2017年3月22日、ロンドンのウエストミンスター橋とウエストミンスター宮殿(国会議事堂)周辺でテロの襲撃がありました。
この事件を伝える子ども新聞の記事を紹介します。子ども新聞なので、わかりやすく書かれています。テロリストは射殺されたので、事実関係はまだよくわかっていませんが、IS(イスラム国)が犯行声明を出しています。
Attentat de Londres : que s’est-il passé ? ロンドンのテロ:何が起きた?
3月22日、英国のロンドンの中心でテロの襲撃がありました。1jour1actuは、ヨーロッパを襲った新しいテロの経緯を振り返ります。
すぐにイギリスの警察によって、「テロリスト」と称された男性は3月22日水曜日、ロンドンを襲撃。犯人を含め4人が死亡、40人以上が怪我をしました。
Que s’est-il passé ? 何が起きたのか?
3月22日水曜日、午後2時40分頃(ロンドンタイム)、ある男がロンドンの中心にある有名なウエストミンスター橋に、自動車で突っ込み、歩行者を驚愕させました。
負傷者の中には、修学旅行中だったフランスの高校生3人もいます。
犯人は車から降り、英国の国会議事堂まで数メートル歩きました。手にはナイフを持っていました。入り口の前で彼は警官を刺殺し、その後、別の警察官に射殺されました。
Qui est l’agresseur ? 襲撃者は誰?
この男は英国国籍を持つ52歳で、複数の別の名前を持っていたハリド・マスードです。
これまで武器の所有や暴行などで逮捕されたことがありますが、テロ事件を起こすとは全く考えられていませんでした。単独の犯行ですが、襲撃者には明らかに協力者がいました。あるグループに送り込まれたとも見られています。
実際、翌日、イスラム国のテロ組織が、犯行声明を出しました。
Pourquoi, c’est grave ? なぜこの事件は深刻なのか?
2015年1月のシャルリ・エブド誌へのテロの襲撃以来、数々のテロ事件がヨーロッパで定期的に起きています。皆、イスラム国のようなイスラム過激派に関係のあるグループの犯行です。
もっとも襲撃にあっているのはフランスとドイツです。
これまで英国はヨーロッパで起きていたこうした襲撃とは無縁であると見られていました。だからこそ、英国の人々は大きなショックを受けています。
とは言え、ロンドンはすでにテロが起こっています。2005年、ロンドンの地下鉄で爆破が続き、56人が死亡し、700人が負傷しました。この事件の捜査において、英国の警察はすでに11人を逮捕しています。
元記事 → Attentat de Londres : que s’est-il passé ? – 1jour1actu.com – L’actualité à hauteur d’enfants !
単語メモ
frapper 打つ、襲う
Royaume-Uni 連合王国、英国 britanique イギリスの
se produire 起こる、生じる
agresseur 襲撃者
foncer 襲いかかる
renversant 仰天させる
piéton 歩行者
poignarder 短刀で刺す
abattre 撃ち殺す
bien que + 接続法 ~であるのに、~にもかかわらず
Bien que les salaires aient augmenté, les travailleurs sont mécontents. 給料が上がったのに、労働者たちは不満だ。
visiblement 明らかに
soutenir 支援する
épargner 免じる
cible 標的
☆2005年のテロとは、2005年7月7日、ロンドンの地下鉄やバスで起こった同時爆破事件のことです。
歩行者がいるところに車で突っ込む手口は、2016年のニースのテロと同じなので、似たような単語が使われています⇒フランス革命記念日に起きたニースのトラックテロ事件の象徴すること
ロンドンのテロ、関連ニュース
この記事では共犯者がいたように書かれていますが、現在のところ、犯人は1人で計画して、1人でテロの襲撃をした、と考えられています。ただ、同じようなテロを起こすために計画を練っていたと思われる人たちが事件後逮捕されています。
こちらはFrance24の当日午後4時過ぎの中継です。2分。
こちらは翌朝の様子です。petit jour は「夜明け」です。動画は約1分。
イギリスで起こったテロなので、BBCなど、イギリスのメディアのほうが詳しく報道しています⇒London attack: What we know so far – BBC News
水曜日の昼下がり、橋の上をのんびり歩いていたら、いきなり車道から車が突っ込んできたわけです。車はそのまま歩道を突進し、橋の終わりで柵に激突。男は車をおりて、ウエストミンスター宮殿まで歩き、非武装の警官を刺し殺し、次の瞬間に射殺されました。
車が歩道に乗り上げてから1分30秒のできごとです。
これはショックですよね。
場所は観光地ということもあって、被害者の中には外国人もたくさん含まれています。
現場で亡くなった4人の内、1人は犯人。残りの3人は、自分は武装していなかったのに犯人を止めようとしたキース・パーマー巡査、近くのカレッジの先生だった女性、結婚25周年の旅行でロンドンを訪れていたアメリカ人男性です。
また、後ほど、病院で75歳の女性が死亡しました。まだ重症の人がいます。
テロ関連記事の一部です
残念ながら、テロが増えているので、関連記事が増えつつあります。
本当に悲しい事件ですね。
この日は2016年3月22日、ベルギーのブリュッセルで起きたテロ事件から1周年の日でした。
イスラム国はインターネットを使って、フランスやドイツなどヨーロッパに住んでいるイスラム系の移民の子どもたちに過激な思想を植え付けようとしております。
現状に不満のある若者はまんまと洗脳されて、イラクやシリアに行く人もいれば、自分の国で車で人の中に突っ込み、全く関係のない人を殺し、自分も死んでしまう、という私からみると犬死をする人もいます。
1人ひとりが多様なものの見方をして、自分とは考え方の違う人も広い心で受け入れていく社会を作っていけば、テロも減っていくのではないでしょうか。
現在は、その逆を行ってますから、今後テロはますます増えると思われます。
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