No et moi(ノーと私)という映画の予告編のフランス語を紹介します。
とても優秀だけど孤独な13歳の少女ルーと彼女より少し年上の路上生活者ノーの友情を描いたもの。
2010年、ザブ(イザベル)・ブレイトマン監督のフランス映画です。日本では公開されていないかもしれません。デルフィーヌ・ドゥ・ヴィガンによる同名の原作は翻訳されています。
No et Moi
まずは、予告編をごらんください。
自己紹介のところは簡単ですね。
きょうは45秒までチェックします。
Très bien, quel est votre sujet ?
Je, je vais retracer l’itinéraire d’une jeune SDF, sa vie, enfin, son histoire, comment elle se retrouve dans la rue.
先生:けっこうです。あなたのテーマは?
ルー:私、私は若い女性の路上生活者の暮しをとりあげます。彼女の生活、物語です。どうしてホームレスになってしまったのか。
No, comme en anglais ?
No, comme Nora. Toi ?
Lou.
Comme un loup ?
ルー:ノーって英語の?
ノー:ノラのノーよ。あなたは?
ルー:ルー
ノー:おおかみ(loup)の?
Je dors pas, je vis pas dans la rue. J’ai dormi même pas dis foix dehors. En fait, je t’ai dit, je change souvent d’adresse. Donc, c’est provisoire, je suis pas une clocharde.
ノー:路上で寝たり、暮したりしていないわ。外で寝たの10回もないし。話したように、居所が変わるの。これは今だけなの。私、浮浪者じゃないわ。
En plus, si j’ai pas de travil, je peux pas trouver un centre. Je sais pas ce que je vais faire. Je sais plus du tout.
それに、もし仕事がないと、センターに入れないの。どうしたらいいのかわからない。さっぱりわからないの。
Mains maintenant, je suis sûre de ce qu’il faut faire, j’ai beaucoup réfléchi, j’en suis sûre.
On peut la prendre à la maison.
Attends, laisse-moi finir.
Et que tu dis tout le temps que le monde va mal.
Et là vous avez l’occasion de sauver une vie.
Et ça compte, une vie.
Merci.
ルー:でも今は、何をすべきかはっきりしてるわ。すごく考えたの。確かよ。
彼女に家を見つけてあげられる。待って。最後まで言わせて。
お父さんはいつもこの社会は悪くなるって言うけど。今、ひとつの人生を救う機会なのよ。
人生って大事でしょ。
ノー:ありがとう…
この続きはこちら⇒映画「ノーと私 No et moi」の予告編のフランス語 後編
単語メモ
retracer たどる
itinéraire 道順、旅程、ルート
SDF sans domicile fixe 住所不定の、ホームレスの
provisoire 仮の、一時的な
clochard(e) 浮浪者、ルンペン
補足
最初の場面はルーが先生に自分のレポートのテーマを聞かれて話しているところ。
ルーは優秀で飛び級をしたので、学校では友達がいなくて孤独なのです。だから放課後、よく駅に行って、人々を見ていました。そこで、構内に住んでいるらしい少女ノーに出会い、レポートのために話を聞きます。
ルーは父に頼んで、ノーを自分の家に同居させます。
ルーは13歳、ノーは18歳。生活環境は全然違いますが、二人には多きな共通点があります。それは母親の愛が得られず孤独なことです。
原作について、リコッタさんがフランス語で説明しているので(和訳つき)参考にしてください⇒3 livres portés à l'écran (2) / 映画の原作本3題 その2|Ça va aller.
★この映画の原作はこちら
翻訳
オリジナルのフランス語版
原作はヤングアダルト向けの小説なので、比較的読みやすそうです。
ノーは早口で聞き取りが難しいですね。スクリプト見ると、簡単なことしか話していませんけど。日常会話というのはこんなものです。
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