アカデミー・フランセーズの記事の和訳の続きです。
タイトルは
Culture : à quoi ça sert l’Académie française ?
文化:アカデミー・フランセーズの役割は何?
これは、リシュリュー卿が作ったフランス最古の学術団体。フランス語の質の維持に努めている。メンバーは40人、という内容を前回、読みました。
それでは、続きを訳していきます。
Culture : à quoi ça sert l’Académie française ? アカデミー・フランセーズは何をしているの?
Pourquoi les appelle-t-on les immortels ? なぜ「不滅のものたち」と呼ばれるのですか
Les académiciens sont surnommés les immortels. Ils le doivent à la devise « À l’immortalité », qui figure sur le sceau donné à l’Académie par son fondateur, le cardinal de Richelieu.
Cette formule se réfère à leur mission : porter la langue française. C’est celle‑ci qui est immortelle.
アカデミー・フランセーズの会員(les académiciens)の別名は、les immortels(レジモテル 不滅のものたち)です。
これは« À l’immortalité (不滅の)»というスローガンから来ています。この文字は、創設者のリシュリュー卿が、この団体に与えた公印に刻まれています。
この言葉は、この団体のミッションを表しています。それはフランス語を守ること。不滅なのは「フランス語」なのです。
Pourquoi portent-ils un costume et une épée ? なぜメンバーは制服を着て、剣を持つのですか?
アカデミー・フランセーズの会員は、その身分を特徴づけるものを持つべきだと、早くから望まれていました。
メンバーは濃紺か黒いビロードの地に、オリーブグリーンか金色の小枝の刺繍がほどこされ、自分の名前が緑色で入っている式服を身につけます。
また、剣も持っていて、これはメンバーがもとはla Maison du roi(宮内府)に属していたことを表しています。
剣の持ち手には未来の会員の暮しと業績の象徴がついています。
元記事 → www.jde.fr : Tous les articles : Culture : à quoi ça sert l'Académie française ? ☆記事が削除されたので、リンクをはずしました(2020/08/10)
単語メモ
surnommer あだ名をつける、異名を与える
devise 標語、スローガン;金言、格言
immortalité 不死、不滅
figurer sur (ある場所に)存在する、ある;記載されている
sceau 印、官印
fondateur 創設者
formule 決まり文句、定型表現
se référer à ~を参照する、準拠する;~に関連する
épée 剣
drap ラシャ、毛織物、ウール
rameau 小枝
poignée 握りの部分、柄
初回はこちら⇒アカデミー・フランセーズとは?その1
補足:オリーブの小枝あしらわれたはんこ
アカデミー・フランセーズのはんこは、これです、
公式サイトから画像をお借りしました。
⇒Académie française
文字がÀ l’immortalité(アクサンなし)
まわりにほってあるのがオリーブの小枝です。
オリーブの小枝の柄、よく見ますよね?オリーブは平和の象徴と考えられていて、国連の旗のデザインにも使われています。
旧約聖書で、ノアの方舟から放たれた鳩がオリーブの小枝をくわえて戻り、洪水の水が引いた場所を知らせたことに由来しています。
小枝といってもオリーブの枝はけっこう大きいので、よっぽど体格のいい鳩だったのでしょうか?
アカデミー・フランセーズ関連動画
アカデミー・フランセーズの会員は毎週木曜日に集っていますが、このときは普段着です。
新メンバーが加わったときの式典や、集まって写真をとるときなどに、制服を着用します。
こちらは音声が英語ですが、アカデミー・フランセーズについてわかりやすく説明した動画です。式服も見られます。
この動画では、マイケル‥エドワードというイギリスの詩人が、2013年にアカデミーの会員になったことを伝えています。この方は、アカデミー会員になった初めての英国人です。
前回読んだ箇所に、メンバーの選出は、生まれや貧富の差は関係なく、才能が大事、と書かれていました。
アカデミーの会員は、必ずしもフランス人である必要はなく、フランス語に詳しく、フランス語の振興に業績があればいいわけですね。
アカデミー・フランセーズってちょっと浮世離れしていますけど、「フランス語を守る」という使命をもった団体があるのはいいことではないでしょうか。
この記事へのコメントはありません。