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映画 Stella (ステラ) 予告編のフランス語 その1

シルヴィ・ヴェレイド(Sylvie Verheyde)監督のStella(ステラ)という映画の予告編を使ってフランス語の勉強をしました。

タイトルは主人公の少女の名前です。いい名前ですね。

2008年の11月にフランスで公開されているので、新作ではありません。でも日本で未公開なので選んでみました。

Stella(ステラ)予告編

少女が主人公なので成長物と言いますか、英語ではcoming-of-age dramaというのですが、そういうテーマです。

こちらが予告編です。1分30秒

難しいですね。子どもの話すフランス語といえどネイティブなのですから容赦なし。

いきなり「オリーブの首飾り」が流れますが、この映画、1977年のパリという設定です。だから洋服も70年代です。

11歳のステラちゃんの両親はバーにもなる飲食店を経営しています。そのためポーカーは得意。お店にある物や、お店に来るワーキングクラスのお客さんたちにはなじんでいます。

中学生になって、お金持ちの子どもが行く学校に行き始めます。そこにはステラちゃんの知らない世界がありました。ちなみに勉強はあんまり得意じゃないようです。

きょうは最初の40秒をチェックしました。

予告編のトランスクリプションチェック

Bien. Classe de 6ième-5. Quand j’appelle vos noms, vous vous mettez devant. Vous vous mettez en rang par deux.

よし、6年5組。名前を呼んだら前に出てください。二人ずつ並んで席について。

Il paraît que ce lycée, c’est une chance. Je me suis installée à côté de la fille de ‘La petite maison dans la prairie’. Peut-être que si je me mets tout le temps à côté d’elle, je deviendrai aussi belle, aussi sage, aussi propre qu’elle.

この中学は私にとってチャンスみたい。「大草原の小さな家」の女の子の隣に座ることになった。もしいつもこの子の隣にいたら、私もきれいになって、頭がよくなって、きっとこの子みたいにきちんとなるんだわ。

– C’est du vrai ? 
– Ouais.
– C’est du quoi ?
– Du lapin
– C’est dégueulasse !

これ、本物?
うん
何なの?
ウサギ
げ、気持ちわる!

– Mais arrête !
– Eh ! eh ! eh !
– Dégage !
– Eh ! Vous deux ! Non mais oh ! Ça va pas ou quoi ?

ちょっと、やめなさい!
ほら、ほら、ほら!
離れて!
ほら、そこの2人!いったいどうしたっていうの?

Eh ! C’est quoi ton œuil,là ? Ça commence bien pour un premier jour d’écol ! Bravo ! Que je me retrouve pas tous les deux jours chez la dirlo, hein ?!

あら、目、どうしたの? 学校の初日はうまくいったわね。 よかった。 職員室にまる2日間もいかずにすむってことよね?

– Papa, je peux dormir chez Gladys vendredi soir ?
– Elle a dit quoi, ta mère ?
– «Demande à ton père ! »
– Fait chier !

パパ、金曜の夜、グラディのところに泊まってもいい?
母さんはなんて言ったんだ?
パパに聞きなさいって。
むかつくな。

※スクリプトはこちらを参考にしました⇒Bande-annonce: Stella

この続きはこちら⇒映画 Stella (ステラ)予告編のフランス語 その2

単語メモ

sixième 6年生(フランスの中学の一年目)
フランスの中学はcollègeで、lycéeは高校です。
現在のlycéeは中等教育の後期3年間を受け持つ国立高校ですが、1975年以前は前期4年間(現在のcollège)も含んでいました。

en rang 並んだ(通常横並び)

tout le temps いつも この表現は「虎と小鳥のフランス日記」第31話 グランマガザンのクリスマス でチェックしたばかりです。

dégueulasse (話) 吐き気を催させるような、とても嫌な、汚い、ひどい、最低の
*dégueulasser  ひどく汚くする、ひどいものにする
«C’est dégueulasse.»は映画「勝手にしやがれ」のラストシーンでジャン=ポール・ベルモンドが言う台詞です。

dégager 開放する

Non mais oh! Ça va pas ou quoi? 気でも違ったの?

dirlo = directrice 校長先生

faire chier qn(俗)~を困らせる、うんざりさせる

こうやってスクリプトを見ると、たまに知らない口語表現があるものの、仏文そのものはそんなに難しくないですね。

スピードに慣れて聴きとりし、それを理解する処理速度をあげていけばなんとかなりそうな気がします。

大草原の小さな家(きょうの豆知識)

La petite maison dans la prairie 『大草原の小さな家』(Little House on the Prairie)。70年代のアメリカのドラマ。

私も夕方NHKでよく見ておりました。フランスでもフランス語に吹き替えられて大勢の人が見ていたそうです。主人公のとなりの席に座った子がドラマの登場人物のメラニー(お姉さんのほう)のような金髪をしていたってことです。

知らない方のために番組の冒頭、テーマソングが流れる部分をご紹介します。

ステラちゃん、かわいですね。この映画は1967年生まれの監督の半自叙伝だそうです。

フランスでもあまり宣伝されず、そんなにたくさんの映画館で公開されなかったようです。でもネットでは評判がいいです。

若くして亡くなったギョーム・ドパルデュー(ジェラール・ドパルデューの息子)がちらっと出ていましたね。






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