きょうも私の好きなクリスマスソングをご紹介します。
タイトルは
Un flambeau, Jeanette, Isabelle
松明を持って来て、ジャネット、イザベル
フランスのプロバンス地方に16世紀から伝わるクリスマスキャロルです。
flambeau は松明(たいまつ)です。棒の先に火をつけたやつ。昔はライトがありませんでしたので、暗闇では、松明とか、ろうそくを持って歩かなくてはなりませんでした。
日本語の曲のタイトルがわからなかったので、私の訳をつけました。
それではまずお聞きください。
松明を持ってきて、ジャネット、イザベル
3分16秒
とても美しい歌ですね。
それでは、訳詞に挑戦!
Un flambeau, Jeanette, Isabelle
Un flambeau! Courons au berceau !
C’est Jésus, bonnes gens du hameau.
Le Christ est né; Marie appelle !
Ah! Ah! Que la Mère est belle,
Ah! Ah! Que l’Enfant est beau !
松明を持って来て、ジャネット、イザベル
松明を!ゆりかごのもとに走りましょう
イエスです。村のみんなに伝えて
キリストがお生まれになったの。マリアさまが呼んでいます
ああ、なんて美しい聖母でしょう
ああ、なんて美しいおさな子でしょう
C’est un tort, quand l’Enfant sommeille,
C’est un tort de crier si fort.
Taisez-vous, l’un et l’autre, d’abord !
Au moindre bruit, Jésus s’éveille.
★Chut! chut! Qu’il dort à merveille,
Chut! chut! Voyez comme il dort!★
いけません、おさな子は眠っています
いけません、そんな大声で叫んでは
皆さん、まず静かに
物音でイエスが目をさましてしまうわ
しーっ すやすやと眠っていらっしゃる
しーっ 寝顔を見て
★~★ refrain
Doucement, dans l’étable close,
Doucement, venez un moment !
Approchez! Que Jésus est charmant !
Comme il est blanc! Comme il est rose !
☆Do! Do! Que l’Enfant repose !
Do! Do! Qu’il rit en dormant ! ☆
そっとね 馬屋の中では
そっとね さあ、来てください
近寄って イエスのなんと素敵なこと
なんて白いのでしょう、なんてピンクのほほなのでしょう
静かに おさな子はお休みになっています
静かに 眠りながら微笑んでいるわ
☆~☆ refrain
単語メモ
courons < courir 走る
berceau ゆりかご
hameau 小集落、部落
à merveille すばらしく、見事に
Il se porte à merveille.
彼はいたって元気です。
reposer (文)眠る
■クリスマスの記事の目次はこちら⇒クリスマス関連記事の目次
この曲は賛美歌にもなっています。もともとはクリスマスとは関係のない、貴族の踊るダンスの曲だったとか。確かに、ゆったりと踊るダンスにも合いそうですね。
歌詞を知らないで聞くと賛美歌というよりフォークロアみたいなのんびりとした牧歌的な歌です。
声楽バージョン
こちらは声楽です。オペラ風だと力が入るので、今いち好みではありませんが、オーケストラの演奏はいいですね。
英語バージョン
この曲は18世紀に英語の訳され、イギリスに入りました。英語では、
Bring a Torch Jeanette Isabella
というタイトルです。
英語版は女性デュオでお聞きください。
ジョルジュ・ド・ラ・トゥールの「生誕」
トップの画像は、フランスのバロック時代の画家、ジョルジュ・ド・ラ・トゥール(1593-1652)による、Le Nouveau-Né:Georges de La Tour(1648)「生誕」です。
彼はこの曲に触発されて、この絵を描いたそうです。
この人は、トランプでいかさましている絵が有名ですね。
「いかさま師」はアメブロの記事で紹介しています⇒カラヴァッジオとカラヴァッジズムを知っていますか?
それでは、皆さま、素敵なクリスマスイヴを!
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