「虎と小鳥のフランス日記」。バックナンバーも週に1本のペースで見ています。きょうは36話を見ました。
2012年のはじめ頃の寒い日に撮影されたものです。
この回は「『アメリ』と歩くモンマルトル」というタイトルがついています。
映画『アメリ』の舞台になったモンマルトル
タイトルの『アメリ』は2001年のフランス映画です。この映画のロケがパリのモンマルトルで多く行われました。アメリというのは、主人公の名前でモンマルトルに住んでいるという設定です。
今回と次回はこの映画に登場した場所に実際に行ってみる趣向です。
『アメリ』は日本ではひじょうに人気のあった(今も?)映画です。特に女性に人気があり、今回の企画はもしかしたらたくさんの受講生さんのリクエストにこたえたものかもしれません。
見どころは、はカミーユがおちゃめにおねだりをし、アントワーヌが軽くかわす、という二つのシーンです。
まず、教材の一部を抜粋したサンプルビデオをごらんください。
フランス語字幕 1分30秒
最初の1分ほどの発話を聞くことができます。
★2015/01/24追記
「虎と小鳥のフランス日記」の配信が終了したため、サンプル動画も削除されました。あしからずご了承ください。
このサンプルだけで、本編の発話の半分ちょっと入っており、今回のキーワードも2つ入っています。
勉強になる表現がいっぱいなので、和訳を書いておきますね。
最初の挨拶は飛ばして・・
さて、きょうは『アメリ』の足あとを辿ってみましょう。いい?
いいよ。
モンマルトルに行きましょう。
古着屋さんだ。
それがどうしたの?
入りたいな。
ほら、カミーユ。行くよ。
えーん、うぅ・・
ほら、時間ないから行くよ(寒いし、カメラ重いし・・・)。
うん、分かった。
寒いね。でも、運がよかった。天気いいから。
メリーゴーラウンドの前に行きます。
ここは映画の途中でアメリと恋人が出会う場所です。
覚えてる?
ああ、覚えてるよ。
では、3つのキーフレーズをご紹介します。
3つのキーフレーズ
シーン1
古着屋さんの前で。
入りたいな。
ほら、時間ないから。行くよ。
J’ai envie de rentrer.
Allez, on n’a pas le temps. Hop ! C’est parti.
シーン2
メリーゴーラウンドの前で
ねえ、覚えてる?
うん、覚えてるよ。
Tu te souviens ?
Ouais, je me souviens.
シーン3
引き続きメリーゴーラウンドの前で。カミーユはこれに乗りたいと言い、そして
おごってくれる?
今度ね。
Tu m’offres un tour de manège ?
La prochaine fois.
今回はデートで使えそうな表現がいっぱいです。活用するめどのある方は特に力を入れてがんばってくださいね。
覚えておくと使えそうな単語と表現
On n’a pas le temps. 時間がない。
le temps:時間
avoir le temps 時間がある。このまままる覚えですね。
Tu te souviens ? あなた覚えてる?
se souvnir ~を覚えている
代名動詞と呼ばれる動詞です。
代名詞(se)+動詞(souvnir)でできているから代名動詞です。
このタイプの動詞の特徴は動詞はもちろん活用しますが、代名詞も、主語によって変わることです。合わせ技が必要ですが、口慣らしすれば大丈夫かな。
Tu te souviens
主語のTu(きみ)に一致して、代名詞がte
Je me souviens.
主語がJe(私)に一致して、代名詞がme
人はよく思い出話をするので頻出の動詞です。
代名動詞のほかの例
s’appeler 名は~である。
Je m’appelle pen. 私(の名前)はpenです。
Comment s’appelle-t-il ?
彼(それ)は何という名前ですか?
アメリ、古着屋、メリーゴーラウンド(豆知識)
1.映画『アメリ』
予告編です。
Le fabuleux destin d’Amélie Poulain 1分36秒
こった映像の映画ですね。
予告編のスクリプトはこちらで訳しています⇒映画『アメリ』の予告編のフランス語
2.friperie 古着屋
カミーユは古着屋で洋服を買うのが好きなようです。
このエピソードで着ていたジャケットも、以前「虎と小鳥のフランス日記」第30話 チープアンドシック その1で買ったコートです。
つい先日買ったばかりなんですけどね。まだまだ欲しいらしいです。
3.manège メリーゴーラウンド
manège (de chevaux de bois)
manègeは馬を調教すること。メリーゴーラウンドは回転木馬ですから、こう呼ばれるようになったのでしょう。
ビザンチン美術にすでにかごとひもを使った原始的な回転木馬のようなものが描いてあるそうです。
カミーユが、ビデオで乗りたいと言っていたサンピエール広場の回転木馬は18世紀のヴェネチア製です。
これね↓24秒
回転木馬がアメリカやヨーロッパで広く親しまれるようになったのは、1860年頃、フランスで蒸気機関を動力として作られてからです。19世紀の終わりですね。
娯楽のない時代は大人も回転木馬に乗って楽しんでいました。遊具といえど、見た目がとてもきれいで、芸術品のようです。
同じ意味のことばにcarrousel というのがありますが、辞書によれば、ベルギーやカナダで、回転木馬をさしてこういいます。フランスでは、騎馬パレードという意味です。
「メリーゴーラウンド」はもちろんmerry-go-roundという英語由来です。 merryは「愉快な、陽気な」という形容詞。子どものころは、メリーという女の子が木馬にのってぐるぐる回るのかと思ってました。
記事が難しいという声がありましたので、今回は単語単位の説明を増やしてみましたが、どうでしょうか?またご意見がありましたら、コメントなどでぜひお聞かせ願います。
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