新型コロナウィルス感染症予防のため、フランスでは、ずっと美術館や博物館がしまっています。
TikTokを通じて、ヴェルサイユ宮殿を紹介してみたら、思いのほか人気を集めている、というニュースを紹介します。
タイトルは、Des musées à la conquête du jeune public grâce à TikTok(TikTokのおかげで若いオーディエンスを獲得している美術館)。
TikTokで見る美術館
2分25秒。
トランスクリプション
Le château de Versailles sur la nouvelle application TikTok, une petite révolution et des chiffres qui parlent tout seuls : 400 000 vues pour cette vidéo. La visite du château en 20 secondes, top chrono.
Thomas Garnier s’occupe de la communication numérique du château de Versailles, et c’est lui qui imagine ces petites vidéos ludiques de plus en plus visibles sur les réseaux sociaux. C’est le château, côté coulisses. On n’a qu’une minute sur TikTok pour faire son sujet. Du coup, il faut jouer sur des accélérés ou alors des personnes en mouvement.
Le grand ménage au Grand Trianon : des images inédites sur les réseaux sociaux.
En quelques secondes, vous vous faites l’idée de ce lieu et je pense que, notamment pour les jeunes, c’est une manière de rentrer dans le château de Versailles qui est tout à fait différente. En un mois et demi de présence sur la plateforme, le château de Versailles a déjà gagné 27 000 nouveaux abonnés. Exemple : cette jeune instagrameuse, riche d’une communauté de 15 500 fans.
Pour elle, ce réseau, c’est un plus. Ça peut permettre à un public plus jeune de s’intéresser à l’histoire, au château et au musée. Et pour nous, ça nous permet de garder un lien avec le château.
Jusqu’à présent TikTok, c’était plutôt ça : des vidéos de jeunes qui parlent aux jeunes, moyenne d’âge 15-25 ans.
Mais depuis le confinement, la plateforme chinoise colonise petit à petit la culture. En France, à Paris, le musée du quai Branly ou le Grand Palais font partie des pionniers.
Les musées ont déjà fait beaucoup de progrès, mais TikTok ne peut que les aider à aller vers cette image de démocratisation, d’accessibilité des musées et de la culture en général vers les utilisateurs.
Et puis, il y a ceux qui créent la surprise. Le musée de l’Armée sur ce nouveau réseau, c’était pas une évidence et pourtant ça marche avec 9 000 abonnés. Notre but est atteint, parce que, en une minute de vidéo, on arrive à vraiment les rendre plus curieux et avoir envie d’aller visiter ensuite le musée quand il rouvrira. On touche les scolaires.
Ça, c’est quand même très important pour nous. Déjà 11 millions d’utilisateurs aujourd’hui en France sur cette application. Pour les musées, la conquête des jeunes publics sur TikTok ne fait que commencer.
☆トランスクリプションの引用元⇒Enseigner le français FLE avec TV5MONDE
