きょうも秋の歌をご紹介します。
前回のテテは歌詞が難しかったので、今週は60年代のシンプルなポップスを選びました。
「秋のさなかに」マリー・ラフォレ
マリー・ラフォレの Au cœur de l´automne 1963年の歌です。邦題が見つからなかったので、「秋の真ん中で⇒秋の真っ最中に⇒秋のさなかに」と訳しておきました。
まずお聞きください。
それでは、訳詞に挑戦!
Au cœur de l´automne 秋のさなかに
Au cœur de l´automne
Ce soir, deux enfants
Me rappellent qu´il y a longtemps
Notre amour de même
Notre amour de même
A fleuri tout en se cachant
秋のさなかに
今宵、若い2人が
私に思い出させてくれる
ずっと前から
私たちの愛は変わらないのだと
私たちの愛は変わらないのだと
花に埋もれて隠れてはいるけど
私たちはまだそういう年じゃなかった
大人になったときにする
大きな旅に出る年では
それでも、愛そのものは
はるかかなたの呼び声
私たちは歌っていた
「あなたを待っている」と
秋のさなかに
今宵、若い2人は
空の中に失われてしまった目をしている
私たちの愛は同じ
私たちの愛は同じ
大きな太陽のもとで暮らすのを願っていた
けれども、私たちはこっそり隠れていた
祭りの喧騒から遠くはなれて
私たちは春を待っていたのだ
春になれば
もう大人しくしなくていい
そんな年になるのだから
そして本当に愛し合える
秋のさなかに、
若い2人はもうすぐ
2人の朝を知ることだろう
人が愛しあうのと同じように
私たちと同じように
2人も愛しあう
もうすぐ
歌詞はこちらを参照しました⇒Au Cœur De L'automne – Marie Laforêt
単語メモ
de même 同様に
fleuri 花の咲いている
en cachette こっそり、隠れて
s’aimer 愛しあう
demain 近い将来、まもなく
単語がやさしいから、歌詞を訳すのもやさしいかというと、決してそんなことはありませんでした。
歌詞がシンプルすぎて、何を言いたいのかよくわからないところも多かったので、かなり意訳しています。
歌のテーマとしては、秋深い日に、若い恋人を見て、自分の青春を思い出している、というところ。
その若い2人に自分と昔の彼を重ねあわせています。
文法ワンポイント~半過去
昔のことを思い出しているので、昔はこうしていた、ああしていた、と「半過去」がたくさん出てきます。
n’avions pas
chantait
espérait
vivions
attendions
半過去の活用語尾は
-ais,-ais,-ait,-ions,-iez,-aient
半過去について詳しくはこちらを⇒「まいにちフランス語」33:L55 半過去
マリー・ラフォレ(1939生)
特に60年代に人気のあったフランスの女優兼歌手。
マリー・ラフォレといえば、なんと言っても「太陽がいっぱい」のマージ役で有名ですね。
こちらは「太陽がいっぱい」の予告編
かなりネタバレしているし、最後に劇場の映像もありますので、すでに公開されて、ある程度評価が定まったあとに作られた予告編でしょうね。
この1960年のルネ・クレマン監督の映画がマリー・ラフォレのデビュー作。そしていきなりすごい人気が出ました。
当時21歳ですけど、大人っぽいです。
マリー・ラフォレは吸い込まれそうな瞳をしていて、特に何も演技をしなくても、そこにいればいいという感じですね。
60年代はこのあと、たくさんの映画に出ています。同時に、彼女は歌うのも好きで、この頃レコードもたくさん出しています。
20代は、ばりばり仕事をしていました。ですが、70年ごろから失速。78年にスイスに渡って、後に永住権をとり、今もスイスにお住まいです。
仕事が忙しすぎて嫌気がさしたんでしょうね。その後はマイペースで映画に出てるし、レコードも出しています。
2005年にフランスでコンサートをしていますが、これは1972年のコンサート以来のことでした。
マリー・ラフォレの曲はこちらでもご紹介しています⇒クリスマスの単語 その6 プレゼント|歌と訳詞 «Cadeau» マリー・ラフォレ|penのフランス語日記 アメブロ
先週紹介したテテの曲⇒歌と訳詞:秋がやってきたから~テテ
Au Coeur De L’automneは若い恋人たちの姿を見て、昔の自分と恋人を重ねあわせている歌ですね。
秋は誰でもちょっぴり感傷的になるのでしょうか?
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