オマハ・ビーチ

フランス語を読む練習

なぜノルマンディー上陸作戦は伝説となったのか?(2)

1944年6月6日、第2次世界大戦中、連合軍がフランスのノルマンディー海岸に上陸し、侵攻を開始しました。

この日を、D-Day(Dデイ、フランス語では、Jour J)と呼びます。

ノルマンディー上陸作戦としても知られるこの侵攻は偉業である、と言われることが多いのですが、本当にそうなのか検証している Le Mondeの動画の紹介、その2です。



ノルマンディーの上陸:6月6日の偉業は神話か?

タイトルは、Débarquement de Normandie : l’exploit du 6-Juin est-il un mythe ?

8分15秒 フランス語の字幕を表示させることができます。

今回は1分48秒から4分45秒まで訳します。

トランスクリプション

Habitué des coups de force, Hitler est persuadé qu’un assaut approche. Mais n’en sachant ni le lieu, ni la date, il a abattu sur l’Europe, un rideau de béton : le Mur de l’Atlantique.

Sur 4000 km de côtes, des fjords de Norvège au Sud de la France, des constructions fortifiées, les bunkers, abritent des troupes et des canons.

Si le 6-Juin est entré dans la légende, c’est donc d’abord parce qu’à l’époque déjà, tout le monde l’attendait, l’espérait ou le craignait. Mais c’est aussi parce que le 6-Juin fut une extraordinaire réussite logistique.

Regardez ces cartes secrètes de l’époque, dont certaines ont été réalisées avec l’aide de résistants français. Elles montrent l’une des raisons stratégiques du choix de débarquer en Normandie : ici, les bunkers ne sont pas très nombreux, car le mur de l’Atlantique est encore en chantier. Mais ces cartes illustrent aussi un problème de taille : il n’y a aucun port en eau profonde, capable d’accueillir des milliers de bateaux alliés.

L’idée de génie vient de ces trois Britanniques. Puisqu’il n’y a pas de port, il faudra l’apporter directement sur place. Les ingénieurs conçoivent deux immenses ports en kit, qui pourront être transportés par bateau et assemblés en quelques jours.

Ces deux ports en métal et en béton, on en voit encore des bouts aujourd’hui, au large.

Ces ports artificiels n’ont pas permis de décharger tout le matériel prévu, mais ils ont offert aux Alliés un atout décisif :pouvoir débarquer là où personne ne les attendait. L’autre tour de force du 6-Juin, c’est ça : la péniche. Une sorte de caisse en bois avec un petit moteur, et surtout cette grande porte à l’avant.

6-Juin 1944, 6h du matin, des milliers de tonnes de bombes sont larguées sur la côte pour fracturer la défense allemande.

Trente minutes plus tard, sous un temps maussade, les premiers soldats touchent le sable.

Ils sont 150 000. Ils viennent de treize pays.

Parmi eux, quelques dizaines de français, incorporés dans les péniches alliées ou déployés dans une unité spéciale, le commando Kieffer.

Le Débarquement, c’est donc une multitude de débarquements, sur 80 km de côtes. Et l’un des points chauds est ici. Omaha Beach, la plus célèbre plage du Jour-J.

Les bombes américaines auraient dû être larguées ici, mais elles sont tombées trop loin dans les terres.

Les Allemands sonnés, mais intacts, attendent que les GI américains sortent de leurs péniches, puis ouvrent le feu.

Derrière sa mitrailleuse, l’un des Allemands tire 12 500 balles. Au milieu du carnage, des reporters et photographes militaires immortalisent l’événement en quelques rares photos, saisissantes.

