うちに転がっている製品の容器や箱のラベルの英語とフランス語を読み比べるシリーズ。きょうは、前回、マヨネーズだったので、仲間のマスタードを選びました。
マスタードは辛子(からし)です。洋辛子ですね。からしはわりあい好きですが、最近は野菜中心の食事にしているので、口にしていません。
マスタードって、サンドイッチなどを食べないとあまり出番がないですよね?
うちは、家族がたまにホットドッグやハンバーガーを用意して食べるので、きょうご紹介するマスタードを常備しています(家人が買って来る)。これはイエローマスタードで、たいして辛くありません。私はもっと辛いもののほうが好きです。
まず先にマスタードのフランス語を確認しておきましょう。マスタード(mustard)は英語由来の外来語ですが、語源はフランス語です。
フランス語では moutarde
発音はこちら⇒ ▶をクリックすると音声が始まります。
ではラベルを読んで行きましょう。
英語の表記
35% More
than our 400 ml 400 ml より35%増量
French’s フレンチーズ 商標
Made with Natural Ingredients 自然素材よりできています。
Classic
YELLOW クラシックイエロー 製品名
PREPARED MUSTARD 調味マスタード(←調理されたマスタード)
550 ml
特に問題はないですね。イエローマスタードからできている調味マスタードです。
仏語の表記
意味は同じなので書きません。
35% de plus
que notre format de 400 ml
plus que ~より多い
比較の表現
詳しくは⇒「まいにちフランス語」19:L41~比較
notre 我が社の
format サイズ
Fait d’ingrédients naturels
fait < faire (作る)の過去分詞
d’ = de ~から
‘ingrédient 成分、中身
naturel 自然の
*いくつかの材料から成っているので複数形
MOUTARDE PRÉPARÉE
préparée < preparer 準備する
*moutarde が女性名詞なので、過去分詞も女性形
フランス語のほうもそんなに難しくないですね。
■このシリーズの目次はこちらです⇒「パッケージのフランス語」の記事の目次~その1
マスタードとは
マスタードはカラシナの種子を粉末にしたものです。パウダー状でも販売されています。
これに、水や酢、小麦粉などを入れて練ったものが調理マスタードで、ねっとりした状態のもの。
この製品の原材料を見ると、
vinegar お酢
water 水
mustard seed マスタードの種子
salt 塩
turmeric ターメリック
paprika spice パプリカスパイス
natural flavors ナチュラルフレイバー(後述)
garlic powder ガーリックパウダー
と、これだけ入っています。お酢がたくさん入っているからあまり辛くないんでしょうか。
ナチュラルフレイバーとは?
ナチュラルフレイバーは一応、自然界にあるナチュラルなもの(香辛料、果物、野菜、イースト、ハーブや根、葉っぱなどの植物、肉、海産物、乳製品、発酵製品など)を調合して作った風味です。
この「風味」は、フードサイエンティストが実験室で、ありとあらゆるものを調合して作ります。あまりにいろいろ混ぜているので、「ナチュラルフレイバーより、原材料が少ないアーティフィシャルフレイバー(人工の風味)のほうが健康によい」、という説もあるぐらいです。
「風味のもと」にする前に、自然からとれたそれぞれのものを加工しなければ、風味のもとにできないでしょうから、加工につぐ加工を経た物質ではないかと思います。
これは、マスタードの風味を強調するために入っています。
マスタードのみならず、スーパーに売っているありとあらゆる加工食品にこの「ナチュラルフレイバー」は加味されていますね。
French’s フレンチーズ
アメリカのマスタードメーカーの老鋪。メーカー名は、1904年に市場にマスタードを販売した、ジョージとフランシス兄弟の名前より。会社自体はその数年前に、長男のロバートが起こしていました。
こちらはコマーシャル。
CMを見ると、いかにもアメリカ的な商品だ、と感じます。
フランスのマスタードのCM
フランス語のCMもご紹介しておきます。フランスは北米よりいろんな種類のマスタードがあります。
こちらはマヨネーズの記事でもとりあげたマーユというメーカーの「グルメマスタード」のCMです。
粒粒が入っているマスタードのほうがおいしそうですね。
それでは、次回のパッケージのフランス語の記事をお楽しみに。
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