邦題、『サラの鍵』、原題がElle s’appelait Sarah (彼女はサラという名前だった)という映画の予告編、2回めです。今回は予告編のまんなかあたりをチェックします。また、著者のタチアナ・ド・ロネを紹介しています。
Elle s’appelait Sarah『サラの鍵』予告編
今回は36秒から56秒のあたりまです。
Tu cherches quoi en fait?
Je n’en sais rien.Monsieur, je vous en supplie. Faites ce que vous voulez de moi, mais n’emmenez pas
mes enfants. Je vous en supplie.J’apprécierais que vous cessiez de vous occuper d’histoires qui ne vous regardent pas.
Ça fait plus de 50 ans qu’il n’a pas eu de contacts avec elle.
本当は何を探しているの?
わからないわ。
お願いします。私は何でも好きなようにしてください。でも、子どもたちは連れて行かないでください。お願いします。
あなたに関係のない話に首をつっこむのはやめていただけませんか。
彼女の消息が途絶えてから50年以上たちます。
スクリプトはこちら⇒Bande-annonce: Elle s'appelait Sarah
映画の概要については初回の記事をどうぞ⇒『サラの鍵』(1)~映画の予告編のフランス語
単語メモ
supplie < supplier 懇願する、哀願する、強く頼む
Je vous en supplie.
お願いです。
apprécierais apprécier の条件法現在 丁寧な言い方
~していただけるとありがたいのですが
cessiez cesser の接続法
cesser de+inf. ~することをやめる
occuper 従事する
regarder ~にかかわる、関係がある
Cela ne vous regarde pas.
それはあなたに関係のないことです。
contact 人との接触、連絡
Tatiana de Rosnay タチアナ・ド・ロネ
この映画の原作を書いた、作家、タチアナ・ド・ロネは、1961年、パリ生まれ。父親はロシア系フランス人の科学者、ジョエル・ド・ロネ、母親はイギリス人で、この人はグラッドウィン・ジェブ (初代グラッドウィン男爵)というイギリスの外交官の娘です。
タチアナというのはロシアの名前ですね。
ほかにも、親類縁者に、学者や画家などがいる名門と言える家に生まれたタチアナはボストンとパリで教育を受けました。そのため、英語もフランス語も話します。
イギリスのイースト・アングリア大学で英文学を専攻。卒業後パリで、ジャーナリストを経て作家になりました。
こちらはタチアナ・ド・ロネがフランス語で自身のことを話している動画です。
こちらは Elle s’appelait Sarah という作品について英語で語っている動画です。
この小説の主人公はジャーナリストなのですが、彼女自身もジャーナリストだったので、その体験が投影されているかもしれません。
映画で、英語とフランス語にたけたジャーナリストを演じるのは、クリスティン・スコット・トーマスです。
彼女のことはこちらに詳しく書いています。
⇒映画 Dans la maison 予告編のフランス語 その2 邦題『危険なプロット』
前回、フランス語版や翻訳の本を紹介しましたので、きょうは英語版のSalah’s key の本へリンクします。
CDや、キンドル版もありますので、英語を学びたい方にもおすすめです。
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