ノルマンディー上陸作戦・和訳

強行措置に慣れていたヒトラーは、襲撃が近づいていることを確信していました。

ですが、場所も、日付もわからなかったので、彼はヨーロッパを進み、コンクリートのカーテンを作りました。『大西洋の壁』です。

ノルウェーのフィヨルドからフランスの南まで、4000キロの沿岸に作られた要塞と、掩蔽壕(えんぺいごう、バンカー)は、軍隊と大砲を擁していました。

6月6日(Dデイ)が伝説になったとしたら、それは、まず、当時すでに、みながそれを待ち望み、期待していたか、恐れていたからです。

6月6日は、兵站術(へいたんじゅつ、人員、兵器、食料などの輸送・補給)のとてつもない成功でもあります。

当時の極秘の地図を見てください。地図のいくつかは、フランスのレジスタンスの協力があってできました。

これらの地図を見れば、ノルマンディーを選んだ戦略的な理由がわかります。

ここには、そんなにたくさんバンカーがありません。なぜなら、『大西洋の壁』はまだ建設中だったからです。

ですが、これらの地図を見ると、大きな問題がわかります。連合国の何千もの船舶を受け入れることができる深い海の港はひとつもないのです。

天才的なアイデアは、この3人のイギリス人が考えました。港がなかったので、直接陸地に上陸するしかないと考えました。

エンジニアたちは、2つの巨大な港のキットを考案しました。この港は船で運ばれ、数日間で組み立てられます。

この2つの港は、金属とコンクリート製で、今日も、沖合に断片が見えます。

この人工的な港には、計画した装備をすべておろすことはできませんでしたが、連合軍にとって、決定的な切り札となりました。

誰も想像もしていなかった場所で、上陸することができたのです。

6月6日のもうひとつの神業は、ペニッシュです。小さなモーターのついた木製の箱のようなもので、特に前面にある大きな開口部が肝です。

1944年6月6日、午前6時、何千トンもの爆弾が沿岸に落とされ、ドイツ軍の防御設備を破壊しました。

30分後、どんよりとした天候の中、最初の兵士が、上陸しました(←砂をさわった)。全部で15万人。13カ国から来た兵士です。

その中に、数十人のフランス人がいて、連合軍のペニッシュに乗るか、キーファ将軍の特別攻撃隊の一員として戦いました。

つまり、ノルマンディー上陸は、複数の上陸が、80キロメートルの沿岸で行われました。

とくに激戦だったのがここ、オマハ・ビーチで、Dデーでもっとも有名な海辺です。

ここにアメリカ軍の爆弾が投下される予定でしたが、内陸の奥深くに落ちてしまいました。

ドイツ軍は驚きましたが、無傷で、ペニッシュから降りてくるアメリカ軍の兵士を待ち、攻撃を開始しました。

あるドイツ軍兵士は、機関銃で12500発打ちました。

殺戮(さつりく)のさなか、軍のリポーターとカメラマンは、息をのむような貴重な写真をとり、このできごとを不滅のものにしました。



単語メモ

un coup de force  実力行使、強権発動、騒乱

un assaut  襲撃

un bunker  バンカー、掩蔽壕(えんぺいごう)銃撃や爆撃から人や航空機を守るために地下に建設される施設

logistique  兵站(へいたん)術、兵站業務 軍需品、食料の輸送、補給、宿営の準備など

en chantier = sur le chantier  作業中の、進行中の

au large  沖合に

atout  切り札、決め手

un tour de force  離れ業、力技、神業

fracturer  こじ開ける、こわす

un temps maussade  どんよりした天気

un commando  特別攻撃隊(員)、コマンド

un poind chaud  激戦地、争点

larguer  (飛行機から)投下する

ouvrir le feu sur qn/qc  ~に攻撃を開始する

une mitrailleuse  機関銃

un carnage  殺戮、虐殺

immortaliser  不滅にする

saisissant  人をはっとさせる

le Mur de l’Atlantique 大西洋の壁。イギリス本土からの連合国軍の侵攻に備えて、ナチス・ドイツが作った海岸防衛戦。

ヨーロッパ西武の海岸、2685キロメートルに渡って作られたコンクリートの壁です。結局、計画どおりには完成しませんでした。

ノルマンディー上陸作戦の概要は、初回の記事に書いています⇒なぜノルマンディー上陸作戦は伝説となったのか?(1)

■第二次世界大戦に関する過去記事もどうぞ。

どうして第二次世界大戦が起きたのか?(子供むけの簡単な説明)

第二次世界大戦で起きた奇跡の救出作戦、「ダンケルクの戦い」とは?

5月8日、ヨーロッパ戦勝記念日(VEデー)の起源とは?

5月8日はヨーロッパの終戦記念日

初回の記事を去年書いて、すっかり忘れてしまい、続きが今頃となったことをお詫びします。

去年、2019年は、ノルマンディー上陸作戦から75周年で、大規模な記念行事が行われました。

今年は、アメリカ、ミネアポリスを中心とした、Black Lives Matter (BLM) の抗議デモや、新型コロナウイルスのニュースの影に隠れておりますが、70数年前に、こんなすごいことが起きていたんだ、と思うと、考えさせられるものがあります。

いまは、銃をつかった戦争ではなく、情報戦をしていますが、これはこれで怖いですよね。

平和を願うばかりです。

それでは、この続きは、できるだけ早く書きます。しばし、お待ちください。






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