2019年5月14日にフランスのカンヌで、第72回カンヌ国際映画祭が始まりました。
始まったよ~と伝えるEuronewsの短いニュースクリップを紹介します。
カンヌ映画祭開幕(2019)
Le Festival des Cannes déroule son tapis rouge.
レッドカーペットの上で、カンヌ映画祭が始まる。
スクリプト
La Côte d’Azur a comme chaque année revêtu son plus beau tapis rouge.
Mardi avait lieu la 72ème montée des marches du Festival de Cannes.
Les plus grands acteurs et réalisateurs de la planète cinéma se sont pressés à l’entrée du Palais des festivals et des congrès.
Cette édition du festival du film est présidée par le réalisateur mexicain Alejandro Gonzalez Iñarritu.
Mais l’honneur d’ouvrir est revenu à un duo franco-espagnol composé de Charlotte Gainsbourg et Javier Bardem.
“Nous déclarons ouvert le 72ème Festival international du film de Cannes”
Pour accompagner Iñarritu au sein du jury, 4 hommes et 4 femmes dont Elle Fanning, Maïmouna N’Diaye, Enki Bilal ou Robin Campillo.
Ils devront trancher entre les 21 films en lice, une compétition unanimement qualifiée de haut vol avec cinq réalisateurs déjà sacrés à Cannes.
En ouverture, un petit bijou recommandé : “The Dead don’t die”, l’apocalypse pop signée Jim Jarmusch.
☆スクリプトは、iliniの字幕を使いました⇒Ilini | Celebrities open 2019 Cannes Festival
和訳
毎年、コートダジュールはもっとも美しい赤いカーペットを身にまといます。
火曜日に、第72回カンヌ映画祭が幕を開けました。
映画界の偉大な役者と監督が、パレ・デ・フェスティバル・エ・デ・コングレ( Palais des festivals et des congrès)の入り口に詰めかけました。
今年の映画祭では、メキシコの監督、アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥが審査員長をつとめます。
しかし、栄えあるオープニングを告げたのは、シャルロット・ゲンズブールとハビエル・バルデムから成るフランス人とスペイン人のコンビです。
「第72回、カンヌ国際映画祭の開催を宣言します」。
アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥが審査員長、さらに4人の男性と4人の女性が審査員をつとめます。その中には、エラ・ファニング、マイモウナ・エヌジャイエ、エンキ・ビラル、ロバン・カンピヨもいます。
彼らは、21のコンペティション出品作品の中から、賞を決めることになります。すでにカンヌで賞を得たことのある5人の監督作品を含む、全員お墨付きのコンペティションです。
オープニングの作品は、評判のいい、The Dead don’t die(ザ・デッド・ドント・ダイ)です。これはジム・ジャームッシュ監督のポップな黙示録です。
単語メモ
revêtir 着用する、身につける
montée des marches 階段を上がった ★カンヌ映画祭のレッドカーペットの階段をあがること。
Palais des festivals et des congrès パレ・デ・フェスティバル・エ・デ・コングレ。カンヌ映画祭が行われる建物の名前。
présider 議長をつとめる
trancher 決断をくだす
lice (馬上槍試合の)競技場
entre en lice 競技に参加する
de haut vol 大規模な、スケールの大きい
unanimement 全員一致で
apocalypse 黙示録;夜の終わり、大惨事
カンヌ国際映画祭とは?
毎年5月にカンヌで開かれる国際映画祭。1946年から行われています。開催期間は2週間です。
コンペティション部門に出品された作品から、パルム・ドールと呼ばれる最高賞、監督賞など、いろいろな賞が選ばれます。
詳しくは過去記事をどうぞ。
2018年の第71回映画祭では、是枝裕和監督の『万引き家族』がパルム・ドールを受賞したので、日本でも話題になりましたね。
今年は、監督週間に、三池崇史監督の『初恋』が選出されて、17日にプレミヤ上映されました。
関連動画
映画祭を準備している様子をルポしたクリップです。
1分18秒。
今年の映画祭のポスターは、今年3月29日に90歳で亡くなったアニエス・ヴェルダ監督へのオマージュです。
ヴェルダ監督が、La Pointe Courte (1954年のデビュー作)を撮影している様子の写真とのこと。
去年のポスターではゴダール監督の『気違いピエロ(Pierrot Le Fou)』のワンシーンが使われています。
ゴダール監督もヴェルダ監督もヌーヴェル・ヴァーグの監督ですが、いまでも、フランス映画介では、ヌーヴェル・ヴァーグの映画は特別な位置をしめているのかもしれません。
こちらはカンヌ映画祭について5分25秒でまとめたクリップです。2018年に作られたものです。
Tout savoir sur le festival de Cannes en 5 minutes(5分で知るカンヌ映画祭のすべて)
うまくまとまっていているので、こちらを訳そうかなと思ったのですが、5分間は見るのは楽ですが、訳すのはけっこう大変なのです。よって、Euronewsの方を訳しました。
でも、Euronewsのほうは短かすぎて物足りないですね。
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今年のカンヌ映画祭では、映画界における長年の活躍を称えて、アラン・ドロンに、「名誉パルムドール」が送られました。
彼はハンサム俳優だったので、評論家筋からは過小評価されていたから、よかったと思います。
しかし、これに対して、アメリカの人権擁護団体の人たちが、ドロンにそんなものやるな、と署名運動をしました。
ドロンが、ゲイのカップルは養子を取るべきではない、と発言したり、過去に女性をなぐったことがある、とインタビューで答えたことがあるからです。
これに対して、映画祭の人たちは、「私たちは、ドロンにノーベル平和賞をあげるわけじゃない。映画界での活躍に対して賞をあげるんです」と弁明しました。
私はアラン・ドロンって正直な人なんだなあ、と思っていましたが。
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