m’ont précédé et qui m’ont permis d’en arriver là… Et pour toutes les petites filles qui se retrouvent en moi, cela leur donne un plus bel avenir.”
疑いを持った時もありました。プリマになりたいアフリカ系アメリカ人に未来があるのかどうかわからなかったので、あきらめようと思ったこともあるんです。
でも同時に黒人としてできるだけ高いところまで上り、新しい世代の人に希望を与えたいとも思っていました。
この地位を獲得できたのは、私1人の力だけではありません。これはいつも言っていることなのですが、私の前の世代の人たちのがんばりのおかげで、ここまで来ることができたのです。
そして、たくさん少女たちが、私のようになりたいと思えば、より素晴らしい未来をつかむことができるのです。
Avant même sa promotion, Misty Copeland était déjà une star avec des centaines de milliers de fans qui la suivent sur les réseaux sociaux qui attendaient depuis longtemps qu’elles deviennent danseuses étoile. C’est fait !
この昇進の前から、ミスティ・コープランドは大勢のファンを持つスターで、SNSではたくさんのフォロワーがいます。
ファンはずいぶん長い間、ミスティがプリマになることを待ち望んでいました。とうとうその時が来たのです。
元記事 → Misty Copeland : l‘étoile noire du ballet américain | euronews, le mag
単語メモ
promue 昇進した
confier 打ち明ける
défi 挑戦
se retrouver 見出す
toutes les petites filles qui se retrouvent en moi 私の中に自分自身を見出すすべての少女⇒私のようになれるんじゃないかと思う少女たち
En même temps, cela m’a beaucoup poussée à aller plus loin et inspirer la nouvelle génération…
直訳は、同時に、それが(アフリカ系アメリカ人であることが)自分をより遠くへに進ませ、新しい世代のインスピレーションにならしめた。
英語版のニュース
タイトルはMisty Copeland becomes first African-American prima ballerina
「ミスティ・コープランドがアフリカ系アメリカ人として初めてプリマ・バレリーナになった」
ブリティッシュイングリッシュですね。
スクリプトはこちら⇒Misty Copeland becomes first African-American prima ballerina | euronews, le mag
ミスティ・コープランドのプロフィールについては、以前子ども新聞の記事で詳しく紹介しています。
⇒ミスティ・コープランド~夢を実現させたバレリーナ 話題になった「アンダー・アーマー」のCMの動画も紹介しています。
ミスティ・コープランドの自伝です(英語)。
ミスティ・コープランドはバレエを始めたのが13歳なのでふつうの人より遅いです。それでもプリマになってしまうという点もすごいですね。
黒人にしては肌の色が薄いので、白人の血も入っているのでしょうね。バレエ団の人はほとんど白人が多いから目立つでしょうけど。
「白鳥の湖」のオデットは白鳥で、オデットを踊る人は、たいていもう1つオディールという黒鳥も演じます。この1人二役を演じ分けるのが難しいらしいです。
技巧的にも難しいので、バレリーナにとって真価の問われる役です。オデットとオディールを見事に演じたのが今回の昇進につながったのかもしれません。
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ミスティが「自分1人でいきなりプリマになったのではなく、先人の歴史があったから」というのは本当ですね。最近の例で言えば、オバマ大統領とか。
白人がプリマになってもこういうことは言わないでしょう。その分、ミスティの今回の昇進は重要なできごとです。
アフリカ系アメリカ人はもちろん、ほかの有色人種のバレエダンサーに希望を与えるのでではないでしょうか?
ミスティがアメリカの雑誌TIMEの 100 most influential people in the world (世界で最も影響力のある100人)に選ばれたのも多いに納得します。
それでは次回のニュースの記事をお楽しみに。
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