今週の「虎と小鳥のフランス日記」は、2014年2月1日にパリ国際大学都市の日本館で行われたオペラ・コンサートが舞台です。
歌うのは田中絵里さん。彼女は「虎と小鳥」のメンバーであり、ソプラノ歌手。現在、パリ・エコールノルマル音楽院に留学中だそうです。
このコンサートに、「虎と小鳥」制作スタッフの、カミーユ、ティファニー、ケンそしてアントワーヌが出向きました。
動画は全部で6分あって、田中さんの素晴らしい歌をたくさん聞くことができましたよ。
こちらのサンプルビデオでコンサートの雰囲気を味わってくださいね。
★2015/01/24追記
「虎と小鳥のフランス日記」の配信が終了したため、サンプル動画も削除されました。あしからずご了承ください。
きょうのメニュー
・パリの国際大学都市
・モーツアルトのアリア~歌劇「羊飼いの王様 ll Re Pastore」 K. 208より「彼女を愛そう L’amro, saro, constante
キーフレーズはコンサートなどの感想を言うのに使える表現です。
キャプチャー画像に、あえて田中さんは入れませんでした。
肖像権あるとまずいんで。
それでは、復習、行ってみよう!
3つのキーフレーズ
~なのは・・・である
カミーユの感想です。
リリック・オペラで感動的なのは、マイクを使わないことね。
Et le lyrique : ce qui est très impressionnant, c’est qu’il y a pas de micro.
カミーユ自身もコンセルヴァトワールで声楽を習っていましたから(今もそうかも)、lyrique などという専門用語を使っていますね。
まるで~である
ティファニーの感想です。
まるで床がゆれそうだったわ(←床が持ち上がりそうだったわ)。
On avait l’impression que le sol allait se lever.
田中さんの声がとても豊かだったので、床がse leverしそうだった、と言っているのですね。
se lever は「立ち上がる、上がる、昇る」といった意味です。
おもしろい表現ですね。
印象的だ
カミーユの感想です。
特にモーツアルトが良かった。印象的だったわ。
J’ai aimé particulièrement Mozart. Ça m’a marque.
フランス語でモーツアルトは「モザール「です。
3つのキーフレーズの解説
Ce qui est …, c’est que
~なのは・・・である
これは、こういう構文ですね。
このまま覚えましょう。
フランス語では、文頭にまず言葉を持ってきて、あとで説明する形があります。「◯◯、それは△△」。というように。
たとえば、Le printemps, c’est la première saison de l’année.
(春、それは1年の最初の季節)
この形の名詞を名詞節(主語と動詞のある形)にしたものです。
Ce qui est important, c’est de choisir un bon chemin.
重要なことは、正しい道を選ぶことです。
avoir l’impression que
まるで~である
J’ai l’impression qu’elle n’est pas contente.
私は彼女は満足していないと思う。
On avait l’impression que le sol allait se laver.
の avait は avoir の半過去
allait は aller の半過去
allait se laver は aller se laver という近接未来(これから起こりそうだ)の半過去形です(時制の一致、というやつです)。
実際、床は持ち上がってきませんから(フランス、地震、まずないし)、「すごすぎて、床が揺れて来そう~と思ったわ」ということ。
⇒「まいにちフランス語」47:L69 時制照応 (じせいしょうおう)
Ça m’a marqué
印象的でした。
これも、丸覚えですね。短いですし。
marquer は「マークする」つまり、「印をつける、表示する」、そこから、「痕跡をとどめる、影響を与える、目だたせる」、といった意味で使われます。
カミーユの心に、特にモーツアルトの歌の印がついた、つまり印象に残った、ということ。
きょうの豆知識
パリの国際大学都市
Cité Internationale Universitaire de Paris
コンサートの会場はパリの国際大学都市の日本館でした。
パリの国際大学都市は14区にあり、おもに留学生や外国から来た教授、研究者などを受け入れる学生寮の集まっているところ。
「都市」となっているのは、寮だけでなく、レストランや図書館、プールなど、いろいろな設備が備わっているからです。
とても広くて緑がいっぱい。一見、瀟洒な高級住宅街に見えます。
「虎と小鳥のフランス日記」では第74話でこの場所が取り上げられていました。
この場所についてアメブロに詳しい記事を書いていますので、参照してください。
⇒最新版 : 第74話 パリの国際大学都市
⇒パリの国際大学都市の日本館の池には紅い鯉が泳いでる 日本館について。
★もっと「虎と小鳥のフランス日記」の記事を読みたい方は、目次からどうぞ⇒「虎と小鳥のフランス日記」目次 vol.6 第126話~150話
モーツアルト(1756-1791)の歌劇「羊飼いの王様 ll Re Pastore」 K. 208よりアリア「彼女を愛そう L’amro, saro, constante」
最後にモーツアルトのアリアをご紹介します。
田中さんがコンサートで披露し、カミーユが「よかったわ~」と言った曲です。
舞台は田園で、羊飼い(本当は王さま)が、恋人に「自分の愛は変わらないよ」と歌っています。よって、ひじょうにのどかな牧歌的な歌です。
王さまなのにソプラノなんですね。不思議ですけど。
初演は1775年。モーツアルトが19歳のときに作った曲です。
この動画、音はそこまでよくありませんけど、ゆったりした歌い方が好きなので選びました。
この曲、有名でいろいろな方が歌っています。関連動画で出てきますので、気に入った方はお好みの歌手のCDを買ってくださいね。
モーツアルト、いいですね~。
それでは次回の「虎と小鳥のフランス日記」の記事をお楽しみに。
素晴らしい歌声でしたね!ソプラノには興味がありませんでしたが、すごく感動しました。わたしには、勉強中のBGMにいいかも、とおもいました。
まきたさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
コンサートよかったですね。
それに、雰囲気もなごやかでよかったです。
音楽ってパワーあるなあと改めて思いました。