Tiktokと美術館・和訳
ヴェルサイユ宮殿は、TikTokの新しい出し物です。これはちょっとした革命であり、数字が物語っています。この動画は、40万ヴューです。
きっかり20秒で、宮殿を見てまわります。
トマ・ガルニエールは、ヴェルサイユ宮殿のデジタルコミュニケーションを担当しています。遊び心のある動画を作ることを思いついたのは彼で、動画は、ソーシャルメディアでどんどん注目を集めています。
ヴェルサイユ宮殿の舞台裏を見せるものです。
「TikTokでは、1つの動画を1分までしか見せられません。だから、早送りをしたり、動いている人を見せています」。
大トリアノン宮殿の大掃除:ソーシャルメディアでは、前代未聞の映像です。
「数秒間で、この場所のことがわかり、特に、若い人にとっては、ヴェルサイユ宮殿に入る、全く新しい方法です」。
TikTokに登場してから1ヶ月半で、ヴェルサイユ宮殿は、もう27000人のフォロワーがいます。
たとえば、この若い女性のインスタグラマー。15500人のフォロワーという大きなコミュニティを率いている人です。
彼女にとって、このネットワークは、プラスになります。
「若い人たちに、より歴史や宮殿、美術館に興味を持ってもらえます。しかも、私たちは、宮殿とのつながりをキープできますし」。
これまでのTikTokはこんなふうでした。つまり、平均15~25才の若者が若者向けにしゃべる動画が集まっていました。
しかし、外出制限が始まってから、この中国のプラットフォームは、少しずつ文化的なコロニーになっています。
フランスではパリのケ・ブランリー美術館や、グラン・パレが、パイオニアです。
「美術館はすでに、ずいぶん進化を遂げてきましたが、TikTokのおかげで、美術館のイメージがさらに広がり(民主化し)、一般ユーザーが、美術館や文化に近づけるようになっています」。
さらに、驚きを作り出す人たちがいます。フランス軍事博物館が、TikTokに参入しました。目立ってはいませんでしたが、それでも9000人のフォロワーがいます。
ゴールは達成しました。というのも、1分の動画で、皆の興味をかきたて、再び、開館したら、美術館に行きたいと思わせることができたのですから。小学校の生徒にもリーチしています。これは、私たちにとって、とても重要なことです。
すでに、1100万人のTikTokのユーザーがフランスにいます。TikTokで、美術館が若い大衆を獲得する動きは、始まったばかりです。
単語メモ
top chrono きっかり、ちょうど chrono は、chronomètre (ストップウォッチ)
ludique 遊びの
coloniser 植民地化する;(話)侵略する、占領する
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私は、TikTokを使っていませんが、だいぶ前に娘が、TikTokの動画を何本か送ってくれたことがあります。
中国のおばあさんが、踊ったり、体操したり、ソファでポテトチップスを食べている動画でした。
「ばあちゃん(私の母)に似ているよね?」と娘は、メッセージに書いていました。
動画の中にいたのは、ふつうのおばあさんで、特に踊りがうまいとか、見た目がきれいだとか、体操の切れがいいとかいうわけではありません。
どこがおもしろいのかさっぱりわからず、生ぬるい反応をしたら、「もうママには動画を送らない!」と返事が返ってきました。
まだ、TikTokの出始めで、若者の間だけで盛り上がっていた頃のことです。
今や、TikTokはとても有名で、このプラットフォームから大スターになる人もいるし、マクロン大統領も利用しています。
そして、ついに、権威ある美術館も利用を始めて、人気を集めている、ということですね。
コロナのせいで、ソーシャルメディアや、Netflixなど、ネットのプラットフォームは大人気です。
このブログの閲覧数は、増えていませんが。
PENさん、こんにちは。
TikTokで、ヴェルサイユ宮殿やフランスの美術館がこのように見学できるなんていいですね~。マクロン大統領も使っているなんてしりませんでした! 私も始めてみようかな?!
わたさん
こんにちは。コメント、ありがとうございます。
フランスの美術館って、いろいろがんばっていますよね。
ホームページもこっているし、いろんなイベントをやっているし。
マクロン大統領のTikTokの動画(というか、Tiktokの動画全部)は
見るだけなら アカウントがなくても見ることができます。
マクロン大統領のアカウント
https://www.tiktok.com/@emmanuelmacron?lang=en
ヴェルサイユ宮殿
https://www.tiktok.com/@chateaudeversailles?lang=en
ともに英語表示ですが、フランス語表示に変えたければ
変えることができます。使っているデバイスの言語によって
自動的に、言語が設定されるのだと思います。
マクロン大統領は、Brit.でインタビューを受けたりして
若者へのアピールを心がけているようです。
まあ、あの人、若いですけど。
pen
PENさん、ご返信ありがとうございます。
わざわざ、URLまで書いてくださってありがとうございます!! 早速見てみます!!
私もマクロン大統領のBrit.のインタビュー(日本語字幕ですが)見ました。彼の政治が良いか悪いかは別として、真剣さと熱意、身近さが伝わり、こういう取り組みっていいなと思いました。
日本の元首相も現首相も、インタビューはいつも棒読みで、疲ればかりが伝わってきます。。。
いつも興味深い記事をありがとうございます。
わたさん
こちらこそ、ブログを読んでいただき、
ありがとうございます。
日本の政治家は、国民に自分の気持ちを伝えようという感じは
あまりしませんね。
最近、日本のニュースはほとんどチェックしていませんが。
pen