フランスダイレクトスクールの動画教材『不思議の国のフランス』第10話の受講メモです。
今月はフレンチレストランでの会話が収録されています。話題は、オーダー・メイドの服を作っているマナミさんの経歴です。
☆きょうのメニュー
・3つのキーフレーズ
・日本の就活システムをフランス語で説明
ネイティブなフランス語、3つのキーフレーズ
会話はマナミさんが日本語で説明し、それをティファニーがフランス語に訳してガブリエルに伝える形ですすむので、間接話法と、会話ならではの話のつなぎ方が勉強になる回です。
1年目は~、2年目は~
マナミさんは日本でエスモードという服飾専門学校で1年学び、2年目、3年目をパリのエスモードで過ごしました。
彼女は(パリの)1年目は婦人服を学んで、2年目は紳士服を学んだの。
Donc, la première année, elle s’occupait plutôt des vêtement pour femme. Et la deuxième année, pour les hommes.
s’occuper (仕事などに)専念する、携わる。
エスモードについてはこちらに書いています。
⇒パリのエスモード・その1~「虎と小鳥のフランス日記」第162話
⇒パリのエスモード・その2~「虎と小鳥のフランス日記」第163話
つなぎ言葉としての si tu veux
それで、日本にいたとき、エスモードの1年目だけど、彼女は婦人服を学んだの、つまりどうやって女性向けの服を作るかということだけど。
Donc, en fait quand elle était au Japon, sa première année à ESMOD, elle avait déjà appris, si tu veux, les vêtements pour femme, enfin, comment faire des vêtements, pour femme.
ポイントは si tu veux で、ここでは特に意味のないつなぎの言葉として使われています。
si tu veux / si vous voulez の本来の意味は
1.よろしければ、どうぞ
Passons à table, si vous voulez.
よろしかったら、席につきましょう。
2.そう言ってもいいかもしれないけど(★相手にあわせた譲歩)、たとえば
Elle est belle, si tu veux, mais elle al’air froid.
彼女はきれいかもしれないが、冷たい感じがする。
いわば という意味のsi tu veux
まなみさんは、日本に帰国後、企業に就職できなかったので、今は、直接注文をとってオーダー・メイドの服を作っています。
彼女は人に合わせて、たとえば袖やら何やらを直すのが好きなのよ。お店で見つかる既製服とは違って。いわば、彼女はすごく形に興味を持ったのよ。
Et selon les personnes, elle aime bien, par exemple, corriger une manche ou corriger ceci, corriger cela…, par rapport à du prêt-à-porter qu’on trouve dans les magasins. Elle s’est intéressée vraiment à la forme si tu veux.
このフレーズのポイントは、会話ならではの言葉のつなぎ方をしているところです。たとえば ceci, cela の使い方や、selon les personnes (人に合わせて)の場所など。
最後の si tu veux は 上の2番めの「たとえば」という意味です。
形に興味を持ったと言えるでしょうね、という感じ。
日本の就活システムをフランス語で説明
マナミさんが帰国したとき、就活の時期とはずれていたのと、未経験だったので採用されなかった、という話が出てきます。
日本は新卒の人が、就職活動をはじめたり、就職する時期が決まっています。
しかし、フランスにはこのシステムはないので、この点について、ティファニーが少し説明を加えていました。
Quand elle est rentée au Japon, elle a essayé de trouver du travail, mais au Japon, il y a un système qui fait qu’en avril en fait, tout le monde commence à chercher du travail en même temps et si tu passes cette période, c’est très difficile de trouver du travail.
彼女が日本に帰ってきたとき、仕事を見つけようとしたけど、日本では、4月にみんながいっせいに仕事を探し始めるシステムがあり、その時期を逃すと、仕事を見つけるのはとても難しいのよ。
・・・厳密に言うと、仕事は卒業前に探して、就職先も決まっていますね。
日本の場合は、新卒者として正規に採用されますが、フランスでは、職種にもよりますが、完全に卒業してしまってから、まずは非正規採用枠で就職し、経験をつみながら、正規の採用へ持っていくのが一般的なようです。
フランスでの就職の方法については、こちらの記事に詳しく書いています。
⇒L5 フランスの若者はどうやって就職する?
オーダーメイドについては第8話の記事を参照してください。
⇒プレタポルテ、オートクチュール、オーダー・メイドの違いとは?
キャリアアップのために、留学しても、タイミングがあわずになかなかうまく就職できない、ということはよくあるようです。
大学の授業時間の枠内で行われる交換留学ならいいでしょうけど。かといって留学先で就職先を見つけるのも簡単ではないですしね。
まなみさんは、結果的に留学先で学んだことを自分のビジネスに結びつけているので、実りある留学をしたと言えるでしょう。
それでは、次回の「不思議の国のFrance」の記事をお楽しみに。
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