木曜日

暦、年中行事

木曜はユピテルの日:フランス語の暦(14)

フランス語の初心者でもたぶん大丈夫な暦シリーズ。今回は木曜日です。フランス語の曜日はすべて男性名詞、英語とは違い小文字で始まります。

木曜日:jeudi

語源 はラテン語の « dies Jovis »「Jovis の日」。Jovis ユピテル(Jupiter)はローマ神話の神々の王さまで天の支配者。ギリシャ神話の Zeusゼウスにあたります。

「木星」はJupiter

英語の Thursday は 北欧神話の雷神、トール(Thor)の日です。

jeudiの発音はこちら 

jeudi の例文

Le jeudi est le quatrième jour de la semaine. Il vient après le mercredi et avant le vendredi.
木曜は週の4番目の日です。水曜のあと、金曜日の前に来ます。

Je vais chez Léo tous les jeudis.
私は毎週木曜に、レオの家に行きます。

eudi saint 聖木曜日 (復活祭Pâquesに先立つ木曜日)

Les écoles françaises avaient naguère congé le jeudi.
フランスの小学校は昔木曜日が休みでした。
(☆その後水曜休みになり、今はまた変わったことについては前回の記事に書きました⇒水曜日はメルクリウスの日:フランス語の暦(13) )

le semaine des quatre jeudis (話)決して~ない
Il réussira la semaine des quatre jeudis.
彼が成功するはずがない。

Ne prête pas d’argent à cet individu, tu serais remboursé la semaine des quatre jeudis.
そいつには金を貸すな。絶対返ってこないから。

☆この表現の説明はプチロワには「木曜日が4回ある週に」と書いてありました。(834ページ)木曜日が4回ある週はないから、ありえない、という意味らしいのですが、ほかの曜日だって、週に四回あるはずないですから、なぜ木曜日なのでしょうか? 昔、フランスの学校が土曜日まであるとき、木曜日の午後は休みだったことと関係あるようです。

Pour la semaine des quatre jeudis Patrick Topaloff

jeudiが 歌詞とタイトルに入っている歌は、pour la semaine des quatre jeudis という熟語がそのままタイトルになっているパトリック・トパロフの曲を選びました。

Pour la semaine des quatre jeudisに、子どもたちは団結する。学校は宿題、授業、ディクテ、暗唱があり牢獄のようだ。楽しむ時間がない。親たちは、月に3回もストをしてるのに、といったおもしろい歌です。

冒頭の歌詞:

Pour la semaine des quatre jeudis
Pour la semaine des quatre jeudis
Écoliers de tous pays
Inscrivez-vous au parti
De ‘la semaine des quatre jeudis’
Il y a trop longtemps qu’on nous a promis
Notre semaine des quatre jeudis
Mais tous enfin réunis
Dans le clan des tout-petits
Nous n’accepterons plus de compromis

木曜日が4回ある週に
木曜日が4回ある週に
この国の小学生たちはみんな
木曜日が4回ある週の
陣営に参加する
約束してからずいぶんたった
ぼくたちの木曜日が4回ある週を
だけど、とうとうみんな集まる
ちびっ子がグループになって
もう示談には応じない

☆単語メモ
s’inscrire  ~に登録する、加入する、申し込む

clan 仲間、派閥、徒党

compromis  妥協

parti (集団、陣営)やcompromisという単語が出てくるのは、あとで大人のストの話も出てくるからです。

☆歌詞はこちら⇒La semaine des quatre jeudis (par Patrick Topaloff) – fiche chanson – B&M

パトリック・トパロフ(Patrick Topaloff)のプロフィール

Patrick Topaloff (1944-2010)はフランスのコメディアンで歌手。名前からわかるようにお父さんがロシア系(ジョージア出身)の人です。

もともとはテレビで子どもたちを笑わせていたのですが、クロード・フランソワにすすめられてレコーディングしたところ、これが当たりました。

«Il Vaut Bien Mieux Etre Jeune, Riche et Beau» (若くて金持ちで美しかったらずっといい)という曲です。その後コメディ映画などにも出演し、人気者になりました。

ただずっと順風満帆ではなく、私生活のトラブルからお金がなくて困ったり、慰謝料を払わなかった罪で、1995年には刑務所に行く羽目に。

しかし4ヶ月後に仮釈放になり、その後はまたステージで活躍。伝記も書いてベストセラーになっています。なかなか多彩な人ですね。

木曜日はよかの週に比べて、地味な印象ですが、ジュピターが守護神のパワフルな日なんですね。それをすると木曜日もがんばれそうです。

それでは次回の暦の記事をお楽しみに。

このシリーズを最初から読む方はこちらから⇒春(季節の単語)~フランス語の暦(1)






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