フランス語の数字を少しずつ学習しています。今回は序数の5回目です。
序数はフランス語で nombre ordinal といいます。 ordre (順番)を表す数ということです。今回は「最後の」という意味の単語を学びます。
使い方は初回の記事をどうぞ⇒序数(1)~フランス語の数字【第42回】
序数の形は 基数+ième です
序数の復習
1~20番目 premier/première, deuxième, troisième, quatrième, cinquième, sixième, septième, huitième, neuvième, dixième, onzième, douzième, treizième, quatorzième, quinzième, seizième, dix-septième, dix-huitième, dix-neuvième, vingtième, vint et unième, vint-deuxième
100番目、1000番目、100万番目、10億番目
centième, millième, millionième, milliardième
最後の
dernier, dernière 男性形、女性形あり
これはよく出てくるので、特に覚えようとしなくても覚えてしまいそうです。
ポイント1: 一般に名詞の前におかれ、「最後の」という意味
この場合の反対語は premier
le dernier étage 最上階
les derniers temps de la vie 最晩年
le Jugement dernier 最後の審判
la dernière fois 最後
ポイント2: 名詞のあとに置かれると「この前の」という意味
この場合の反対語は prochain
l’année dernière; l’an dernier 去年
le mois dernier 先月
la semaine dernière 先週
la nuit dernière 昨夜 = hier soir
ポイント3:「最新の」という意味もあり
この場合はたいてい名詞の前に来ます。
dernier roman de cet auteur この作家の最新作
dernière mode 最新の流行
les dernière nouvelles 最新のニュース = nouvelle toute fraîche
☆使い方の例
Le dernier train est déjà parti.
終電車はもう出てしまった。
Dernière Danse : Indila『最後のダンス』インディラ
dernier がタイトルになっている映画や歌は大変多いのですが、今回は、インディラのDernière Danse (最後のダンス)をご紹介します。
Dernière Danse は一見失恋の歌なのですが、その相手はパリという街のようです。
というのも歌詞に、
Dans tout Paris, je m’abandonne
すべてのパリの中で、私は自分を失う
というのが繰り返されるからです。
パリで撮影している動画を見てもそれがよくわかります。
動画も歌もとてもクオリティーが高いです。
冒頭の歌詞はこんなふうです。
Oh ma douce souffrance,
Pourquoi s’acharner tu r’commences
Je ne suis qu’un être sans importance
Sans lui je suis un peu “paro”
Je déambule seule dans le metro
Une dernière danse
Pour oublier ma peine immense
Je veux m’enfuir, que tout recommence
Oh ma douce souffrance
ああ、わたしの甘き苦しみ
なぜ、戦わなきゃいけないの、またあなたは始めるのだから
私は無力な人間にすぎない
彼なしでは、私はまともに考えられない
私は1人で地下鉄の中をさまよう
最後のダンス
私のとてもつもない苦しみを忘れるために
私は逃げ出したい、すべてがまた始まるから
ああ、私の甘き苦しみ
歌詞はこちら⇒Indila – Dernière Danse Lyrics | Genius Lyrics
☆単語メモ☆
s’acharner 激しく戦う、激しく攻撃する
paro 狂っている、奇妙である、という意味のスラング
déambuler 散歩する、ぶらぶらする
s’enfuir 逃げる、逃げ去る
こちらで全部訳しました⇒インディラの「最後のダンス(Derniere Danse)」:歌と訳詞
Indila インディラ
Indilaの本名は Adila Sedraïa(1984生)。名前は、フランス人っぽくありませんが、彼女は生まれも育ちもパリの生粋のパリジェンヌ。
ですが、アルジェリア、エジプト、カンボジア、インドの血が入っているそうで、東洋人っぽい顔立ちですね。
インディラは長らくいろんなミュージシャンとコラボレーションして活動していましたが、この「Dernière Danse」でソロデビューしました。
Dernière Danse は 2013年の暮れに発売され、2014年、フランスで大ヒット。
この曲を作ったのは、Pascal Boniani Koeu、通称 SkalpというDJでありソングライターであり、音楽プロデューサー。インディラのご主人でもあります。
彼もカンボジアとアルジェリア系のフランス人です。ともに、白人ではないので、パリは自分たちには冷たい顔を持っている、と感じているのかもしれません。
実際、ふつうのフランス人でもパリに住んでいない人は、パリの人はちょっと冷たいとか、意地悪とか、感じが悪いとよく言いますね。
この曲はインディラのデビュー・アルバムに収録されています。
この続きはこちら⇒序数(6)復習に使える動画やサイトをご紹介~フランス語の数字【第47回】
☆数字の記事のまとめはこちら☆
数字の記事のまとめ その1 0から18まで
序数は今回で終わりです。
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